ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの歴史を振り返る

ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンに新パレハが加入となることが
内藤哲也からの発表で確定。10/8の両国国技館大会を待て!という状況なわけですが、
ここで新しいロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの始動の前に
一度歴史を振り返ってみませんか?という記事になっております。

Contents

ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの夜明け前

ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンを振り返るためには
その誕生の少々前から内藤哲也を振り返る必要があります。

天才と呼ばれながらも、不調が続いていた内藤哲也。
私もデビュー当時から当然見ている選手ですが「こいつは新日本プロレスを救う」と思っていましたし
NO LIMIT時代なんてのは大好きでした。
棚橋弘至にシングルで勝利した時は内藤時代が来ると思ったのですが・・・
CHAOSに入ってからどうも「これじゃない感」を感じていました。

CHAOSは選手同士がよく飲みに行ったりプライベートでも仲良しですが
内藤はあまり参加していなかったように見えましたし、それによりなのか
なんだか浮いているような状態が見えていたからかもしれません。

そんな中、2011年の東京ドームでジェフ・ハーディーとシングルが組まれて
ワクワクして当時スカパーで中継を見ていたのですが・・・
基本のロープワーク中にジェフの股間が内藤の頭に直撃してからというもの
ジェフの動きがグズグズになり酷い試合で終了。

その後はCHAOS離脱、低調からG1準優勝で悔し涙を流し
中邑との抗争が始まり(これ凄い熱かった)現地で見ましたが愛知県体育館で
中邑と内藤のシングルという流れになりました。

ただ棚橋弘至や中邑真輔との戦いを経て2012年こそ飛躍の年となると
誰しも思っている中での1.4東京ドーム大会で内藤哲也がプロレスラーになる
きっかけとなった存在、武藤敬司とのシングルマッチが組まれました。

昨年のジェフ・ハーディー戦が最悪だったので、今回はすごい試合を見せてほしいと
これまたワクワクして中継を見ていたのですが・・・

全く噛み合わない。似ているスタイルなのに噛み合わない。
いや似ているスタイルだからなのか、受けて受けて勝つスタイルの2人な上に
武藤敬司が全く動けずコンディションが悪いこともあり
なおかつ内藤も武藤敬司を持ち上げれずに崩れたりと最悪な試合に。

この辺りからファンも「内藤ってどうなの?」派が増えてきた印象でしたが
29歳でのIWGP戴冠というのは達成するものだと思っていました。
それは多くのファンも同じで内藤への期待感もまだまだありました。

が、運悪く(新日本プロレスとしては良かったのですが)
ここでオカダカズチカが凱旋して、一発で棚橋弘至からIWGPを奪取。
レインメーカーショックと言われる現象を起こしてしまった。

ファンとしてもここでまた二分された感じで
若くて身長があり動きも凄いオカダカズチカという目線もありながら
こんな若造にトップを張らして良いのか?という目線もある中
オカダカズチカに対しても、また内藤哲也にも半信半疑な中で
新日本プロレス設立記念興行、後楽園ホールのメインでのオカダカズチカVS内藤哲也と繋がります。

結果は内藤哲也の負け。
しかしその試合内容は「この2人がメインを張れば新日本プロレスは安泰だ」というもので
またこの辺りから新日本プロレスの人気が上昇してきたという記憶があります。

しかし、内藤哲也の負けは負け。
その後もアピールを続けて20代でのIWGP戴冠を目指すものの挑戦できず。
更にはG1で大怪我をしてしまい、そのままボロボロの状態でG1を続け
最終的には元パートナーの高橋裕二郎に膝を破壊され長期の欠場へ。

自らが提案したNEVERのトーナメントにも出場できず。

翌年、復帰をしたがコスチュームなども不評だった印象で
「良い子ちゃん内藤哲也」の枠から出れず、どうしてもそのスタンスでは
棚橋弘至と比較されてしまう中で「内藤では棚橋弘至になれない」と言われ、
※その後に「棚橋程度にならなくてよかった」という発言は内藤のプロレス頭の素晴らしさですね。
また復帰してすぐに「まずはNEVER」という発言が批判されてしまうという流れに。

