棚橋弘至とクリスジェリコ。
ジェリコが参戦した時点で多くのファンが口にしていた「棚橋との試合が見たい」という声がついに実現しました。
この二人は似ているところがあります。
年齢こそジェリコがかなり上ですが、ファイトスタイルにしても見せ方の上手さや頭脳を使ってファンと戦っているような部分など共通するポイントがかなり多くあります。
棚橋弘至が目指す先としてクリスジェリコは近いと思いますしクリスジェリコからこの試合で盗めば盗むほど棚橋弘至の再浮上の浮力が大きくなるのではないかと思うとワクワクが止まりませんでした。
また、ジェリコに勝利すればAEWでのタイトルに挑戦できる可能性が出てきているだけに、棚橋弘至がジェリコを倒すことで大きな壁を破り新日本プロレスとAEWの対抗戦にまで発展する未来も見えてくる試合となりました。
そして、この古豪の天才対決は予想していない結果に・・・
棚橋弘至とクリスジェリコの名勝負に東京ドーム熱狂
棚橋弘至は新コスチュームで入場しましたが、黒ベースになるという宣言で想像していたものより派手でカッコよく新棚橋弘至をアピールするには入場だけで十分なぐらいでした。
試合が始まれば90年代の雰囲気から現代の雰囲気、そして棚橋弘至とジェリコがそれぞれ放つオーラがあり見入ってしまうほどの名勝負となりました。
体型だけ見れば動けないはずのジェリコですが、華麗な三角飛びドロップキックやライオンサルトを何食わぬ顔で繰り出しますし、ドームといえば!正月と言えば!という棚橋弘至の場外へのハイフライフローなど惜しげもなく引き出しを出す二人。
棚橋が勝利すればその先にはAEWとの交流が・・・と誰しもが期待する試合でしたが、掟破りのコードブレイカーまで出す棚橋でしたが、最後はウォールズ・オブ・ジェリコに捕獲されて無念のタップアウト負けとなりました。
ウォールズ・オブ・ジェリコと名前はついていても日本名にすれば逆エビです。
あの棚橋弘至がヤングライオンのように逆エビで負けてしまったという衝撃は強いものでしたが、これで逆に棚橋は一度真っ白な状態から次のステップへ進んでいけるのではないかと思います。
『まだ棚橋に少し期待していてくださいよ』
棚橋の言葉はいつもより自信が無さげでしたが、エースの頭脳には太陽が昇るシーンがすでに描かれているはずです。
ジェリコが強調する新日本プロレス最後の試合という怪しさ
試合後のジェリコは誰を挑発するわけでもなく、ただただ疲れた表情を浮かべてリングを後にしました。
ジェリコはコメントで棚橋弘至を評価し、内藤やオカダとまた戦いたい気持ちや鈴木みのるやオスプレイとの戦いも希望していると口にするなど不自然なほど穏やかですが『今の時点での新日本の最後の試合という約束になっているということだけだ。』と、ここが1つの区切りであるということを話していることからこういうコメントになっているのかと思います。
ただ、プロレスとはファンの想像を掻き立てることが必須のジャンルです。
わざわざ「これで最後」と宣言してしまうのはジェリコらしくないですし、強調している辺りがどうも不自然です。
ひょっこり大田区総合体育館に登場して誰かを襲うかも?そんなことを想像してしまいますね・・・ってこれがジェリコの手のひらで転がされるということなのでしょうか(笑)
プロレスランキング