NJPWロイヤルクエスト、メインイベント。
ロンドンでのメインイベントはIWGP王者オカダカズチカの防衛戦。
相手はプロレス界の王、鈴木みのる。
オカダカズチカがヨチヨチ歩きの頃からすでにレスラーとして戦っていた鈴木みのる。
年の差は20歳ありますが、オカダが言うように鈴木みのるは年齢が関係ないタイプのファイトスタイルです。
ただ、そうは言ってもどんなジャンルでも若い人間が育ってくるわけですし新日本プロレスとしても若返りは意識しているところですから、鈴木みのるにとっては「俺のためのIWGP」と口にはしますが、高確率でこの挑戦がIWGPを手にする最後のチャンスになるでしょう。
試合序盤はお互いから余裕を感じるような空気感がありましたが、場外での花道疾走サッカーボールキック、リングに戻っての強烈なエルボー、そしてサブミッションと一気に試合の流れが鈴木みのるに傾きました。
しかし強烈な蹴りを叩き込まれると...何と笑顔で起き上がるオカダ。
まだまだ余裕を隠していたのか50メートルを5秒で駆け抜けるスピードを利用した強烈なエルボー、DDT、そして場外へのプランチャとオカダが形勢逆転。
それでも鈴木みのるも鬼の形相で起き上がり、膝蹴りからのサッカーボールキック、そして脇固めでオカダの右腕を殺しに入り、更には右腕への蹴りの連発でレインメーカーの威力を封じる策戦を冷静に冷酷に行っていく。
オカダカズチカと鈴木みのる、20歳差の根性比べ
「お前は俺の踏み台だ」と言わんばかりの顔面を踏みつけるかのような蹴りと鈴木みのるの怖さがオカダを飲み込んでいきます。
このまま飲まれては終わりだと考えたか、ここでオカダがジョンウーからのヘビーレインで反撃。
流れが傾いたかと思われたが、鈴木みのるのとてつもない破壊力のエルボーでオカダが徐々にグロッキーになっていく。
そこから巻き起こった、壮絶なノーガードのエルボー合戦。
鈴木みのるが後手に組み「打ってこい」とオカダを挑発。
そしてオカダも同じように後手に組み「やってみろ」とばかりに鈴木を挑発したものの、ノーガードの顔面に超絶エルボーを打ち込まれさらに後頭部にも一撃をもらいグロッキー状態に・・・見えましたが、それでもオカダは立ち上がりリバースネックブリーカードロップで抵抗。
そしてまたしてもエルボーの打ち合いと比較的オカダが苦手な土俵での戦いがかなり長時間続きました。
しかしオカダがドロップキックから掟破りのスリーパーホールドで逆襲。
会場からはブーイングが出る掟破りから、またしてもエルボーを打ち込むが鈴木みのるがドロップキックで逆襲。
そしてスリーパーホールドでオカダを捕獲し久々の逆落としを決めるとオカダの顔色がみるみる紫色に。
しかし、スリーパーホールドを逃れた勢いのままオカダがレインメーカーを発動!!
そのまま鈴木の手首を握り、再度のレインメーカーが炸裂。
そして止めのレインメーカーを狙うが鈴木みのるがエルボーと張り手で返す。
まだ鈴木みのるの目は死んでいない、いや生き生きしている!!
オカダカズチカがブーイングに包まれた終盤戦、鈴木みのるの夢...散る。
30発は撃ったであろう打撃のラッシュでオカダを追い込むとスリーパーホールドでオカダのちからを奪い、ゴッチ式パイルドライバーを狙うがオカダがこれを耐えると会場からはブーイングが!?
そして後頭部へのドロップキックを打ち抜くと、とてつもない高さのドロップキックからレインメーカーを狙う。
オカダが勝ちそうになるたびに沸き起こるブーイングは「鈴木みのるのIWGPを見てみたい」という思うが多くのファンにあったからだろう。
首の皮一枚でレインメーカーを回避する鈴木みのるの奥手は『両国で見せたラミスティカ式の動き』だったが・・・それを捕獲するとツームストンパイルドライバーが炸裂し、最後は完膚なきまでに鈴木みのるを叩き潰すレインメーカーで勝利。
またしても、鈴木みのるの元にIWGPが来ることはありませんでした。
「誕生したときから俺のモノ」とまで言い切ったIWGPは...このまま一生鈴木みのるに微笑むことはないのでしょうか。
オカダカズチカに起こり続けたブーイングは、一度でいいから鈴木みのるにIWGPをというファンの思いから自然と巻き起こったモノだと思います。
オカダは鈴木みのるに対して「もう1回」というようなジェスチャーをしましたが、、、
これから戦う相手も沢山いますし、鈴木みのると戦うシチュエーションはあまり想像できません。
G1に参戦していなかった鈴木みのるはシングルのベルトに絡む機会もこれから失われる可能性が高いです。
プロレス界の王は志半ばで倒れ、そして王国は崩壊するのだろうか・・・
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