SANADAのインタビューにはロスインゴ離脱の話題がつきまとう。

新日本プロレス公式にSANADA選手のインタビューが掲載されましたね。
僕的には「ロスインゴにインタビューすると負けるからやめてくれぃ」とある種のジンクスのようなものを感じているのですが、今回のインタビュー(まだ前編だけですが)を見ると、やはりSANADA選手はどこか武藤敬司的な部分を持っていると思いました。

SANADA 自分、『G1』には2016年から出てるんですけど、いままで全部、4勝5敗で終わってるんじゃないかな?

──あっ、そうですか?

SANADA ええ……。逆にそうですかね?

──すみません。ちょっとあとで調べておきますね(※註=SANADA選手の言う通り、2016年~2019年と4年連続で4勝5敗)。でも、一度も勝ち越したことがないというのは意外ですね。今年の『G1』は大きな勝利もありましたけど。

SANADA ただ、そうやって2016年から出てる中で、勝率は一緒なわけなんですけど、今年はとくにお客さんからのパワーを凄い感じましたね。

G1で4年連続で4勝5敗の負け越しという結果に対して凹んでいない印象なのですが、武藤敬司もどちらかと言えば勝ち負けよりも試合の内容重視ですし、試合のことを「作品」と言う考え方を持っている人ですからね。

これが意外と棚橋弘至や内藤哲也は勝負論にもこだわるところがあるのですが、SANADAに関してはその辺りは開き直りにも似たものを持っているような気がします。

・・・あ。

そういえば僕が中学生の頃かな?
名古屋の栄の屋外で武藤敬司のイベントがあったのですが、G1で散々だった武藤選手に『G1の感想を教えて下さい』と質問したんですよ。

そうしたら「聞かないでくれよ、ショック受けてるんだから」とは言ってましたけどね(笑)

SANADAのインタビューはいつも「ロスインゴからの離脱」が匂う

さて、SANADAのインタビューを見ると毎度のように「ロスインゴじゃないほうがいいんじゃないか?」という思いがインタビュアーからも本人の言葉からも匂ってきます。

今回も「EVILとは戦うほうが楽しい」という言葉もありましたし「飯伏幸太と組んだら~」という話もありますが、もちろんロスインゴへの愛着はあるはずなのですが、どうにも『SANADAはロスインゴを出た方が良い空気』が文章から漂ってくるのです。

でも、これって徐々に同意するファンは増えているかもしれませんよ。

そもそも、SANADAが新日本プロレスに登場した時(オカダカズチカと内藤哲也の試合に乱入)に、あの当時の新日本プロレスファンの多くが新規で最近の新日本プロレスしか知らない人たちだったので、真田聖也ぐらいの知名度があるレスラーが登場しても「シーン」「ポカーン」だったわけです。

なのでそれ以降のSANADAのファンは当然「ロスインゴのSANADA」のファンだったわけですが、2019年にSANADAが見せてきた試合や発言、試合後の『絶景』などはすでに「ロスインゴの」という冠名が無くても価値は落ちない存在になっていると思います。

昔から『団体を越えたライバル』と比較されていた内藤とSANADAですが、同じロスインゴでも絡みが少ないので実はイマイチ「この二人の結束やロスインゴへの思い」を感じることは少ないはずですし、対峙することもなく2人でタッグチームとして活動してもいないことで『団体を越えたライバル』が『同じ団体で同じユニットになったのに比較されなくなった』という現状もあります。

一方でSANADAが飯伏幸太と並んだ時やオカダカズチカと並んだ時は「ライバル」としても「将来の仲間」としても華がある絵になります。


SANADAにエースの素質を感じ、本隊向きの選手であると感じる人も多いでしょう。

勝手な妄想をさせていただくなら、棚橋・オカダ・飯伏・SANADAと内藤・ジェイ・タイチ・EVILが4対4で対峙している方がわかりやすく美しい光景があるような気がするのです。

何にしても次の両国でSANADAが勝利してIWGP王者になったとしても、またオカダカズチカに負けてベルトを手にすることができなくてもSANADAの未来は今迄とは方向が違う道を目指すような気がします。

『ロスインゴのSANADAが好きなんだ!』というファンの人も多いと思いますが、でも『ロスインゴじゃないSANADAも面白そうじゃん?』と思うんですよ。

ワールドタッグリーグにSANADA・EVILはエントリーするのか?

僕個人的に1ファンとしての気持ちで言えば・・・このタッグでの参加はいかがなものかと今は思います。

まずSANADAはこのインタビューで「理由なくEVILと組み続けるのは違う」「戦うほうが楽しい」という胸の内を話していますし、EVILに関してもめっきりIWGPタッグというワードを口にすることはなくなり、今では「俺が一番IWGPを欲している」とダークネスな目標を口にしている状況です。

これでSANADAがオカダカズチカに負け、EVILが飯伏幸太に負けて「よし、やっぱりタッグだ!」はあまりにカッコ悪いです。

もちろん例年通りなら秋にIWGPの移動と権利書の移動は結局無いので、上記ケースになる可能性は高いのです。

ただ、どちらか1人でも結果を出せばワールドタッグリーグの構図やロスインゴ内の光景に変化が出てくるはずですし、そこから生まれる新しいロスインゴの世界を見てみたいものです。


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