全てと戦う男、それがKUSHIDA

以前からKUSHIDA選手には試合以外の部分でも痺れることが多いです。
それは以前も書いたアントニオ猪木さんの発言に対しての明らかなアンサーを
真っ先に叩き込んだこともそうですが、童顔で華やかな選手なのに男気が凄いので
そういう部分でもファンが多いのだと思います。

さて、先日の後楽園の後のコメントも「これこそKUSHIDA!!」という感じでしたね。

「話題になってる棚橋&オカダ組、棚橋&オカダ組に俺は敗北宣言をまだしてない、するつもりもない。前哨戦、棚橋にもオカダにももちろん石森にもぜってえ負けねえ」

多くのファンが「なぜ棚橋とオカダの握手からKUSHIDA・ロッキーロメロが何もなく加わるんだ?」と
モヤッとしているはずですが、こういうKUSHIDAの発言を見るとスッキリするというか
味方も敵だし、味方もライバルだし、自分が一番になるんだという気持ちが見えて単純にカッコいいです。

「友達」と言い出して組んだドリームタッグに加えられたKUSHIDAが言うからこそ
この発言は重いし強いし男らしいなぁと、感動に近いものがありました。

KUSHIDA選手ついては「魔法使いなんじゃないの?」なんてことを先日書きました。

元々はハッスルからキャリアが始まったようなもので、
僕はハッスルは当時ブームになった時に「プロレスこれでいいの?」と涙したぐらい嫌いなんですけど(笑)

その後に新日本プロレスに来てからは、それこそ魔法のように好敵手を引き寄せていて
マンネリ化しない絶妙のバランスで物語が生まれるんですよね。

プリンス・デヴィットとの戦い、田口もそう、ケニーとの戦いもありました。
飯伏もそうですし、BUSHI、オスプレイ、ライガー、高橋ヒロムと常に素晴らしい相手と
テーマがある戦いが続いているということで常に目が離せない存在です。

ドームでは石森とやりますが、先日の後楽園だけでもワクワクするぐらい
合いそうな好敵手がまた登場したという感じですからね。

またタッグでもタイムスプリッターズとしてジュニアタッグ戦線の中心で
大ムーブメントを起こしていましたが、常に大きな波に乗り、しかも色々な波をお起こしながら
6・7年その勢いが止まらないのですからこれは凄いことです。

その中では石井選手とのNEVERもありますし、カイル・オライリーとの名勝負など
おそらくDVDで歴史を映像化したら本数が一番多くなる選手なのではないでしょうか(笑)

そんな中でフィニッシャーの変化も特徴的なんですよね。

多くの選手はフィニッシャーの変更がない、あっても5年に1回あるかないかです。
プロレスの一撃必殺論的に考えればそれは素晴らしいことではあるのですが
KUSHIDAはこのフィニッシャーを違和感なく変更していけるテクニックが凄いと思います。

元々はミッドナイトエクスプレスがフィニッシャーでしたが
これは同時にムーンサルトプレスも使っていたことによって
トップロープに上がってから飛ぶまで「どっちだ!?」というドキドキ感がありました。

しかしミッドナイトエクスプレスはどうしても内藤のスターダストプレスと被るので
変更していったと記憶していますが、覚えているだけでも9469、ホバーボードロック、バックトゥザフューチャーとありますし
繋ぎ技も豊富ですし、例えばシェリーとの連携技を一人で再現したり、オートマティックミッドナイトを使うとか
サラッと持ち技を増やして使ったり使わなかったりと違和感なくやってますよね。

これだと見る人は飽きないですし、最近使ってない技は大一番で出るのでは?と
ワクワクさせることもできますから、常に新鮮なままでジュニアのトップを張っていることに頷けます。

アントニオ猪木が相手でも戦い、オカダ・棚橋とも戦い
ジュニアのライバル達とも戦い、そして90年代ジュニアとも戦う男。

プロレスには色々な戦いがあり、それは時空すら超えることもある。
そして過去・今を戦い、新しい時間軸としてタイムスプリッターを作り未来を見る。

そんなKUSHIDA選手にはこれからもジュニアを盛り上げてほしいですね。


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