もちろんこれは内藤が好きな私が見ても不用意な発言だったと思います。
自らが発起人のようなNEVERに怪我とは言え参加できなかったのに
復帰してすぐまずはNEVERは癇に障る人も多くて当然でした。

もちろん内藤からすればIWGPを見ているからこそのまずはNEVERという発言だったのですが
この辺りも最近内藤が言うように「当時は背伸びしていた」という部分を象徴する言葉だったと思います。

ここで悲惨なのは、内藤への不満という病が徐々に蔓延していた中で
リーグ戦もイマイチな試合が多い中でG1を優勝してしまったということ。

そこからは権利書を持ち東京ドームのメインへという状況でしたが
突然持ち上がった棚橋弘至VS中邑真輔 内藤哲也VSオカダカズチカのメインファン投票の開催。

これにより内藤哲也とオカダカズチカはIWGP戦なのに実質のセミファイナル扱いとなり
この責任も内藤哲也への批判と変わってしまいました。(しかも敗戦)

ここからは全国各地での内藤哲也へのブーイング行脚。
ベビーフェイスなのに新日本プロレス1番の嫌われ者となり
何をしてもブーイング、好勝負をしてもブーイング、小さい子供が中指を立てるぐらいとなり
特に大阪ではブーイングのために試合をしているような状況に。

1年間ブーイングを浴び続けて過ごし、翌年の東京ドームではAJに敗戦と
東京ドームで必ず負ける内藤哲也は継続。

そのまま更にブーイングを受け続け、誰も暖かく見送ることなく
2015年の夏が見えてきた頃、内藤哲也はCMLLに遠征へと旅立ちました。

内藤哲也、ロス・インゴベルナブレス加入

CMLLでルーシュとラ・ソンブラが立ち上げたロス・インゴベルナブレスに内藤哲也は加入します。
ここがロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの夜明け前ギリギリの時期でしょう。

何かが吹っ切れたように楽しそうに伸び伸びと試合をし、ブーイングも歓声も入り混じった中で
良い子ちゃん内藤哲也から制御不能内藤哲也の片鱗が見えてきました。

帰国した内藤は、今現在のロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの風貌となり
忘れている人も多いかもしれませんが、最初は本隊に所属のような形を取りつつ
普通にタッグマッチなどに出ていましたが、その動きはNWOに加入するか否か?と
話題なっていたころの武藤敬司、いやグレートムタのように不穏な行動をしており
タッグマッチのパートナーだった中西学もこの表情。

この不穏な空気は当然のようにブーイングを引き連れていましたが
ブーイングしているファンも心のどこかでワクワクしていたと思います。
内藤哲也がどうなるのか?どうにかなってしまえ!そうなってほしい!
というブーイングだったのではないでしょうか。

本間が助けを求めても「え?なに?」というようなリアクションをするなど
もうリング上よりもコーナーにいる内藤哲也に注目が集まるようになっていきました。

そしてG1へと続いていくわけですが、ここでも内藤哲也はやりたい放題。
スーツのまま戦ったり、柴田との抗争が始まったり、カメラマンに攻撃したりと
まさに制御不能な内藤哲也が注目の全てを手に入れていました。

しかし「結局一人でやるの?」という疑問がファンの中にもありました。
本隊の中で浮いている存在のままではそれ以上が見込めませんし
かといってCHAOSに戻り乗っ取るのか?いやそれも無いだろうと思っていた時期。

ついにロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンが本格的にユニット化されていく相棒が登場します。

ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンとパレハ

内藤哲也が宣言した「新パレハ」の存在。
パレハとは相棒というような意味で、この年度のプロレスファンは
パレハとトランキーロをやたら使いたがるというプロレス流行語大賞状態でしたが
さてこのパレハとは誰なのか?と話題になりました。

海外遠征組なのか他団体なのかCMLLからルーシュやラ・ソンブラが来るのかと
プロレスファンが予想していましたが、この考える時間のワクワクを提供するという
内藤哲也の手法は今の人気につながったと言えます。

そんな中、パレハのお披露目となったわけですが・・・
海外遠征中のヤングライオン某WがEVILと名前を変えて登場。
新規のファンの人は「誰?」となり以前からのファンは「○○なべー!!」と叫ぶという
内藤哲也の新パレハあるあるのスタートとなりました。

