大阪城ホールでの激闘後もある意味で二人の絆は切れず、今シリーズとなるキズナロードは内藤哲也と飯伏幸太が連日対角線上に立つことになります。
ずっと見ていたいような、やっぱり今年はもうお腹いっぱいのようなどちらの感情も抱えたままのファンが多いとは思うのですが・・・仮にG1発表の時に内藤と飯伏が同ブロックだった時に「おおおーー」となるのか「あーーー」となるのか「えーーー」となるのか、どの声が響くのかというのはちょっと見てみたかったりしませんか。
さて、そんな二人の試合は飯伏幸太側のパートナーであるヘナーレをG1出場要望をしている鷹木がパンピングボンバーで葬ったということで大阪城ホールの小島聡に続いてヘビー級の選手からの連勝となりました。
これでG1にエントリーされないということはないと思いますが、昨年のタイチ選手のようなケースもありますからね。
飯伏幸太が内藤哲也に「僕はパンチドランカーとはやりたくない」と発言
このシリーズで飯伏幸太と連日戦えるということでウキウキを隠さないコメントをしている内藤哲也に対して、飯伏幸太のコメントは内藤哲也への心配でした。
「僕はパンチドランカーとはやりたくない。まず、病院に行ってきてください。よろしくお願いします。まず、それからで」
パンチドランカーとはかなり強烈なコメントですが、考えてみると以前も飯伏幸太はインタビューの中で『急に力が抜けたり、下半身に力が入ってない時がある』と内藤哲也に起きている異変について語ったことがあります。
もちろんファン目線でも内藤選手の動きがおかしい時があるのはわかりますし、特に内藤哲也ファンの人はそういう部分が心配になることが増えているとは思うのです。
昨年の鈴木みのるへのパイルドライバーも、まさに飯伏幸太が言うように下半身の力が急に抜けて尻もちをついたように見えますし、マディソンスクエアガーデンで飯伏幸太に対しても同じ様なシーンがありました。
またこの1年ぐらいは足への負担を減らすための可能性もありますが、フライングフォアアームをした時に(かわされる回数が異常に増えましたね)昔は足の裏で着地していたのが、今は膝をガクッとさせて半分倒れるような状態になるようになりました。
ファンが見ていても昔との違いがわかるわけですから、何度も戦ってきている飯伏幸太からするとかなり大きな異変に気がついているのかもしれません。
昔から内藤哲也はスタミナがありタフということから信頼が大きいのか、隠し玉的な大技が未遂ではなく実際に繰り出される時にそれを受けるのは内藤ばかりですし、マディソンスクエアガーデン直前の恐ろしい過密スケジュールやそれ以降も休みが少なく試合をし続けていることからの蓄積されているダメージは相当なものだと思います。
今年もこのままG1まで行くわけで、その中でも相当な激戦を毎日するであろうことを考えると飯伏幸太の言うパンチドランカーという言葉が本当のことになっていく可能性も捨てきれません。
ただ、内藤哲也はここまで休まないからこそ発言権があるというか、この生き方だからこそ歯に衣着せぬ言葉を次から次に出せているという側面もありますので、ロスインゴ内藤哲也という存在に「休養」というものは一番の敵なのかもしれません。
選手層が厚くなるほど休めなくなるカラクリ
新日本プロレスは2ブランドに分けても成立するほど選手層が厚くなっています。
所属選手+参戦選手で一体何十人の素晴らしい選手が揃っているのか?という状態ですし、極端に言えばここまで魅力的な選手が膨大にいるなら、中学生が経営者になっても黒字経営になるでしょう(笑)
ここまでの規模になると出場したくても出場できなくなる立ち場の選手も沢山いますが、逆に上の方の選手は「休んでしまったら置いていかれる」という意識になることで休めないのではないかと思うのです。
棚橋弘至選手がその代表的な存在ですよね。
もちろん全身ボロボロで休んで治るものじゃない部分もあると思いますが、ここ数年で何度欠場して「え?もう復帰するの?じっくり回復してよ・・・」というファンの声が上がったでしょうか。
結果的に復帰してもコンディションが戻っていないどころか悪化しているぐらいの時もありますが、棚橋弘至とて半年・1年と休んでしまったら二度とトップに戻れないという恐怖心があるのではないでしょうか。
数年前のヨシタツ選手がスタイルズクラッシュで頚椎に取り返しがつかない可能性がある怪我をしたのに、それを隠して休まずに後楽園ホールに登場(後の痛ましい姿は今見ても恐ろしい...)したことも、新日本プロレスで生きていくには休むことは死を意味するということなのでしょう。
新日本プロレス全体として、またファンの思いとしては「怪我している選手は休めるぐらい人がいるじゃないですか」という感じですが、選手側からすればそれは全く違うことなのでしょう。
特に内藤選手は靭帯の怪我で欠場からのG1復帰でイマイチな試合が続く中で優勝し、その後からどんどん支持が落ちていき気がつけば日本中でブーイングをされるというところまで落ちた経験もありますからね・・・
それぐらい過酷な新日本プロレスでトップを張るなんてことは永遠にできることではありません。
1試合1試合、全ての選手を目に焼き付けて応援していきたいですよね。
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