ファンの大歓声とレスラー達の小さなマイク音声で、ほとんどリアルタイムではわからなかったコメントが新日本プロレス公式サイトの方に掲載されていましたのでホッとしました。
昨年の優勝者である棚橋弘至は「ちょっくら2連覇してきます」オカダカズチカは「次はG1 CLIMAXいただきます」と開幕戦を前に緊張しているのかシンプルなコメントでした。
また飯伏幸太も「去年準優勝しました。だから今年は優勝します。」と3人とも割愛して紹介していますが内容はシンプルでした。
そんなAブロックですがまず熱いコメントを出しているのはオスプレイです。
『NEW JAPAN CUP』『SUPER Jr.』『G1』と3つのトーナメント(リーグ戦)に出場するのは自分だけであると。
新日本プロレスから去った選手も沢山いるが、だからこそ自分の使命は大きく『新日本プロレスジュニアの未来は自分にかかっている』とも話しました。
更に『俺はいつだって闘魂を持って闘う。ジュニアはヘビーに負けない強さを持っていてメインイベントで闘うことができると証明する使命がある』『2つの階級の王に君臨する』と沢山の思いをコメントしました。
新日本プロレスを背負っていくという覚悟、そして翻訳次第ではありますが、新日本プロレスがどんな状態になっても必ずどこかにある『闘魂』という言葉。
更にはジュニア級への誇りと、その誇りを背にしてヘビー級のトップも獲るという思いは強烈なインパクトを残したと思います。
内藤哲也が2冠王を目指すならオスプレイは2階級制覇を目指すということで、少し意味合いが違いますが新日本プロレスで2階級制覇となるとジュニアの選手にしかできないことですから、実現したら歴史に残りますね。
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EVILが叫ぶ「メイドインニュージャパン」のプライド
「世界のプロレス界の駆け込み寺となりつつある、いまの新日本。観てる人間も内部の人間も、真新しい人間にばかり気を取られてるな。だが、俺はずっとここで闘い続けてるメイド・イン・ニュージャパンだ。だからこそこの俺が新日本のリングでテッペン取らなきゃ意味がねーだろ。」
各選手が描かれたタロットカードのようなものを手に、闇の王が口にしたのは「生え抜きのプライド」でした。
メイドインダークネスではなくメイドインニュージャパン。
新日本プロレスという狭き門に入り、誰よりも厳しいトレーニングを積んで来たのに目立つのは外から来た人間ばかりでは当然腹も立つでしょう。
EVILのコメントが真壁刀義のような言葉遣いになっていますが、もしかするとこの二人は似た部分もあるかもしれません。
雑草魂と新日本プロレス魂がEVILに宿ればキャラを超えたレスラーになれるのかも・・・
そんなEVILが苦手とするザック・セイバー・ジュニアは相変わらずコメントが面白いです。
「俺ってまるでスパゲッティのようにクネクネと闘うだろうな。俺はオスプレイの下らないツイート数をも超える数のサブミッションを持ってるんだぜ?おまえら全員をビックリさせてやる。全勝して、ここにいる奴ら全員をタップアウトさせてやる。おっと、ファレがおっかないぜ?」
この「オスプレイの下らないツイート数をも超える数のサブミッションを持ってるんだぜ?」というワードセンスは素晴らしいですね。鈴木軍で口が達者な選手と言えばタイチそしてデスペラードですが、ザックもワールドクラスの言葉を使う選手です。
タイチが新日本プロレス代表として外様に牙を剥く頼もしさ
この会見で最も笑いを取ったMVPはタイチでしたが、そういえば先日のインタビューなどを見てもやたらモクスリーに攻撃的です。
「モクスリーを特別扱いするから新日本プロレスが下に見られるんだ」と熱いコメントも出していましたが、今回の会見でもモクスリーに対する敵意を露骨に出していました。
内藤や石井という好敵手もいるのになぁ・・・と思ったのですが、ということはタイチは相当モクスリーに興味があるということなのでしょう。
