2013年、内藤哲也のG1優勝で到来したのは新時代ではなくブーイング時代だった

2013年 G1CLIMAX23(エントリー20人)
Aブロック首位棚橋弘至(11点)
Bブロック首位内藤哲也(10点)優勝

棚橋弘至は柴田勝頼との試合に勝利して決勝進出。
因縁の再会は気持ちで戦う試合となりましたが、最後は柴田のgo2sleepを首固めで返しての勝利となりました。
このシーンは今年2019年のG1で戦う棚橋・KENTA戦でも見られるかもしれませんし、きっと多くのファンが「あ!これは2013年の!」と思い出すでしょうね。

この試合後、柴田が前日に発言したコメントに対して棚橋がブチギレしました。

「プロレスがおもしろくなってきたって言ったんでしょ?よかったじゃん?どの口が言ってるのか知らないけどさ。寝言は寝て言えっつーんだ、コラァ!」

ある意味ではこれもイデオロギー闘争でしたが、ケニーオメガの時と同じでこの構図の時の熱い棚橋は本当にカッコいいです。
まぁ今の時代にイデオロギー闘争が全くウケないのは悲しいところですが・・・

Bブロックは前年度準優勝者のカール・アンダーソンをプルマブランカで倒した内藤が決勝進出。
Bブロックは内藤以外に永田、中邑、鈴木、ベンジャミン、アンダーソンが勝ち点10の混戦だったこともあり、すんなりと内藤を認めるファンは少なかったですね・・・

憧れの棚橋弘至をG1決勝の大舞台で倒したものの、内藤の不遇が始まる・・・

この年に怪我から復帰した内藤は「まずはNEVER」発言でやや印象が悪い状態でしたが、この年のG1も棚橋弘至戦は素晴らしかったもののそれ以外の試合で不甲斐ない内容も目立っていました。

もちろん憧れの棚橋弘至をスターダストプレスで倒し、試合後は男泣きする内藤哲也の姿に多くのファンが応援をし信頼をしました。
内藤哲也時代の到来とオカダカズチカへの勝利、IWGP戴冠という期待を持っていたのですが・・・

翌年の1月4日東京ドームでは謎のファン投票決定によりセミに降格した上にオカダカズチカに完敗。

そこから全国ブーイング行脚の時代が来てしまいましたからね。

試合後の内藤は「あのエースを越えたとき新しい景色が見えるんじゃないかなと。新しい新日本プロレスが見えてくるんじゃないかな。それは中邑じゃないんだ、オカダじゃないんだ!俺がやらなきゃいけないんだ」と強い言葉を残しました。

それから数年後、エース棚橋を超えるわけでも目指すわけでもなく「ロスインゴ」という新しい形で新しい新日本プロレスを作った内藤哲也。

本当にプロレスってのは面白いです。
だって、そこは作ろうと思って作れるものではないですから。

限りなくリアルな人間ドラマがプロレスなんですよね。


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