終わってみれば権利書の移動はなく、IWGP王者も防衛と毎年例年通りの新日本プロレスの秋となりました。
なので終わってみれば「そうだよなぁ」と思えるのですが、それでも今年は流石に何かが起こるのではないか?という気持ちもありましたので、ここまで両国国技館大会全体として表立って何も起こらないというのは逆にサプライズだったように思います。
「これ以上落ちようがない」という状態のロスインゴでしたが、想像より深い穴があったようで・・・現時点のタイトル保持数などや各選手のこれからを考えてもロスインゴが新日本プロレスの中で最底辺になってしまいました(※両国国技館後の現時点)
【CHAOS】
IWGPヘビー:オカダカズチカ
IWGPジュニア:オスプレイ
NEVER6人:矢野通
【本隊】
IWGP権利書保持者:飯伏幸太
NEVER6人:田口隆祐
NEVER6人:真壁刀義
【鈴木軍】
USヘビー:ランスアーチャー
【BULLET CLUB】
インターコンチネンタル:ジェイ・ホワイト
NEVER無差別:KENTA
IWGPタッグ:タマトンガ・タンガロア
IWGPジュニアタッグ:石森太二・エルファンタズモ
【ロスインゴ】
タイトル無し
ロスインゴの選手がインタビューを受けるとたまに漏れるのが「人気はあるけど結果を・・・」という本音。
プロレスは究極のエンターテイメントですが、その中には格闘技の要素もスポーツの要素もあるわけです。
その中で、最も活躍していないユニットが最も人気というのは本人たちが違和感を感じていることでしょう。
ロスインゴの欠点は逆風が吹いている時でも全くそう見えないので「ここから巻き返す!」という大きな流れが見えないですし、ポジティブな声援(人気)が強すぎてしまうんですよね。
オカダカズチカに負けて号泣までしたSANADAが【また、這い上がってやるよ。何でか知ってるか。俺がプロレス界の希望だから】とコメントを残していますが、ここで聞こえてくるファンの声は「そうだ!希望だ!」「SANADAが希望だ!」というもので「這い上がる」についてはあまり注目されていません。
SANADAの場合はオカダカズチカとの戦歴がボロボロなので這い上がるというかずっと底じゃないかと思う人もいるかもしれませんが、そうじゃなくて「別にSANADAは落ちてない」「SANADAってトップじゃん?」というところでファンが見ているのではないかなと思うのです。
そうなるとSANADAに対しての見方はこれからもかわりませんし、今後SANADAが希望となっていく中でカタルシスなどを感じないのでは・・・そんなことが逆に心配になってしまいます。
もちろんSANADAだけではなく、ロスインゴがここまで崩壊しているということは「事件」レベルだと思うのですが。
Contents
内藤哲也はインターコンチネンタル戦を狙うしかないのか。
内藤哲也に関してはタイチとの絡みがどう動いていくのか?
試合後には「うっすら見えてきた」ということですが、タイチも二冠宣言をしたことからの打開策があるのかもしれません。
タイチは「俺は優しいからさ、内藤には優しいから。お前も俺に優しいから。だから、チャンス与えってやってもいいぞ。なあ、お前らこのすぐあいつに伝えてこい。あいつが望むんだったら、最後のチャンスやってやってもいいぞ。あいつがてめぇの口で会社に言うんだったら。やらしてくれって。」というコメントを残しています。
まぁ・・・普通に考えればシングルマッチのお誘いなのですが、この手のコメントは王者が挑戦者に対して言う言葉なので、何を思ってこの発言をしたのかは想像することが簡単ではないのですが・・・
非常に強引に考えれば「タイチも内藤もインターコンチネンタルに挑戦する権利のようなものはある」わけですから、大阪でインターコンチネンタルナンバーワンコンテンダーマッチをして勝者が東京ドームでジェイor後藤に挑戦という流れになるのかもしれません。
もちろん、その光景を妄想すると「ハァ?」という思いになるのですが(笑)
内藤哲也を東京ドームのバトルロイヤル要因にすることはないでしょうし、二冠発言をしてノーチャンスでドームというのも悲惨ですから、こういうケースはありえるのかなと。
ただ現時点で何も決まっていないわけですから、現実的なところで言えば内藤哲也は現在どのベルトからも遠くある存在ですし『ベルトを越えた自分』というテーマを打ち出したことでベルトが遠のいた内藤の逆転の一発が「二冠を狙う」ということだったわけですが、これもまた二冠になれない場合にはチャンスがあってもNEVERやUSなどに挑戦することもできないじゃないですか。
この状況の打開策、ファンを納得させた上での打開策を本当に持っているのかどうか・・・それが一番不安ですね。
SANADAとEVILはワールドタッグリーグに行くのか?
