空想レビューをするアフィリエイターの罪

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ネットは社会の一部

最近の言葉で「ネット民」なんて言葉がありますが、考えてみるとお爺ちゃんお婆ちゃん世代の人ですらネットを利用する時代ですから、ネットとリアルを分ける必要は無くネットはリアルの一部になっているはずです。

僕がネットを利用し始めたのは1999年ぐらいだったと思いますが、それから10年後ぐらいまでの間に大半の日本人がネットを利用するようになっています。

その大きな理由としては通信回線が速くなり安くなったこともあれば、スマホの普及などもありますが、その中で最も大きい理由がブログやSNSが流行したことではないでしょうか。

その前だとテキストサイト(侍魂とか好きでした)なんて物もあって、実は僕も20歳ぐらいの時に月間5万ぐらいのアクセスがあった「隠れ家」というサイトをしていまして、金○恩をネタにしたりとか今思うとノリだけで色々してた経験が・・・

さて、そんな感じでブログなどが簡単にできるようになり、ご老人でもSNSをする時代となったわけですが、その流れの中でアフィリエイトを経験したことがある人も比例して増えていきました。

「主婦でも月○万円稼げるアフィリエイト!」とかそんな言葉が飛び交う時代がありましたし、アフィリエイターとして成功した人の記事などを見て「僕も私も」と思った人は何千万人といることでしょう。

ただ実際にはアフィリエイトというのは本腰を入れてやらないと成功しないですし、情報商材ブームのときですら1円も稼げなかったアフィリエイト初心者もいたわけです。生臭アフィリエイターとでも呼びましょうか、当時僕はそういう人を見ると心底「こういう人とは仕事も友人もできないな」と思ったりもしました。
だって...相当行動力も忍耐力も無いことは見ていたらわかりますからね。

空想されたレビューが蔓延している

しかし行動力が間違った方向に行くアフィリエイターというのもいます。
それが表題とした空想レビュアー的アフィリエイターです。

簡単に言えば「利用してないのにレビューをしてその専門家のような顔をして売る」ようなアフィリエイターですね。

一昔前に芸能人がやっていたペニオク問題とかもそれと同じような感じですね。(まぁ今でも芸能人はお金貰って使ってない物の愛用者を名乗ってると思いますが。)

例えばですが「このPCの長所はこれで短所はこれ」なんて紹介しているがそのPCに触ったことがないとかはまだ良いと思うのです、だってスペックを見れば大体想像が付きますし、ド素人の本当の使用感よりもプロがスペックを見て判断する方が参考になりますから。

そうではなくて、読んでもない本をレビューしてアフィリエイトするとか、使ってもないサービスを利用者のふりをしてアフィリエイトするとかそういうことに罪があるということなのです。

0から100を作る、これは世の中を発展させてきた道筋ですが、0から100のレビューを作って「俺は利用者だ」「私はプロ」みたいな立ち位置を嘘で作ることは明らかにアウトだろうと。

ここ最近で言えばコインチェックのアフィリエイトをしていた人たちが記事を消して逃げたりしています。
これはおそらくネット上で「アフィリエイターにも責任がある」という声が出てきたからだと思いますが、もっと大きな問題として「僕は仮想通貨のプロでコインチェックを使っている」という設定でアフィリエイトをしていた人の中には多かれ少なかれ「仮想通貨もしていない、コインチェックを利用したことすら無い」人がいたのでしょう。

アメリカなどではアフィリエイターが逮捕されることもあるということや、日本でも利用してないものを利用しているかのように紹介してその効果などを説明することは虚偽の説明になり詐欺罪が適用されるということが広まってきたことも、今回アフィリエイターが記事を削除して何もなかった顔をしている理由なのではないかと思います。

細かい所で言えば、Amazonなどの本のレビューや評価なんて半分ぐらいは読んでないんじゃないか?と思いますしね。
嫌いな人だから★1つとか、それだって犯罪になるような世の中になるべきだと思います。

ところで、こういうことで見えてくる1つの日本の現実があります。

嘘をつく人、考える人、乗る人、考えない人

ネット上というのは嘘も多いです、もちろん有益な真実も多いです。
2ch創設者のひろゆき氏は10年以上前から「嘘を嘘と見抜けない人はネットを使うな」と言っていますが、実際問題としてネット上での嘘が巧妙になることに対して、嘘を見抜く目に関しては全く成長していないと思うのです。

誰かの嘘(しかも巧妙でもない)記事に対して、民衆がそれを信じて無実の人を追い込んで社会的に殺そうなんてことを平気でするようになっています。

またここで複雑なのは、ストレスをネットで晴らしたい人たちが嘘を嘘だとわかっていても「これは真実だ、嘘であっても自分は悪くない」という腐った信念で行動しているケースもありますから、もう手の施しようがない状態になっています。

嘘で誘導する人間(やや賢い悪人)それを知っていて乗る人間(性根が悪い)見抜こうとして騙される人間(見込みはある)すぐ騙される人間(思考回路停止)という構図が様々なことを動かして大きな悪意の渦となって1つの集合体としての影響力を持ってしまっています。

なので真実を見抜く目や思考することができる人が増えてくれないと、結果的に真実がネットから減ることにも繋がります。
こうなってしまうともう最悪の状態ですよね。

一方で過剰な言葉狩りのようなこともされる世の中ですから「これは最高です!」ということすら過剰表現とされる場合があります。
ということはルールに従ってアフィリエイトであったりビジネスをする人間はインパクトがある表現ができなくなり、ルールを無視する人間の方が魅力的な言葉や表現で(空想ですが)アピールすることができてしまうわけです。

ネットに関する法の整備が整っていないなんてことは10年とか15年前から言われ続けています。
ですが、未だにスパムメールを1日何万通と送る業者があったとして、それを100人の人が通報しても9割ぐらいは何も起こらない状態のままでしょう。

現状ではいかに上手く嘘をつくか?というのがネットの生き残り方になっていて、今後それは今のままだと拍車をかけることになるでしょう。

そうならないためにも、社会的に力のある大人の方々に真剣に考えてほしいですね。
ま・・・でも国会でも嘘の戦争が何十年も続いているのだから期待薄かもしれないですけど。

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