G1CLIMAX29 EVILの生存を懸けた夏は「ユーティリティプレイヤーからの卒業」
インターコンチネンタル王者内藤、オカダカズチカのライバルと認められ支持率急上昇のSANADA、ベストオブスーパージュニアで連日名勝負を繰り広げた鷹木。
そんなロスインゴのメンバーの中で最も遅れを取ってしまっているEVILにとっては生き残りを懸けた夏が始まります。

昨年からあまり良いところがなく、タッグ戦線を盛り上げると宣言した途端にタッグ王者から落ちてしまった上にニュージャパンカップでも結果を残せず。
そして全てを懸けたぐらいの勢いで挑んだ石井戦も惨敗と新日本プロレスをダークネスに染め上げるどころか自分だけが闇に包まれてしまっている状況になっています。

これを打破するというより、新日本プロレスの中で生き残ることができるのかという状況でもあるEVILですから何としても結果が必要なG1となります。

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今年のEVILは大物食いをするだけでは足りない

G1の公式戦でオカダカズチカを倒したこともあるEVILではありますが、今年は一発大きな獲物を狩るだけでは全く足りません。
負け越したけどオカダを倒したからOKというような状況ではなく、上位争いをして優勝決定戦まで行けないことにはロスインゴのメンバーを見返すことはできないでしょう。

ザックセイバージュニアへの借りを返す必要もありますし、今の棚橋弘至ならしっかり超える必要もあります。
また内藤哲也との好走を続けていた飯伏幸太にはどうしても勝ちたいでしょうし、SANADAとの同門対決に負けてしまったら完全に格付けでSANADAの下になってしまいます。

G1前のキズナロードからはロスインゴメンバーと試合前後のグータッチを拒否するなど「もう戦いは始まっている」とばかりに気合が誰よりも高まっているEVILですが、兎にも角にも必要なのは結果のみです。

綺麗なEVILから次のステップに進むG1になるのではないか

闇の王キングオブダークネスEVILと名前だけ見れば荒々しいファイトの悪役を想像しますが、実際のEVILは技が丁寧で全てに置いてバランスの良い選手です。
帰国当初は多くのレスラーが「EVILは上手い」と絶賛していましたが、ある意味ではキャラを活かしきれていないとも言えるのかもしれません。

ロスインゴがヒールでも制御不能でもなく「人気者集団」となってからはイス攻撃も減りましたし、オカダカズチカなど強敵を相手に荒々しく積み上げたパイプ椅子の上への投げ技などはほぼ見る機会が無くなりました。

そうなってしまうと突き抜けた物がなくなってしまいますし、まさにそれが今のEVILの大きな欠点になっていると思います。

他の競技で言えばユーティリティプレイヤーという感じで、どんなポジションでもできるという素晴らしい選手ではあっても「じゃあ彼のメインポジションは?」と言われると「えっと・・・」となるような状況ですからね。

この夏のEVILは「EVILと言えば〇〇!」というイメージや代名詞などをしっかりを作ることが重要なのではないでしょうか。

負けられないSANADA戦とオスプレイ戦の重要性

タッグ戦線でコンビを組んでいるSANADAとの同門ロスインゴ対決に関してEVILは負けることはできないでしょう。
今年の上半期だけでとんでもない差がついてしまい「コンビ格差」が相当なものになってしまっている中で、シングル戦でも負けてしまったらEVILの居場所はロスインゴに無くなるぐらいの状況になってしまいます。

また、ニュージャパンカップではCHAOSの同門対決が遠慮なしの激しい試合だったことがまだ記憶に新しいですので、ロスインゴ対決(内藤と鷹木も)との比較は必ずされてしまいます。

どこまで遠慮ない戦いができるかどうかも含めてこの試合はとても重要です。

もう1つのオスプレイ戦はヘビーとジュニアという構図でもありますが、すでにオスプレイはEVILと比較してもヘビー級としての実績に遜色がない状態になっています。
そのオスプレイはベストオブスーパージュニアでロスインゴの鷹木信悟を倒しているわけですから、EVILとしてはオスプレイに勝利して鷹木信悟に対してのアピールということができないとダメでしょう。

EVILとしては勝ち越し程度ではなく優勝決定戦進出争いまでしないと今年の下半期も暗い道のりになると思いますが、上記2試合に関して両方負けるようなことがあればロスインゴを離れることになるのではないでしょうか。


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