獣神サンダーライガー引退、高橋ヒロムの前に晴れやかに散る。ありがとうライガー!!

ついに来てしまった獣神サンダー・ライガー引退試合。
世界のカリスマであるライガーが最後に選んだパートナーは佐野直喜。
そして対戦相手は高橋ヒロムとリュウリー。

この試合に向けての高橋ヒロムとライガーのやり取りはもう語ることもなく誰しも目にしたとは思いますが、リュウリーに対する高橋ヒロムのコメントは意外と注目されていません。

『なぜリュウリーが先に表明して俺がオマケみたいな感じなんだ』

これはファンの全員が当初そう思っていたはずです(苦笑)

リーとの戦いで大怪我をして欠場をしていた高橋ヒロムですが次にリーと同じリングに立つときは対角線上にいるべきだと思ったでしょうし、ずっとライガーとやりたいと言っていたのにタッグマッチ?しかもリーと?とさっぱり会社の意図がわからなかったのではないでしょうか。

ただ、逆にそれで面白くなったのは高橋ヒロムがライガーしか見ていない状況でのタッグマッチという構図です。

佐野直喜とリュウリーがどのように立ち回るのか?
その中心にいるライガーは最後にどんなライガーを見せてくれるのか。

膝の悪い私ですが、正座で観戦いたしました。

ジュニアのカリスマ獣神サンダーライガーとジュニアの新カリスマ高橋ヒロムの入場だけで金が取れる!

リュウリー、元ドラゴンリーですが「暴走マッスルカー」という龍要素のないキャッチコピーって変だよなと思っていると高橋ヒロムが入場。
昨日の極限的な試合も何のその、ベルトを腰に巻き過去の高橋ヒロムよりも風格も貫禄も増しての入場シーンには鳥肌が立ってしまいました。


続いて入場したのは獣神サンダーライガーのセコンドとして登場する師匠藤原喜明。
「権利上の都合で楽曲を差し替えています」と出ていましたが、しっかり流れるワルキューレの行進・・・(笑)
NEVER6人の誤審なども含めてちょっとふわふわした感じのイッテンゴになりましたが、これは獣神サンダーライガーの引退ということで盟友橋本真也がイタズラをしているのかな?と思いました。

そして獣神サンダーライガーが入場。
一瞬映る高橋ヒロムの表情は嬉しそうな悲しそうな、喜怒哀楽が全て混じったような表情でした。
獣神サンダーライガー、最後の試合への入場シーン・・・泣けますね。


新旧、新日本プロレスのジュニアのカリスマの入場だけでも金が取れる。
これこそスターなんだなと思いましたよ、心から。

余談ですが、リュウリーのTシャツの背中に思いっきりドラゴンリーと書いてあるのはCMLL的に問題ないのか心配になりました(苦笑)

獣神サンダーライガーという神の息の根を止めた高橋ヒロム

試合開始序盤、ライガーは自分も持っている技を次々と高橋ヒロムに出していきました。
そして代名詞であるロメロスペシャル、最後のロメロスペシャルを出すと大観衆の東京ドームからどよめきが。

あっさりリュウリーにタッチする高橋ヒロムに「え?」と思いましたが、その直後にリュウリーと高橋ヒロムが二人がかりでライガーを攻めるという意外な行動に更に「ええ?」と思いました。この意外性もヒロムの魅力ですね。


「こいよおらーー!!」と叫ぶ高橋ヒロム。
高橋ヒロムの戦いたかったライガーはこんなものではない、そんな気持ちが爆発しているように見えました。

そして佐野と高橋ヒロム、佐野のリュウリーという時代を超えた戦いも実現。
美しくはなくとも全力でのミサイルキックとドロップキックに令和2年の東京ドームから大歓声が上がるのですから、やはり佐野もこれまでのキャリアと歴史が違うレジェンドなのだと再確認することができました。

ライガーと高橋ヒロムの戦いに戻りましたが、高橋ヒロムの攻撃の前に何も出来ないライガー。
「こんなもんか!!」と叫び打撃を打ち込んでいる高橋ヒロムを強烈なパワーボムで大の字にさせると顔面を張りまくるライガー。
この1発1発が高橋ヒロムの体の血となり肉となっていくように思えるシーンでした。

そして最後の掌底、最後の垂直落下式ブレーンバスター。

しかし、去りゆく者とこれからの未来を作る者の差は歴然。
最後はタイムボムで獣神サンダーライガーの息の根を止めました。


IWGPジュニアのベルトを巻いてライガーの前に仁王立ちする高橋ヒロム。
完璧には聞き取れませんでしたが「あなたの作ってきたジュニアを・・・約束します」とライガーに叫んだ高橋ヒロム。

獣神サンダーライガーの歴史はこれで幕を下ろしますが、獣神サンダーライガーが作ったジュニアの歴史は必ず高橋ヒロムを先頭にして世界中のジュニア選手が引き継いでいくはずです。

僕のプロレス観戦歴=獣神サンダーライガーのキャリアのようなものですが、ライガーがいなかったら一度はプロレスから離れていたかもしれません。

本当に、本当にたくさんの感動と激闘をありがとうございました!


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