ニュージャパンカップがついに開幕。
16日は4つの公式戦+スペシャルマッチの5試合が行われましたが、まずスペシャルマッチに関しては棚橋弘至・飯伏幸太・永田裕志・上村優也と鈴木みのる・タイチ・ザック・金丸義信が激突しました。
この試合で印象的だったのは永田裕志と鈴木みのる、30年にもなる因縁の戦いの熱でした。
お互いに一歩も引かないエルボー合戦ではお互いの頬・首辺りが赤く腫れ上がってくるほどの壮絶な打ち合いに。
鈴木みのるのエルボーの打撃音の凄さは昔から聞いてきましたが、永田裕志のエルボーでここまで大きな打撃音が鳴るのはあまり記憶にないですね・・・ニュージャパンカップ1回戦でこの二人の勝者がオカダカズチカ(外道に負けなければ)と戦うわけですが、この熱力はオカダカズチカの大きな脅威となるのではないでしょうか。
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名勝負となった真壁刀義と辻陽太のシングルマッチ。
真壁刀義がジャーマンスープレックスを出したことが辻への評価か。
ニュージャパンカップ開幕戦、真壁刀義と辻陽太の試合はまるで「夢勝ちます」のようなカードでしたが、大先輩相手に遠慮なく向かっていく辻は何度も「あわや」というシーンを作るなど大善戦しました。
ただ、この試合では真壁刀義が本来の暴走キングコングと呼ばれた怖い真壁に戻っていたことの方が印象的でした。
辻陽太の大きな体が嘘みたいに中に舞う程の強烈なラリアットは次戦の石井戦に向けての期待感を大きく増すものでしたね。
最後は先輩がヤングライオンを倒す時の定番である逆エビ固めで終わらせるかと思いましたが、真壁刀義から辻陽太への評価の現れだったのか、最近では大一番でしか見せないジャーマンスープレックスを惜しげもなく使っての3カウント勝利。
ジャーマンにしてもドラゴンにしても実はスープレックスの名手である真壁刀義がヤングライオン相手にこの技を使った記憶はありませんし、それだけ辻陽太の存在が素晴らしいものであるという証明だったのではないでしょうか。
矢野通劇場ここに極まる。
流れるような動きで邪道・外道・高橋裕二郎をまとめて料理。
シェフ矢野通の極上の料理を見ることができた矢野通vs邪道。
大半の時間で矢野通のやりたいことの一歩先に回り込む邪道に苦戦を続けていましたが、その苦戦の時間はじっくりコトコト邪道を煮込んでいたということだったのかもしれません。
最後は介入してきた外道のナックル・金的を回避し邪道の竹刀攻撃も回避すると、二人まとめて金的に634を叩き込むと外道を高橋裕二郎にぶつけて邪魔者を排除。
それと同時に邪道を横入り式エビ固めで丸め込んで勝利とこの間10秒少々の出来事で勝利。
優勝なんて興味がないであろう矢野通ですが、自分の世界を見せ続けていたら優勝していた、、、なんてこともあるか?
高橋ヒロムは本間朋晃を真っ向勝負で撃破
大注目、高橋ヒロムの1回戦は本間朋晃との「首に大怪我をした者同士」の戦いでした。
階級はジュニアとヘビーとなるわけですが、高橋ヒロムはスピードで撹乱してヘビーの足元をすくうような戦いはほぼせずに真っ向勝負で本間朋晃との激しい攻防に挑んだ結果の勝利を手にしたことで更にパワーアップするのではないでしょうか。
容赦のないエプロンサイドでのデスバレーボムを見舞うなど一切遠慮しないで攻め続けた高橋ヒロムの気持ちは、本間朋晃を刺激したことでしょうし・・・相乗効果も生まれてきそうな予感がしますね。
高橋ヒロムの表情はプロレスが楽しくて仕方ないという気持ちが伝わってきましたが、次戦の相手は・・・因縁の矢野通です。
高橋ヒロムが矢野通へのトラウマでピンチ!?
矢野通がバリカンを持ってきた時、高橋ヒロムの赤毛は・・・
試合後の高橋ヒロムは矢野通についてあることを思い出してしまいました。
これは・・・以前のタイチ戦のような状態に精神が追い込まれているかも?
高橋ヒロム「矢野通。俺もあんまり記憶に…。矢野通…。(髪の毛をイジりながら、突然何かを思い出した様子で)矢野通…? 矢野通ッ!? イヤだあ!イヤだッ! 矢野とだけはやりたくない! ヤツはイヤだ! 矢野だけは止めてくれ!」
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⇒https://t.co/1hXEnH2m3G#njcup #NJPWスマホサイト pic.twitter.com/jV98Su4v8w— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) June 16, 2020
懐かしいので覚えてない人もいるでしょうし、そもそも最近のファンの人はこの時期の新日本プロレスを見てない人も多いかと思いますが・・・矢野通の手によって高橋ヒロムは髪の毛をめちゃくちゃにされてしまっている過去があるのです。
矢野通が高橋ヒロムを脅かすための「バリカン」というアイテム。
これを持ってこないわけがないと思います。
大会再開を前にキレイにカラーリングした高橋ヒロムの髪の毛の運命やいかに。
エル・デスペラードが全力を尽くすも石井の壁は高すぎた
個人的には大注目をしていたエル・デスペラードの戦い。
というのもエル・デスペラードはNEVERの名前を出していることや、バチバチの戦いが本来は好きな男っぽい選手であることから石井を相手にすれば真っ向勝負のNEVER戦を意識した試合をするのではないかと思っていたからです。
ただ、試合はバチバチもありましたが「勝つため」にデスペラードがありとあらゆる角度からの戦いをするという内容になりました。
個人的にはそういう戦いであればデスペラードに勝利してもらって、ぜひ2つ先に高橋ヒロムと戦って欲しいと思ったのですが・・・最後は強烈なラリアットから垂直落下式ブレーンバスターで無念の3カウント負け。
試合後には完敗を認めたエル・デスペラードでしたが、これでNEVERとの距離がデスペラードの頭脳にインプットされたはず。
この試合を経験したデスペラードのこれからに大注目です。
奇しくも真壁刀義と石井智宏が同じ日に同じ場所で「胸を指した」
これにて第二回戦のカードは石井智宏と真壁刀義が決定しました。
少し前、まだ新日本プロレスがこんなに人気になる前の世界では真壁刀義に「食らいつく石井」という構図がありました。
圧倒的に格上の真壁刀義とバチバチの試合をして散る石井の姿が当たり前でしたが、今では真壁刀義と石井智宏では格上は・・・キングコングではなくピットブルの方でしょう。
ただ、真壁刀義もこの大会にかける思いが辻陽太戦から伝わってきましたし、壮絶なシングルマッチになることは間違いなさそうです。
さて、面白いことにこの日の大会では試合後に真壁刀義と石井智宏が二人共「胸」を指しました。
真壁刀義『技術? 気迫? そんなもんどうでもいいんだよ。(親指で自身の左胸を指して)こっちだよ。こっち。』
石井智宏『自分の親指で自身の胸を指し)ここだよ、ここ。要はよ。それを実践すりゃいいんだよ。』
こんな偶然のシンクロが起きたこと。
気がついた人にとってはこの二人の戦いがより楽しみになるのではないでしょうか。
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