このままではプロレスファンが事件を起こしかねない&なぜ今、声を出してしまうんだ
Office problems, aggressive executive suit and tie, Mexican wrestler mask

今回の新日本プロレス大阪大会2連戦、本当に嬉しい復活の大会でしたが終わってみればモヤモヤすることが残りました。
そしてあまりにも目に余ることが大きく分けて2つありました。
この記事では下手な文章ですが本気で書かせていただこうと思います。

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プロレスの見方は人それぞれだが『真面目で綺麗で一転の汚れもない』という現代の価値観をプロレスに持ち込んだらジャンルごと消えます

新日本プロレスが大ブレイクをしてからずっと気になっていることですが、プロレスというエンターテイメントを一体何だと思って見ているのだろうか?というファンが明らかに増えています。

今回も恐る恐るSNSでタイチ・ザックとEVILへのコメントを見たのですが、もう「僕の方がマイノリティなの!?」と思うぐらいに皆さん本気でブチギレていました。

簡単に言えばプロレスの中での「反則」を本気で許せない人が一定数を超えて増えているということ。
その中の一部は反則を「傷害事件」と同等のように考えていることが事実としてあるのです。

それはもう現代にタイガージェットシンがいたら警察に「サーベル持った外人が大田区総合体育館で暴れてます!」とか通報する人がいるのではないかというレベルで増えているように見えるのです。

いや、ちょっと冷静になってくださいよ。

プロレスというのはヒールレスラーが悪いことをすることも華や魅力の1つです。
イスで殴ろうが金的を攻撃しようがそれは見せ方の1つですし、それをベビーフェイスの選手が食らっても立ち上がるところまで含めてプロレスです。

金的に関しては・・・男性ならわかりますが、あの勢いで全力で金的をピンポイントで踏んでいたらのたうち回って10分以上動けませんよ。

演出としてレフェリーが額をカットするとこもあるわけですし、そういうことが全部リング上で行われている究極のエンターテイメントバトルストーリーがプロレスというジャンルの根本です。

「レフェリーが見ていない間に反則するなんて暴行罪だ!」

とか本気で言う人がいますが、レフェリーが少し押されただけで吹っ飛んでいって一連のラフファイトが終わるまで失神していていい感じのところで目を覚ますとかそれも含めて良い意味でのプロレスなんですよ。

ミラノさんのEVILグッズをEVILが破壊し、ミラノさんが激怒して立ち向かうも攻撃されたシーンも「傷害罪」という声が本気で複数上がっていますが・・・この部分を「レスラーが一般人を攻撃した」なんて見方をされていたらレスラーはたまったものじゃないでしょう。

内藤哲也のファンが「介入しやがって!!」とか怒っていますが内藤哲也自身がIWGP初戴冠の時に介入ありだったじゃないですか。
そういうところが繋がっていくこともプロレスの魅力ですし、ヒールレスラーがいるからベビーフェイスが立つのがプロレスというジャンルの一番の基本じゃないですか。

内藤哲也のファンがEVILに暴言をはいたりしていますが、内藤哲也がそれを見たらどう思うだろうとか想像できないのでしょうか?

ただ、時代背景を考えると『とにかく真面目で綺麗なもの意外は叩く対象である』という恐ろしい人達が増えている現代においては仕方ないのかなとも思うわけです。

要するに「カッコいいレスラーがグラップリングレスリングをするのが理想」ということなのでしょう。

何せ危険技(基準はわからないが)すら「殺人未遂だ」と騒ぐファンがいるのですから、そういうことなのでしょう。

結果的にそれを反映すればプロレスというジャンルは消滅しますが、本当にそれが望みなのでしょうか?

でも多くのファンはプロレスという【非日常】に魅力を感じてファンになったはずなんですけどね・・・

プロレスは日常にあるものですが【リング上にまで日常を求めるなら】それはもうプロレスではありません。

プロレス団体側が何かしらの対策をしないとファンが事件を起こしかねないが・・・

そんなことを前提として危惧していることですが、このままだとプロレスファンが事件を起こしかねないと思います。
昭和の時代は海外などでファンがレスラーを刺すなどの事件があったようですが、あくまでもそれはあの時代の価値観じゃないですか。
プロレスのヒールレスラーを本当の悪いやつだと思ってしまうぐらいの状況だったわけですから。

でも・・・今、2020年ですよ。

なぜこの時代にそういう目線のファンがここまで増えてしまったのかという理由は『叩けるものは叩け』というマインドになっている人が多いからという意外で想像つかないのですが、何にしても純粋真っ直ぐな人達はこのままだと何かやらかす可能性が大きいのではないかと本当に不安なのです。

