変化を禁じられ進化することしかできなかった棚橋弘至が復活する道はあるのか

棚橋弘至の復帰戦はジェイホワイトが貫禄の完封勝利という結果になりました。
新しい棚橋という意味では少しだけ出たとは思うのですが...でも棚橋の金的攻撃を受けたジェイホワイトの髪の毛が逆立つというアニメのような光景を見せたジェイホワイトがやはり一枚上手だったのか?

というのは冗談として、さてこれから棚橋弘至は何を見て進むのか。
すでにこの日のメインイベントで鷹木とオスプレイがとんでもない試合をしたことによって、完全に話題性で負けてしまった上に数日後には大阪城ホールで数多くの名勝負が生まれることを考えるとうかうかしていられないことでしょう。

もちろん勝者のジェイホワイトは年齢的にも余裕がありますが、棚橋に関してはIWGPとの距離がかなり遠くなっていくはずです。
誰よりもIWGPが近くにあった存在がたった数年で...ですから、新日本プロレスの進化の度合いがあまりに早いということなのでしょうけどね。

棚橋弘至が生き返るにはクリスジェリコを狙うしかない?

試合後の棚橋は、新日本プロレス公式サイトによると嗚咽を漏らしながらコメントをしていたようで「デビューも黒星、令和も黒星、俺らしいじゃん!」と強がるものの「今回のファンの応援がラストチャンスだったかもしれない」と気弱なところも見せていました。

負けても立ち上がる棚橋弘至の姿というのは日本中に勇気と感動を与えてきたと思います。
そしてその姿が新日本プロレスの今へと繋がっているわけですが、負けても立ち上がるの先には「そこで勝つ」ということが付属しているからこそ成立します。

棚橋弘至というエースは試合内容でも勝ち負けでも対ファンにでも勝ってきました、だからエースなのです。

しかしこのエースの最大の弱点は「棚橋弘至であり続けること」なのかもしれません。
進化はしても変化ができない、それは会社もファンも棚橋に求めるものが「棚橋」だからでしょう。

タレントとしての仕事も多いですし、レスラーとしては皆の太陽でないといけない存在ですからヒール化もできなければ下手にユニットを作ってもユニットでの活動ではなくて棚橋個人の活動が多ければユニットとしての人気が出ることもないでしょう。

棚橋弘至がリングに上がるだけで照明が明るくなったような錯覚を覚えるほどの存在ですが、それと本業であるプロレスラーとしての戦いがともなっていなければ、皮肉なことに棚橋弘至が先陣を切ってアントニオ猪木のニオイを新日本プロレスから消したのに、晩年のアントニオ猪木と同じ様な存在になって行ってしまうことになるかもしれません。

棚橋弘至にはもう打つ手が無い状態なのかもしれません...が!しかし、棚橋弘至が太陽超えの輝きを出しそうな相手がいます。

クリス・ジェリコです。

今更もう棚橋にファンが求めるものはヒールターンでもなければ変化でもないでしょう、それはもう数年手遅れだと思います。
やはり棚橋はエースでありスーパーベビーフェイスとして悪に対峙するしかありません。

仮にクリス・ジェリコがオカダに勝った場合、行くしかないでしょう。

ジェイホワイトに負けたことで確実に列の最後尾になったはずですが、棚橋はジェイ戦を前に「いつからレスラーはそんなに行儀よくなったんだ?」としっかり発言したわけですから、ここでどれだけ反感を買っても行くしかないでしょう。

もちろん鷹木とオスプレイの様な試合はできるわけがありませんが、逆に鷹木とオスプレイがやったら全く盛り上がらないであろう形のプロレスで会場を大爆発させることができると思いますからね。


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