権利書を手にすることができなかったEVIL。
IWGPを手にすることができなかったSANADA。
EVILは「SANADA!東京ドームで勝負だ!」と絶叫し、SANADAは「今IWGPを巻く資格があるのはオカダ・飯伏・SANADA」とEVIL飛ばしをするなどが事前にありましたが・・・これで両者とも負けてワールドタッグリーグにエントリーとなると非常にカッコ悪いですし、この二人が今年見せてきたシングル路線からの左遷のような悪いイメージがついてしまいます。
ワールドタッグリーグを2連覇中のチームとは言っても、、、
「タッグの価値を上げる」と豪語した途端にタッグ王座を奪われ、急にシングル路線で「俺は俺だ」と戦い始めたと思ったらまたタッグですか?と思われてしまうでしょうし、そんな中での3連覇に何の価値があるのでしょう。
ディフェンディングチャンピオンと言われてエントリーすることすら少々恥ずかしい思いになってしまうのではないでしょうか?
ここで優勝をして東京ドームでタマトンガ・タンガロアとタッグ戦をして・・・これがなぜかビッグマッチだと凡戦になるカードですが(不思議)これでタッグ王者になり「このベルトの価値を上げていく」「ダークネスに・・・」と言われても非常に微妙。
そしてタッグ王者の片割れとしてNJCにエントリーをするとやはり今の新日本プロレスは不利ですから、来年は苦難の1年になる可能性がとても高い2人になってしまうと思います。
それこそ本当にEVILとSANADAがタッグの価値を上げていたら都落ち感はなかったのですが、正直タッグよりシングルの方が魅力が出る二人ですし・・・本当に盛り上げるつもりなら内藤&SANADAとEVIL&鷹木とかを試してほしいですね。
また、SANADAとEVILの厳しい現実はもう1つあります。
それは「IWGPしか見てない」という絶対的IWGP主義を見せていたからです。
なのでここからNEVERやUSやインターコンチネンタルを狙い始めるとブレてしまいますので・・・
もの凄くベルトから遠ざかってしまったというのが現実です。
希望と闇、この二人は天下を取るべき存在だと思うのですがいつまでこの不遇が続くのでしょうか。
鷹木信悟・BUSHIの行く末と高橋ヒロムの復帰
この1年間で最もファンの支持を得て評価を上げたのは鷹木信悟なのではないでしょうか。
ただG1にエントリーをすると・・・ジュニア上がりは不遇の多い新日本プロレスヘビー戦線では名勝負は連発したものの結果は残せませんでした。
石井という誰がどう見ても合う好敵手とはNEVERで続きがあると思いましたが、そのNEVERはどういうわけかKENTAの手に渡りKENTAとYOSHI-HASHI・石井というBULLET CLUBとCHAOSの抗争のテーマアイテムとなってしまいました。
そんな鷹木はヘナーレとのシングルマッチなどどんな相手でも会場を爆発させることができますが、それ故になぜか新日本プロレスに来て1年目の彼が「門番」的な扱いにされていきそうで不安なんですよね。
考えてみるとNEVERが近づいたはずなのに流れが向かず、更には春にはインターコンチネンタルを意識する発言をしたことでそれを布石にしたかったであろうはずですが、結果的に何の因果なのか後藤洋央紀がインターコンチネンタルに近づくための踏み台にされてしまったのも鷹木信悟自身。
また、鷹木信悟がヘビー転向したということは高橋ヒロムの復帰が近いと考えていましたが(BUSHIが一人ぼっちになるので)関連しているのかわかりませんが、ドラゴンリーがCMLLを解雇されてしまったことで新日本プロレスのジュニアタッグにも参加できなくなるというアクシデントが起きました。
高橋ヒロムが復帰するならドラゴンリーとの戦いしか考えられないわけですので、この予定がまたしても大幅にズレてしまったのではないでしょうか。
両国国技館でも復帰はありませんでしたので・・・完全に見通しが立っていない状態になっているのかもしれません。
そして全ての損を背負うのがBUSHIという構図はどういうわけかより拍車がかかってきました(苦笑)
高橋ヒロムが復帰せず&鷹木信悟がヘビー転向ということで、年に2回しかないジュニアが主役のシリーズにエントリーすることができないBUSHI。ヤングライオンでも出場しているのにBUSHIが出場できないという悲惨な状況です。
ならば両国国技館で「俺はこんなに調子が良いんだ、ジュニアタッグに出せ」というアピールであったり、試合後に不満をぶつけるなどしたかったところですが・・・台風19号の影響でザックセイバージュニアとモクスリーが来日できなくなり対戦カードが変更。
そしてBUSHIは両国国技館の試合からも姿を消してしまいました。
BUSHIに関してはロスインゴの方がグッズなどの面でも美味しいとは思いますが、新日本プロレスのマスクマンの顔となるためにはですね・・・ロスインゴの一番下のキャラをやってたらダメですね。
本隊に行ってライガー・タイガーのあとを継ぐ者になる存在だと思うのです。
新日本プロレスのマスクマンと言えばBUSHI!って言われる存在になってほしいですからね。
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