石井という存在を超えなくてはEVILの未来は無い。
もうEVILが稽古をつけられているような時期ではない。

三度目の正直は二度あることは三度あるに終わり、今回四度目の正直を北の大地で見せる必要が不可欠だったEVILでしたが・・・

激しい根性勝負を終えてEVILに待っていたのは「石井に4連敗」という絶望でした。

こうなってくると「ダークネスに染める」という彼の言葉は「お先真っ暗」と変換されてしまうぐらいの状況ですし、同一相手に負け続けるという点でどんどん後藤洋央紀に似てきてしまっているという状況になってきてしまいました。

僕としてはご存知の通り帰国当初からEVILが好きで、この選手がこのキャラで天下を取った時の新日本プロレスが見てみたいと思い続けているのですが、気がつけばこの数年「天下取りの寸前で落ちてザックor石井にボコられる」ということの繰り返しです。

人気で言えばロスインゴに所属しているという追い風があるにも関わらずこの状況なのですから、他の選手よりも実は厳しい状況だと言えるのではないでしょうか。

棚橋がポッドキャストで「EVILは素晴らしいレスラーなんだけど、ファンがプロレスを知らない人にチャンピオンとして教えたい選手ではない。」「キャラが足を引っ張っている」と発言した時に、EVILは「俺はこのままてっぺんを取る」と宣言した時には本当に痺れましたが、このままでは棚橋の見解通りになってしまう可能性が高くなってしまいます。

仮にこれでNJCで石井と当たって倒したとしてもたかが1勝。
プロレス界では何連敗してもリベンジが成功すれば「そいつが上」のような空気になりますが、流石にEVILが石井に一度勝利したとしても何のインパクトも残せないでしょう。

EVILの伸びしろが完全に石井という壁の前で止まった状況が白日の下にさらされた2020年2月。
果たしてこのままEVILは終わってしまうのでしょうか?

ロスインゴはEVILを支えているのか、ロスインゴはEVILの武器になっているのだろうか。

よくこのブログではロスインゴ初期派と現在派のどちらのファンが多いのだろう?という話を書きますが、僕は初期派です。
やはり内藤哲也が一人ロスインゴとしてブーイングを受けている中に出てきたEVIL、そしてそこからのダークヒーロー化していくロスインゴの流れというのは見ていて気持ちが良いものでした。

しかし、気がつけばロスインゴはダークヒーローではなくヒーローユニットとなりました。
今のプロレスでベビーやヒールと分けるのはナンセンスかもしれませんが、ほぼほぼベビーと言える状態でしょう。

高橋ヒロムとEVILのヤングライオン時代からの友情や高橋ヒロム欠場中にEVILが自身の髪の毛に入れていた色など、この二人の絆というのはとても強いものがあるのですが(IWGPタッグ挑戦してほしいぐらい)高橋ヒロムが復帰してロスインゴに明るさが戻った途端によりロスインゴは初期とは遠いユニットになりました。

今現在のロスインゴは内藤哲也が二冠、高橋ヒロムがIWGPジュニア王者、鷹木信悟がNEVER二冠、そしてSANADAはオカダに何度負けてもチャンスが巡ってくるほどに期待されているという感じです。

その中でBUSHIが汚れ役と言うと言葉が違いますが・・・便利屋をしていますが、それでもオスプレイ戦で「BUSHIって凄いな!」という多くのファンの声を引き出すような戦いをして「影の実力者」として地位を得たと思います。

気がつけばEVILが最も目立たない存在となり、闇の王という言葉が徐々に少しネタにしているように使われてきているという状況になっているわけです。

そんなことを考えていると、今現在EVILにとってロスインゴは・・・必要なのか?と思いました。

仮にロスインゴをやめた時にEVILの本当の人気がわかると思いますし(これはロスインゴ全員に言えることですが)ロスインゴというメンバー同士がライバルであるということが大前提のユニットにおいて、ここまでの状況になってしまうとロスインゴの条件から漏れているような気すらします。

この先にEVILが突き抜けるためには、そろそろロスインゴのEVILではない「別のEVIL」になる必要があるのかもしれません。

敗れたEVILの目は「諦め」にも見えるが「吹っ切れた」ようにも見える

そんなEVILですが石井に負けた後の目が印象的でした。
それは完全に諦めたような力のない目にも見えますし、でも吹っ切れたというか一度空っぽになったような目にも見えました。


すぐにNEVER6人の防衛戦がありますし、何なら札幌2日目でタッグマッチで石井と当たります。
しかし隣に立つのはNEVER二冠王となった鷹木信悟、、、ここでどういうジェラシーが生まれるのか。

ここからNEVER6人だけを防衛しても鷹木信悟が二冠になっている以上は影に隠れてしまいます。

試合後の石井は「EVIL、落ちるとこまで落ちたか? いや、まだまだだ。次はNEVER6人タッグ、ここでとどめ刺してやる」とコメントをしましたが、落ちるところまで落ちれば地に足がつくとはよく言われる言葉です。

そうすればあとは昇るだけ。

闇の王が本当に地に落ちた時に何かが起こるのであれば・・・
いや、ザックに連敗して同じようなことはこれまでもありました。
でもEVILはあまり変化してはいません。

なので落ちていくEVILのNEXTというのはあまり期待を持ってはいけないのかもしれません。

ですが、、、このEVILの目を見ると期待せずにはいられないのです。


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