警察に電話をして『タイチというレスラーがアイアンフィンガーフロムヘルで棚橋弘至を暴行しました!』とか『EVILという闇の王がイスで内藤哲也を殴り飛ばしました!映像にも残ってます!逮捕してください!」とかやる人はマジで出てくると思います。

※というか1件ぐらいもうあるんじゃないか?とすら思ってしまいます。

それぐらいならまだ良いとして、彼らの頭の中ではヒールレスラーの行動は「傷害」「暴行」なわけですから『助けよう!』とする人も出てくるかもしれませんし、それこそ『悪いことをしているから刺しました』なんてケースが出てくるかもしれないぐらいに『悪い意味で本気』のファンが増えていることを心から心配しています。

実際に会社(新日本プロレスのSNS)に対して『あんな犯罪のようなことをしてベルトを奪ったのは認められないので会社が剥奪してください』なんて言っている人がリアルに存在するわけですよ。

彼らにとってはプロレスは非日常ではなく日常なんです。
日常の中でプロレスラー内藤哲也がリングに上った時にプロレスラーEVILが日常としてイスで殴るという傷害事件を起こした、なのになぜ逮捕されないんだ?映像も残っているのに?会社はなぜ放置なんだ?と本気で思っている人が一定数いる上に増えているというこの現状は相当ヤバイです。

彼らが仮に試合中にリングに上ってヒールレスラーを刺したとしましょう。
間違いなく彼らの中では「正当防衛」だと考えるはずですよ。

それぐらいにプロレスと現実の自分がごちゃまぜになっている状態が当たり前にSNSには広がっています。

ただ、WWEのように「プロレスはショーです」と言ってしまうのは日本のプロレスには合わないとは思います。
そんなことを言われなくてもリング上でおこなれていることはエンターテイメントであり、でもそこには本当の戦いがあることを理解して見ていることが前提なので「言う必要が無い」という部分ではあると思うのです。

それでも現状を考えると何かしらの対策は必要不可欠でしょう。

例えばオカダカズチカは「EVILは反則したけどレフェリーの見ていないところなので」など話していますが、これも対策の1つだと思います。
内藤哲也も「EVILの何が何でも、しっかり受け止めたぜ」などと言えば内藤哲也ファンはある程度落ち着くのでしょう。

だけど、、、

一部の変な意味での本気なファンのために、反則された選手がヒールレスラーをかばう発言をしないといけない状況にさせんなよ!!

なんですよ。

それなら会社側が「反則もプロレスの魅力だからね~」と新規のファンに教える方がマシです。

SNSで集客を増やした新日本プロレスは選手への負担が明らかに大きいですし、そういうわけのわからないファンが増えてくると直接的に嫌な思いをするのはいつもレスラーなんですよ。

『いや、プロレスでイス使って傷害罪はないだろw』

ぐらいの返信を思い切ってしてもいいぐらいだと思いますよ。

仮に今ミスター高橋本みたいなものが出た時に真っ先に離れるのがそういうファンでしょうし、"そこ"を重要視していくならグラップリングレスリング団体に変えるしかないんじゃないですかと思いますからね。

何にしても一部のファンは「ヒールレスラーを犯罪者」だと思っていますからね、本気で。
正義マンは犯罪者には何をしても良いと思っているのが現代社会です。

事件は起こってからでは遅いですし、仮にもしそういうことが起こった時に「プロレスはそういうものじゃないんですよ」としなくてもいいどうでもいいカミングアウトをさせられることに繋がるわけですよ。

この危険性を考えて不安がっているプロレスファン、増えていると思いますよ。

なぜ叫ぶ、なぜ今我慢できなかった、新日本プロレスを愛していないのか?

次のお題は大阪城ホールの初日に目に余ったファンの声援です。
今回はコロナの件があるので3分の1の集客でソーシャルディスタンスでの開催であり、ファンはマスク着用で叫ばないというのが新日本プロレスを守る意味でのルールでした。

しかし映像で見てもロスインゴ登場辺りから客が騒ぎ出し・・・

これさ、映像で残るんですよ。
仮に会場でコロナが出ましたと、これで責められるのは新日本プロレスなんですよ?

テレ朝の田畑アナも苦言を呈していますが・・・

これに対して何と「お前も大声で実況してるじゃないか」というリプが来たそうです。

これね、新日本プロレスファンだけじゃなくて日本中で一度考えなくてはいけないことなんですよ。

他人のミスは小さなことでもボコボコにする人
自分だけは何をしても良いと考える人

これがあまりにも増えすぎてます。

何が面白いってプロレスラーは『他のレスラーを認めず自分の価値観で生きる』から魅力なんですよ。

そう、非日常の世界に日常ではありえないことを求めることができるからプロレスは面白い。
これを皆が思い出せばきっとプロレスはこれからもずっと面白いんですよ。

 


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