興味があるというか新日本プロレスがWWEの下に見られることに対して最も牙を剥いたのがタイチとも言えますが、この構図はタイチにとっても美味しいのかもしれません。
そういえば他団体の人間の真正面にこれまで立ってきた真壁刀義や永田裕志、また中邑真輔などが今はそれぞれがそういう立場ではないことからも、昔から他団体に対して厳しいタイチがモクスリーと全面抗争になってもなんら不思議ではありません。
鈴木軍代表ではなく新日本プロレス代表のタイチという価値観がこのG1で生まれるのかもしれませんね。
内藤哲也は改めて二冠王への野望を宣言、鷹木信悟は無差別というワードを再度宣言
内藤哲也は自身の野望であるIWGPとICの同時戴冠、すなわち二冠王への宣言を改めて口にしました。
現在インターコンチネンタル王者という立場でIWGPに挑戦するシチュエーションがあるとするなら東京ドームでしょうし、東京ドームのメインに立つにはG1の優勝で手に入るIWGPヘビー級王座への挑戦権利証が必要になるわけですから、優勝を目標にすることは当然のことでしょう。
モクスリーに対してタイチのようなコメントを出すのかも?とは思いましたが、そこまで内藤はモクスリーに興味がないのか、それともそんな余裕が今年はないのか?この辺りは本人のみぞ知るという感じです。
鷹木信悟は「このG1は無差別級としてSUPER Jr.同様テッペンを目指して最後まで闘い抜きたいと思う。」とコメントしました。
「このG1は」という一言でG1後の展開はジュニアに戻るのか?というような謎掛けにもなってるような気がしますが、何にしてもG1は無差別級を名乗って戦うということになります。
以前も書きましたが高橋ヒロムはこの鷹木信悟とオスプレイに対して「無差別級とか名乗らずにジュニアとして参加するなら応援したい」という意思を口にしているわけですので、この時点で明確に高橋ヒロムが応援するのはオスプレイとなるでしょう。
この無差別級という言葉が出たことで高橋ヒロムが復帰したあとのロスインゴがどうなるか楽しみですね。
ジェイホワイトの汚い言葉に見えた日本愛
大ブーイングを浴びて登場したジェイホワイトですが、衝撃的なコメントを残しました。
「新日本はなぜ自分たちが世界で一番と思ってるような甘やかされたアメリカのファンにばかり媚を売ってるんだ。G1はプロレス界で最も栄誉あるトーナメントだぞ。何故アメリカというゴミ同然の国で開幕を選んだんだ?」
うーーん・・・ゴミ同然の国という言い回しはキツ過ぎるかもしれないとして、ですよ。
最近の海外戦略の強さ、海外に向けてのプロレスが増えた、元WWE選手の優遇、WWEに引き抜かれた選手を拍手で送り出すこと、そしてジェイの言葉のまま「なぜG1という新日本プロレスの最高の闘いの開幕戦がアメリカなんだ」ということ。
少しでも心に思っているファンの人は、こっそりジェイに拍手したのではないでしょうか?
僕は・・・ちょい拍手しましたよ(笑)
考えてみるとこれだけのメンバーが揃ったG1がアメリカで開幕して時差的に朝っぱらから開幕するわけじゃないですか。
日本のファンは新日本プロレスワールドで見れるとは言っても、例えばお子様がおられる家庭などでは朝ごはんの準備とかもあるでしょうし、プロレスファンの子供は部活などがあればリアルタイムで見れません。
七夕ということで町内のお祭りの準備に朝から行かないといけない人もいるでしょうし、まぁ何にしても開幕戦は夜じっくりと正座して見守りたいものじゃないですか(笑)
でもこれがアメリカで評判が良ければ来年は開幕3連戦がアメリカとかもありえますし、決勝がアメリカなんてこともない話ではありません。
特に日本ではオリンピックと重なるので海外で行うようが良いという戦略だった十分に考えることができますからね。
新日本プロレスのG1という大会へのリスペクト、日本へのリスペクトが一番あるのはもしかするとジェイホワイトだったのかもしれません。
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