正直この風貌には驚きましたが、新しいファンの人にも
ヤングライオンってこんなに変わって戻ってくるんだよという
よい予習になったのではないでしょうか(後のヒロムやジェイなどもありましたし)

ところでこのEVILが初登場した上記の写真、後ろに前田日明がいますし
横では考え込むような木谷さんもいるという何だか味方によると意味深というか
この時点でどこまで今の大人気のロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンを
想像できていたのか?と聞いてみたくなりますね。

続いて3人目のパレハ、BUSHIがロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンに加入。
この姿を見た時は本当にホッとしました。
というのはBUSHIが怪我をした時の試合をNJPWWORLDで生で見ていて
あの落ち方を見た時に私は叫びましたからね。
どうやってもやばい落ち方だったので、再起不能でもおかしくないと思いましたから。

個人的には、このBUSHIが登場して3人目のメンバーはBUSHIだ!!となった時
大歓声の中でのこの表情がBUSHI史上で最もカッコイイと思います(笑)

さて、ここからも内藤哲也は制御不能を突っ走りました。
何なら最近のロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンよりも制御不能だった時代なので
もしかするとロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンが今現在が中期でこの頃から初期とするなら
初期ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン派も多いような気がします。

レフェリーの顔面に攻撃とかしてましたからねぇ・・・
後ろで驚く小松の表情も印象的です(笑)

5人のロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン完成

4人目のパレハは内藤哲也がオカダカズチカに挑戦した試合中に
乱入という形でお披露目となりました。

誰だ?すげー筋肉だ!!
そんな中で姿を表したのは真田聖也、現在のSANADAでした。

ここで興味深かったのは「誰?」という感じで盛り上がらなかったことなんです。
ということはかなりファンが入れ替わったんだなぁという証拠でもあるんですよね。

他団体を見ていなくてもALL TOGETHERで内藤と真田は組んでいましたし
団体を超えたライバルとずっと言われてたのが真田ですから
ここまでファンが静まり返るというのは驚きでした。

そして、5人のロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンとして最初の形は
思い返すとXとして登場したルーシュでしたよね。

本家ロス・インゴベルナブレス、本家制御不能のルーシュの登場で
5人のロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのような形の時期が少しだけありました。

が、正式にロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンが5人となったのは
高橋ヒロムの加入となり、そして現在の爆発的人気のロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンが
一旦の完成をしたという形になるのでしょう。

ここからは快進撃の一途。
この5人のそれぞれのキャラ、ポテンシャル、勢揃いした時のダークヒーロー感。
そりゃ人気になって当然というようなユニットになりました。

恐らく、内藤哲也にブーイングをしていた人たちの多くが
ロスインゴTシャツを着て現地で応援をしている状態なのですが
ここまで持ってきた内藤哲也の変化、一歩踏み出す勇気というのは
多くの人がただミーハー的に応援するのではなく、勇気づけられたからではないかと思います。

逆に、最近のファンの人にはぜひ2011年ぐらいからの内藤哲也を
試合なり当時の情報なりを追いかけて振り返ってみてほしいです。
そうすると、ただ華やかな選手でもないことがわかりますし
他の4人のメンバーもそれぞれそこまで明るい道を歩いてきたのではないですから
全員を振り返るとロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンというユニットの魅力が
より一層増すということは間違いありません。

そして10月8日にロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンが動く

残念なことに高橋ヒロムがドラゴン・リーとの試合で首を負傷し
恐らく大きな怪我なのでしょう、ベルトの返上をして欠場中です。

そんな中で、内藤哲也から発表された新パレハ加入の予告。
正直、他のユニットにも色々ありますし話題が豊富な中ですが
他の話題をかき消すレベルで「新パレハ」がパワーワードになっています。

誰が加入するのか?あと3日も待てばわかることなのですが
どうやってもロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの新章スタートの日になるでしょう。

早く知りたいとも思いますが、逆に言えばこの妄想やワクワクというのは
もう少ししか感じることができないわけですから、この時間を大切にしたいですね。


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