タイチとオカダカズチカ、前回の戦いから12年を経ての再会は壮絶な試合となりました。

反則技を絡ませつつも「そんなもの必要ない」というファンの声が必然的に出てくるであろうタイチの強烈な進化には、1分1秒単位で北海道の雪が溶けていくかのような熱量を感じました。

デンジャラスバックドロップからの「オー!」
そしてバックドロップホールドと最近のファンの人には伝わらないかもしれませんが、そこにはやはり全日本プロレスの遺伝子を見ることができましたし、昨年は四天王プロレスを新日本プロレスで再現していると言われていたタイチですが今回はもう「タイチのルーツを巡る旅」というような試合でしたね。

終盤になるとタイチも真っ向からオカダを感じようと思ったのか、反則をせずに(金的はありましたが)石井戦で見せたような歯を食いしばる表情で戦いましたが・・・タイチがここまで進化しても超人オカダカズチカを倒すことはできませんでした。

天翔十字鳳をキャッチされてからのツームストンパイルドライバー、そしてレインメーカーというフルコースを喰らってしまえば「地の利」があっても立ち上がることはできないでしょう。

それでもタイチがオカダとタイトルマッチ級の試合をしたことは事実として残ります。
まだ1勝1敗、決着戦にはぜひベルトがあってほしいですね。

タイチが感じた12年の差はタイチにインプットされた

試合後にオカダが「タイチさん、なまら強かったです」と口にしましたが、オカダも認めざるを得ないタイチの強さはファンにも届きました。
そしてオカダの凄さには東京ドームでの敗戦なんて関係ないことも伝わったことでしょう。

さて、タイチは試合後に「なるほど、あれが、あれが12年の差」と話しましたが、その12年の差がタイチの中にインプットされたことは驚異です。

差がわかれば距離を詰める方法を考えることができますし、今回のオカダとの戦いで東京ドームの4強との差を測るモノサシも手に入れたと考えればここからのタイチには快進撃の可能性すら感じます。

四天王プロレス・全日本プロレスというルーツを巡るたびの果てにタイチが何を見つけたのか。
その答えが見える日も遠くないはずです。


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