宮原健斗は棚橋弘至を目指さないほうが良いのではないか

最近は全日も見る機会が増えているのですが、新日本プロレスがあまりに盛り上がっているから目立たないだけでプロレスが全体的に蘇ってきている印象はハッキリとあります。
全日で言えば宮原健斗が看板となって面白い印象ではあるのですが、東スポさんの記事を見ると本人は悩んでいる模様。

悩んでいるのは事実。僕はマンネリを生まずにお客さんを楽しませるために『小さい変化』を続けることを意識しているんですけど、最近はそのアイデアが浮かばなくて…」

マンネリ化というのはプロレスが必ず直面する問題だと思います。
他のスポーツではあまり起こらないことですが、どうしてもプロレスの場合は中継数が増えてきたこの時代だと「地方大会のカードも試合内容も全部同じじゃん」ってことが起こってしまいます。

ただこれは避けることができないことですし、90年代と比べて「トップどころがコロッと負けたりすること」が極端に減っていることからも難しいと思うのです。

「小さい変化」というのは手段の1つだとは思いますし、特にベビーフェイスの選手は大幅なイメージチェンジができませんので「大きな変化」ができません。
新日本プロレスでは言えば棚橋弘至がその最たる例ですが、その棚橋弘至に憧れている宮原健斗はどうしても棚橋弘至を参考にしてしまいがちだと思うんですよ。

出前一丁は出前一丁のままの味でいい

僕はインスタントラーメンの中で出前一丁が一番好きなのですが、インスタントラーメンはマンネリを防ぐために味を少しずつ変化させています。
なので「あれ?なんな違うぞ?」という違和感を感じるときがあるのですが、こっちは自分の中の王道の出前一丁の味を求めているわけですからマンネリとかないんですよ(笑)

それなら「出前一丁○○味」とか大幅に変えてくれた方がいいですし、そういう別の商品が出てくれる方が嬉しいです。

全日本のエース、まさにそれは王道の中で王道をする必要がある立場だと思いますのでそれを見せ続けることの方が宮原選手には合うと思いますし、マンネリ解消するなら大きな変化を求める方が良いのではないかと思います。

僕は10年以上前に志村けんさんと3度ほどお会いしたことがあるのですが、志村けんさんは「バカ殿がマンネリ」と言われることに対して「マンネリと言われるまで一つのことをやれんのか?」という素晴らしい言葉を残している人です。

ということは、マンネリの先にこそ王道があるのではないかと僕は思うんですよね。

オンリーワンの棚橋弘至を目指すリスク

棚橋弘至は昨日の埼玉大会にて、CMLLのレスラーによるボディビル大会のようなことを勝手に11月最初の後楽園ホールでやるという謎の宣言をしました(笑)
G1前にこういう突拍子もないことを言っても愛嬌があるのが棚橋弘至なのですが、この人の妙な明るさというかワット数の大きさというのは本当に特殊なものです。

武藤敬司のような明るさとも違うし、橋本真也のような天真爛漫な感じでもなく、棚橋弘至という独自のキャラだと思います。

そんな棚橋弘至は内藤哲也のことを時期棚橋という見方を昔からしていたわけですが、その棚橋弘至を目指した内藤哲也は一度地の底まで落ちました。
そこから方向転換をして「棚橋になりたかったけど、棚橋程度にならなくてよかった」と言えるほどの「大きな変化」をして今や新日本プロレスだけではなくプロレス界で最も人気のある選手になったわけです。

これだけ身近で棚橋弘至本人が認めていた内藤哲也ですら、棚橋弘至になろうとして挫折しているわけですから、棚橋弘至にあまり触れていない宮原健斗が棚橋弘至になるのは無理があります。

そして、そもそも全日本のファンは宮原健斗に棚橋弘至になってほしいとは思っていないと思うのです。

若くて見た目も良く華もある、身体能力もあるわけですから全日本もメキメキと人気を取り戻しているのだと思いますし、宮原健斗で胸焼けするぐらい宮原健斗を見せ続ければ全日本プロレスは安泰だと思うのですけどねぇ。
いい選手がいっぱいいますし、僕らの世代からすれば全日にはドッシリ構えて王道を見せてほしいだけなんですよね。


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