どうも、週プロ最新号のオカダ・棚橋戦の写真がめっちゃお気に入りの竹内です。
レインメーカーが綺麗に棚橋弘至の顎にヒットし棚橋が中に浮いている、そしてなぜかオカダの左手がプロレスLOVEポーズみたいになっているのですが、プロのカメラマンさんってスゲェなぁと思う臨場感が伝わる一枚でした。
そんな週プロに掲載されているジェイホワイトのインタビューを見てハッとしました。
このインタビューでは後藤洋央紀に対してやモクスリーに対して、また内藤哲也に関しては「どこか100%ではない気がする」という飯伏と似たような発言があったことが興味的で、どうも内藤に対しては色々な選手がコンディションを心配しているように見えるなぁ・・・なんて思ったりしたのですが、ハッとしたのは別の部分。
それはG1CLIMAXというモノに対する価値についてです。
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G1CLIMAXはIWGPヘビー級挑戦者決定リーグではない!
ジェイホワイトのインタビューの中で「G1は特別なものではないし、なぜ俺がG1にエントリーしてIWGPへの挑戦権を手に入れないといけないんだ」という発言がありました。
これを見た時にハッとしたわけです。
G1の優勝者にイッテンヨンのメインでIWGP王座に挑戦する権利証が与えられるようになってから時間がかなり過ぎましたし、新日本プロレスが再ブレイクして大人気になってからのG1というのは常にこの権利証争奪戦になっているわけです。
またその時期以降からG1に参加するようになった選手にとってもそれは同じことですし、ファン歴が10年未満の人にとってもG1というのはイッテンヨンのメインを懸けた大会という扱いになっているのではないでしょうか。
それだけではなく、昔からG1に参加している選手も「G1を勝ってドームでIWGPを」という発言が目立ちますし、権利証に否定的な内藤哲也ですら「ここで優勝するのが二冠への最短ルート」というスタンス(何も間違ってはいないのですが)です。
でも、IWGP戦はG1後にもあるわけです。
ここで動く可能性は限りなく低いのですが、タイトルマッチがある以上G1を優勝しなければIWGPに挑戦できないわけでもないわけです。
G1とは、タイトルです。
IWGP王者にもインターコンチネンタル王者にも負けないほどの価値があるG1王者というタイトルだったはずなのです。
それが今では多くのレスラー&ファンの中で「IWGPへの過程」としか思われていないのではないでしょうか?
G1に付加価値が付いたことでG1そのものの価値が下がっているのではないか?
G1の優勝者という大きな価値に対してIWGP挑戦権利証という付加価値がついたことにより、その付加価値の方が大きくなってはいないだろうか?という疑問があります。
真夏の最強決定戦ではなくイッテンヨンの挑戦者決定戦という見方をされることで、激闘の夏を勝ち抜いたG1王者そのものに対しての価値を感じるファンが減っているのではないか。
G1優勝が目標ではなくG1を優勝することで東京ドームのメインに立つことが目標になっているのではないか。
競馬の世界でのG1というのは沢山レース数があるので一概に言えないですが、例えば日本ダービーしかりジャパンカップしかり「そこで頂点を決める戦いがG1」であるべきです。
それなのに競馬で言うところのステップレース、トライアルレースが新日本プロレスのG1になってしまっているというのは良いことではないと思うのです。
G1を勝ったことで飛躍する選手が登場するということができたのはG1王者という価値があったからですが、今は飛躍している選手が東京ドームのメインに立つためのG1になりつつあります。
元々、このIWGPへの権利書というのはオカダのために外道が提案したものです。
そしてオカダは過去に「IWGP王者として自分が優勝してこのシステムを廃止させたい」と発言したこともあります。
権利書があることである種のタイトルマッチを1戦増やすことができるというのは大きい意味を持つと思いますが、今はベルトが乱立しているのでタイトルマッチは十分なほどに組めるわけですし、そもそもG1で権利書を手にした選手もIWGP王者も変わらないまま東京ドームまで行くことが恒例になっているので、秋以降に大活躍した選手にチャンスが巡らないというのも気になる点です。
そして、G1王者の価値を著しく下げる理由がその「権利書争奪戦」という仕組みです。
真夏の激闘を勝ち抜いてボロボロになりながらもG1王者になった選手がG1王者としてIWGP王者に挑むというルールであればG1王者の価値は守られますが、そこで手にした権利書を1回負けたら奪われるというのはG1王者に価値がないということです。
ただ、この権利証が移動したことはないことは事実ですが・・・そういう問題ではないじゃないですか。
移動する可能性がある防衛戦があることがそもそもおかしいですし、仮に移動したとしてもG1王者の価値が守られているのであれば大阪城ホールや両国などで挑戦する権利を付与しないと筋が通らないです。
権利証システムの廃止という声は今でも多いですが、権利証を与えるのであれば「G1王者としてIWGP王者との王者同士の対決を本日からイッテンヨンまでの好きな大会で使うことができる権利」としてほしいところです。
そもそも新日本プロレスの二冠とはIWGPとG1のことだったはず
オカダが2017年に掲げた「権利書廃止」を実現させるチャンスが2019年に巡ってきました。
過去にIWGP王者がG1を優勝したのは1995年の武藤敬司と2000年の佐々木健介だけですが、彼ら2人が「シングルの二冠」を手にしている選手だったわけです。
そう、G1はIWGPと同じぐらい価値がある冠の1つだったわけです。
内藤哲也はIWGPとICの二冠を目指していますが、そもそも内藤が優勝したらICとG1の二冠王だと僕は思いますし、その上でIWGPを取れば三冠を名乗ってほしいぐらいG1というものには価値があるはずだと思うのです。
そんな内藤哲也は2017年にG1を優勝しました。
オカダが優勝して権利書廃止を宣言しようとしていた年度のG1です。
内藤もこの権利証システムには疑問を呈することが過去にありましたので、2017年に内藤がこれを廃止してくれるという期待感もあったのですがIWGP王者として優勝したわけでもありませんでしたし、石井を逆指名して防衛戦を行うなど・・・なんか盛り上げちゃったわけです(苦笑)
今年内藤が優勝したとすれば権利証は夢のIWGPとICへの二冠に近づく特急券でもありますから廃止とは口にしないでしょうし、やはりこのシステムを廃止させてG1の価値を取り戻すためにはオカダが優勝してリング上で行き場のない権利証を破り捨てるなどすることが先々を考えると良いのではないかと思います。
毎年G1が始まるとワクワクします。
そして「何でこの人達は毎日こんなにも激しい戦いができるんだ」と感動しています。
そんなG1を勝ち抜いた選手をG1王者として讃えてほしいですし、これを作ってしまったオカダ本人が廃止させるのであれば納得するファンの方が多いのではないでしょうか。
この話はyoutubeの方でも語ってみました。
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