正直に言います。
高岩竜一に負けて2回戦敗退だと思っていました。
フランシスコアキラは素晴らしい選手なのですが、田村男児との比較で考えても高岩竜一は前日に田村をねじ伏せているわけですから中々に高い壁だと思っていました。
ただ、この高岩竜一を回転十字固めで188秒という短時間で仕留めると、準決勝ではSUGIとのSPEED対決を首固めで制す。
そして決勝に上がってきたエル・リンダマンとの戦いでは状況的にも空気的にも勝てないのではないかと思いましたが、終盤のとてつもない大技を耐えきると変形の飛びつきダイヤモンドカッター「Yutaka」でリンダマンを墓標のように脳天から突き刺して勝利、そして優勝。
コロナ禍の中で日本に居続けて道場で日々鍛錬を続けてきたアキラ。
初戦で師匠のTAJIRIを倒してから、レジェンド層にいる高岩竜一、素晴らしいハイフライヤーのSUGI、そして外敵であるストロングハーツのリンダマンと2日で4勝をしての優勝はアキラにとってとんでもない飛躍の2日間になりました。
全日勢が苦戦する大会の中で全日ジュニアを守ったという勲章も1つ胸につきます。
ほんの少し前は岩本煌史に手も足も出ないで負けていた存在ですが...仮にCIMAを岩本煌史が破った時には「男子三日会わざれば刮目して見よ」という言葉をアキラが岩本煌史に教えるかもしれません。
また、CIMAと戦うことになればリンダマン→CIMAとアキラが外敵ストロングハーツを一気に負かしてジュニアのトップに立つ可能性もあります。
ところで、この優勝決定戦はかなりの好勝負になりましたが、個人的に「おっ!?」と思ったシーンがありました。
それは、リンダマンが痛めた腕のテーピングを自ら外すという根性を見せている時のこと。
通常ならテーピングを外すまで待つというのがプロレスでよく見られるケースですが、少々リンダマンがテーピングを剥がすことにもたついているとアキラが問答無益で一撃エルボーを入れたというシーンです。
あれを待っていたら熱い戦いの間として少し冷める可能性もありましたし、またアキラの待っていられないという気合いもみられた名シーンだったのではないかと思います。
やりました!2021JuniorBattleOfGloryを優勝する事ができました!🔥🔥
皆さん、本当にありがとうございました!🔥🔥🔥#akira #ajpw #wrestling #JBOG pic.twitter.com/fPNUzFtRFE— AKIRA (フランシスコ・アキラ) (@francescoakira) June 3, 2021
まだ21歳の若者であるフランシスコアキラ。
お母様が親日家でアキラという名前をつけたそうです。
そんな息子が日本の全日本プロレスでのトーナメントで優勝をしたこと、本当に誇らしいことでしょう。
次の後楽園ホールでは3WAYマッチに出場するアキラですが、不幸中の幸いというか運命が味方をしているのか・・・緊急事態宣言で延期になった大田区大会が6月26日に開催となり、本来そこで行われるはずだった岩本煌史とCIMAの世界ジュニア戦は後楽園での開催となりました。
ということは、アキラはかなり濃厚な可能性として大田区総合体育館で岩本煌史かCIMAと世界ジュニア戦を戦えるというわけです。
運を味方にするのも勝ち負けの重要なファクターとなるわけですし、ここはアキラ旋風を巻き起こす大チャンスかもしれませんね。
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