6月23日のベストバウトというだけではなく、ニュージャパンカップ1回戦全体で見てもベストバウトと呼ぶ人もいるかもしれません。
正直そこまで期待していなかったのでゴメンナサイと思ったぐらいに名勝負となった天山広吉とYOSHI-HASHIの戦い。
序盤からYOSHI-HASHIの気合いが違う、そして「良いときのYOSHI-HASHIの表情」になっていた今回の試合。
強烈な逆水平チョップで天山広吉の胸板を一瞬で内出血させると関節技と投げ技などバランス良く絶妙なテンポで繰り広げていき、ここ1番で見ることが多い妙な間が生まれたりすることもなくYOSHI-HASHI100%、いや120%状態の戦い方に驚きました。
一方の天山広吉も代名詞であるモンゴリアンチョップ・ヘッドバットはもちろん強烈なのですが、久々に長い時間のシングルマッチを戦ってもスタミナ不足になることなく最後までバリバリに戦い抜き・・・久々に涙が出るような熱い試合が胸に刺さりました。
仲間の技を借りて全力で戦った天山広吉
天山広吉にとって絶頂期を共にした蝶野正洋は小島聡とならぶぐらいのパートナーです。
その蝶野正洋のSTFを使いYOSHI-HASHIを攻める姿は長年のファンなら感動的だったと思います。
更には盟友、第3世代中西学ばりのスピアーも披露!
持ち技にすればいいじゃん!と思うぐらいの大迫力でした。
そして、勝利を掴むか!?と思われたアナコンダバイス。
アナコンダバスターを挟んで再度アナコンダバイスで締め上げる天山広吉の姿はG1優勝時の姿と何ら変わっていません。
しかし、このアナコンダバイス対策をしていたYOSHI-HASHIが丸め込みからのバタフライロックを決めるとここで天山広吉はギブアップ。
奇しくも、このバタフライロックは蝶野正洋が一時期フィニッシャーにしていたことで有名になった技。
これでトドメを刺したYOSHI-HASHIにとっても天山広吉にとっても大きな意味を持つシーンだったと感じました。
それにしてもここまでの試合を今の天山広吉がするというのは予想できませんでした。
天山広吉ここにあり、まだまだこれから!カマーン!!という感じです!
YOSHI-HASHIはついに覚醒したのか?
これまでに幾多のチャンスを全て逃し、ベルトが乱立する新日本プロレスの人気レスラーなのに一度もベルトを巻いたことがないYOSHI-HASHI。
それでも度々「YOSHI-HASHIが来る」という瞬間を作り「物事が変わるのは一瞬」という言葉を体現するのですが・・・そこからまた一瞬でCHAOSのマスコットに戻ってしまうというのがYOSHI-HASHIでした。
しかし、何か今回の天山広吉戦は表情も違えば攻撃の勢いも違い、動きもテンポも全てこれまでとは違ったように見えます。
90年代の新日本プロレスのファンが好きな試合・ファイトスタイルなのではないかと思いますし、やはりSNSなどを見てもこの試合でのYOSHI-HASHIへの評価(天山広吉も)とベストバウトだという声が多いのも頷けるのです。
次戦はBUSHIとの戦いということで有利ですし、その先にEVILが来ようものなら封印した緊箍児を発動する可能性も大。
後藤洋央紀が来ても十分超えるチャンスはあるのではないでしょうか?
的中率100分の1もないですが当たれば強烈なスワントーンボムもありますし、何より天山広吉戦では出さなかった大技カルマもまだ引き出しにしまっています。
覚醒したYOSHI-HASHI、なのであれば一気に駆け抜ける可能性もある!かもしれません。
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