色々なことが起こった上でここから大田区総合体育館まで走り出す全日本プロレス。
先日の後楽園ホール大会の評判の良さはプロレスというジャンルにとっても良い結果でしたし、骨太で古き良きプロレスの印象を持つ人も多い全日本プロレスですが、結果的にはリング内外・SNSまで散りばめられていた伏線が回収された"ジェイクの乱"などもあり、この辺りが割と苦手だった全日本プロレスとしては素晴らしい成功事例が生まれたことは本当に良かったと思います。

匂わせが本当の香りだったことや試合がめちゃくちゃになるのではなく、短期間でグッと動いて試合後に動きがあり、更には裏切った側も裏切られた側も全員にテーマが生まれました。

確かにジェイク・岩本・TAJIRIが別れたことや芦野とアンファンのメンバーが離れることで寂しいという思いはあるのですが、どよめきが収まらない中で誰もいなくなったリング上に残ったのは悲壮感ではなく期待感でしたからね。

また全体的に見れば諏訪魔と佐藤耕平という新しいライバル関係がこの年令からスタートしていくことは年齢層の高いファンにとってとてもエネルギーを貰えるものでしたし、関本・小林と宮原・青柳は明るく楽しく激しいプロレスを見せつつ骨太な三冠ヘビー級王座に対して華やかな王者組が今後のタッグ戦線を更に盛り上げていく期待感が強まりました。

「ヒールじゃねぇじゃん」と言いながらもパープルヘイズの同門対決はこのユニットの結束力が強まりましたし、ジェイク+元アンファンが生まれたことによってパープルヘイズはヒールとして振る舞うことなくパープルヘイズらしさを模索する旅に出ることもできるでしょう。

葛西と石川の試合へのワクワクも高まり、またアジアタッグは青柳亮生・ライジングHAYATOが権利を勝ち取るなどそれぞれの世代・ユニット・選手個人個人が大きく動いていることと先への楽しみを含ませつつ後楽園ホールで1つのゴールとスタートを同時に見せれたことが「全日本プロレス面白いな!」という声がSNSやニュースサイトのコメントで溢れた要因ではないでしょうか。

次期シリーズのカードが決定

さて、そんな後楽園を経て2021 DREAM POWER SERIESの対戦カードが一部決定。

3月6日の新木場では葛西戦を前に荒ぶる石川修司が羆嵐とシングル戦。

アジアタッグへ向かうライジングHAYATOは恐らくジェラシーを感じているであろうフランシスコ・アキラとのシングル戦が組まれました。

そしてアジアタッグ選手権試合&世界タッグ選手権試合ダブル前哨戦として宮原健斗&青柳優馬&青柳亮生がゼウス&イザナギ&入江茂弘と6人タッグで激突。

更に目玉となるのは、諏訪魔&芦野祥太郎&岩本煌史&佐藤光留&田村男児vsジェイク・リー&TAJIRI&大森北斗&土肥こうじ&児玉裕輔のイリミネーションマッチ。

元アンファンに裏切られた芦野、ジェイク&TAJIRIに裏切られた岩本煌史のバックアップを宣言した諏訪魔がエボリューションを引き連れて連合軍を結成。
芦野と岩本がエボリューション入りすることがあるのかないのかわかりませんが、何にしても豪華なチームが誕生します。

岩本と佐藤光留は昨年vsアンファンで一時的に結託したことがあり、全日本プロレスジュニアの最強タッグと言われましたがまたこの並びが見れるのは嬉しいところ。
また岩本は田村男児を可愛がっていますし、世界ジュニア戦では評価していたようにここも関係性が良いです。
更に諏訪魔と芦野は三冠ヘビー級戦を経て信頼関係が生まれていますし、中々繋がりの濃い5人組になりますね。

一方のジェイク+元アンファンはここで勝利して新ユニット名を高らかに宣言したいところではないでしょうか?

また、新しいジェイク・リーの姿を見せることができなければ何のために行動を起こしたのか?となりますので、この試合はジェイク・リーの変貌に大注目ですね。

その二日後にはアジアタッグ戦、そしてジェイク・リー&TAJIRI&大森北斗vs芦野祥太郎&岩本煌史&佐藤光留も実現。

芦野・岩本・佐藤という何とも面白いトリオが実現しますが、現状ではまだ「諏訪魔が呼びかけて仲を取り持っての形」であるであろう状況を考えると、諏訪魔無しでこの3人が機能するのか?という点にも注目が生まれます。

その後のシリーズでは世界タッグ戦として宮原健斗・青柳優馬にゼウス・入江が挑戦。
そして世界ジュニア戦、王者CIMAにイザナギが挑戦&三冠ヘビー級王者諏訪魔にヨシタツが挑戦など目玉カードが揃いました。

もちろん忘れてはならないのが18日のワンマッチ興行、葛西純 対 石川修司もあります。

あれだけプロレスファンが「全日本プロレスが今面白い!」と言えば他団体のファンも気になって「少し見てみようかな」というケースが増えるでしょう。

それを考えるとこの3月シリーズは全日本プロレスの大田区総合体育館大会が成功するかに直結してくると思います。

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全日本プロレスって勢いが出た時に失速することが起きがちなので、それだけが心配です(汗)

あとは僕の本業の部分などで思うところとして、全日本プロレスは試合後のyoutube動画のアップを早めてほしいですね。
あれだけ話題になっていたら検索された時に試合後のコメントだけでも、いやダイジェストも込みでアップすれば全日本プロレスTV視聴者は必ず増えます。
最近ダイジェストが無くなっていますが、あれは必ずやるべきです。

そして大会によって対戦カードのバリエーションが多く、同一カードで回しているわけではないのですから全日本プロレスTVでの放送は増やしたほうがいいはずです。

同一カードでたくさん放送すれば飽きられてしまいますが、全日本プロレスは現状そうではないカード編成が続いていますからね。

もちろん全て見せると会場への集客が落ちるかもしれませんが、コロナ禍の間は集客したくてもできないので、この状況に合わせた戦略を持ってほしいです。

面白ければ結果はついてくるという時代は終わりました。
如何に多くの人に届けることができるか、まずはそこが重要になるはずです。


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