ジェイホワイトが棚橋弘至に完勝、若き外人IWGP王者の誕生

大阪という地は棚橋弘至にとって鬼門なのか、歴史は繰り返すものなのか。
またしても若い才能に王者棚橋が敗れて時代を明け渡すという結果になったTHE NEW BEGINNING in OSAKA。
26歳のジェイホワイトがIWGP初挑戦で初戴冠を達成し、棚橋弘至は初防衛戦に失敗するという結末となりました。

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ジェイホワイトは勢いだけではなく実力があることを証明した

ラフファイト、反則攻撃もありましたがトータルで見ればジェイホワイトが棚橋弘至に完勝したという印象の試合になりました。
徹底的な膝攻撃で棚橋の動きを封じていきながら、狡猾な動きで棚橋のリズムを崩し思うようにさせず、打撃や投げ技・絞め技においても説得力十分の攻撃で棚橋を追い込んで行ったジェイホワイトは、レインメーカーショックの時のオカダが才能と勢いで棚橋を倒した時と違ってどちらが王者なのかわからなくぐらいの戦いをしたという印象を受けました。

もちろん棚橋もダルマ式ジャーマン、スリングブレイド、ドラゴンスープレックス、テキサスクローバーホールド、スタイルズクラッシュなど大技でジェイを追い込みましたし、序盤のヘッドロック1つだけでも棚橋がなぜエースなのか象徴するほどの美しさと貫禄を見せていましたし、試合中盤の技の読み合い合戦のようなシーンでは26歳ジェイホワイトのスピードにもついていけていました。

膝攻撃で動きが落ちていきましたが、その場飛びでのスリングブレイドからドラゴンスープレックスでジェイを追い込むと満を持してのハイフライフローを狙い棚橋勝利へのカウントダウンのタイマーが動き出したかのように見えましたが、そのタイマーを止めたのはジェイの必殺技ブレードランナー。

ハイフライフローを受け止めてからのブレードランナー、まさに若き怪物ジェイホワイトが棚橋弘至の全てを飲み込んで勝利した象徴のようなシーンとなりました。


オカダが棚橋弘至にレインメーカーを決めたシーンと同等かそれ以上の衝撃的なシーンとして歴史に残ることでしょう。
そして、年齡とキャリアを考えるとおそらく棚橋弘至の最後のIWGP王者時代が終わった瞬間となる可能性も高い・・・

心に刺さるジェイの強さにブーイングが沈静化

全国どこでもブーイングを受けることができる26歳のジェイホワイトはそれだけでも才能の塊と言える存在でしたが、このタイトルマッチを勝利た直後のマイクアピールではブーイングが歓声と拍手に変わっていきました。


昨年G1を優勝し、東京ドームでケニーオメガを倒してIWGP王者に返り咲いた棚橋弘至の王者時代をもう少し見たかったという思いも誰にでもあったと思います。
しかし、今年になってケニーオメガ・KUSHIDAなどの離脱という大きな事件がありましたしその他色々な部分で「新日本プロレスは今後大丈夫なのか?」と思うファンも多い中、もしかすると誰しもがニューヒーローの誕生を心の何処かで期待していたのかもしれません。

ジェイの初防衛戦の相手はおそらくニュージャパンカップの優勝者となりますが、この試合がマディソンスクエアガーデン大会のメインイベントとになるのでしょう。棚橋でもオカダでも内藤でもなくジェイが新日本プロレスの顔となる日も近いのかもしれません。

またしても後輩を追う形になるレスラー達、ニュージャパンカップを優勝するのは誰だ

レインメーカーショックの時も多くのレスラーが自分よりずっと後輩でずっと若いオカダを追う形になったわけですが、今回もまたジェイホワイトという26歳の青年の背中を追うことになってしまいました。

オカダですらジェイホワイトより5つ6つ年上ですし、内藤や飯伏の世代でも10個ほど年上、後藤洋央紀ともなると一回り以上の年の差があります。
EVILやSANADAも年下のジェイに差をつけられてしまいましたし、第3世代や鈴木みのるともなると年齡の半分ぐらいということで・・・

かなり多くの選手にとって、IWGPを取るまでに残された時間は2~3年なのではないでしょうか。
3年後はジェイ・オカダ・EVIL・SANADAの世代が中心となっているでしょう、内藤や飯伏ですらもう40歳に手がかかる年齡ですからね。
なので、3月のニュージャパンカップでの優勝を手に入れないともうラストチャンスすら無い選手も数多くいるという見方ができます。

復活とリベンジがかかるオカダなのか、新日本プロレス残留宣言をした飯伏なのか、二冠を目指すと公言した内藤なのか、それとも他の誰かなのか。

マディソンスクエアガーデン大会のメインという先を考えてしまうと実際問題として優勝者が絞られてしまいますが、それでも今年のニュージャパンカップは過去一番優勝の価値が大きいトーナメントになりそうですね。

・・・これで優勝者が「インターコンチネンタルを選択します!」とか宣言したら新日本プロレスファンの全員をズッコケさせることもできますが(笑)後藤選手ならこういうことをしてくれそうですけどね。

ところで気になるのがジェイホワイトに負けた棚橋弘至の試合後のコメントが「もう無理だ」の一言だけということ。

「もう無理だ」が「ジェイホワイトを倒すこと」なのか「IWGP」なのか「シングルマッチ」なのか「肉体的なこと」なのかわかりませんが、でもファンから見てもコンディションなどはとっくの昔から限界だと思いますし、それでも棚橋弘至は第一試合でもエースの仕事ができるという存在でもあります。
それにEVILが「棚橋・オカダ組」という言葉を出しているように、まだまだ狙われる側・追われる側の存在なのですからこれからも新日本プロレスを明るく照らす太陽でいてほしいですね。


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