オカダ・内藤・ジェイ・飯伏はイデオロギー闘争にあまり興味がなさそう

内藤「そもそも興味ないです。その二人が互いについてどう思っていようが、俺にとっては関係ないんで。もっと言うと、このイデオロギー闘争の意味がわからないです。「何を二人は長々と言い争ってるんだろうな?」って感じで。」

新日本プロレス公式サイトで更新された、棚橋とケニーオメガのイデオロギー闘争について
内藤やオカダ、ジェイや飯伏にインタビューをした記事が掲載されていますが
4人共あまり興味がなさそうな回答をしています(笑)

これは新日本プロレスとしても想定外だったのではないでしょうか。
「もっと盛り上げるために」したことだと思いますが、逆に盛り下がりそうな・・・

オカダ「半々っす」※伝統派と改革派について
内藤「興味ない」イデオロギーについて
ジェイ「考えすぎ」
飯伏「どっち派でもあるし、どっち派でもない」

4人ともここで東京ドーム以降の布石を打つチャンスに思えるのですが
全員がスカしたというのは逆に面白いなぁと思いましたけどね。

特に内藤に関してはかなりキツイコメントを出しています。

たとえば俺は俺のプロレスが好きで、そういう戦いがやりたくてリングに上がっているわけで。
でも、べつに棚橋選手やケニーに「俺と同じプロレスをやれ」なんて言う気は毛頭ないし、
それぞれが理想とするプロレスがぶつかりあうからおもしろいのであって。
この二人は互いを否定しあってるんですよね?
何が目的で言い争っているのか、俺にはよくわかんないですね。
べつに棚橋選手が勝ったところで、俺が棚橋選手のプロレスについていくかって言われたら
、そういうことじゃないですからね。じゃあ、棚橋選手は負けたら“ケニー路線”に乗るってことですか?
まあ、ケニー風にアレンジされた棚橋弘至は逆に観てみたいですけど(笑)。
だから、ジャッジメント云々とか、そんな大きい話じゃないですよ。
「東京ドームのメインという、日本のプロレス界で最大の舞台で非常にくだらない話をしてるな」って感じです。
闘う当のふたりにとっては重要なのかも知れないけど、ふたり以外の人間にしてみればどうでもいい話。
平成最後のどうでもいい話です(笑)。

今一番発言力や影響力がある選手が内藤ですから
これを読むとファンの人が「そうだ!そうだ!」と急に言い出しそうで怖いなぁと思っていたら
案の定、これまであまり無かったのに「内藤が正しい」「内藤に同意、イデオロギーとかどうでもいい」
というようなツイートがめちゃくちゃ増えています(笑)

僕も内藤が好きですが、別に内藤が言った言葉が自分の意見であるかのように
同調するということはないので「棚橋とケニーオメガのイデオロギー闘争の結末が楽しみ」ですし
「東京ドームのメインがとても楽しみです」と素直に思うのですが
相当数の人が「東京ドームの棚橋とケニーオメガの試合はどうでもいい」ということを
言い出してしまっているのは、内藤もそういう思いでは言ってないだろうに・・・と思いますね。

イデオロギーかは別としても『ふたり以外の人間にしてみればどうでもいい話。』というのは
内藤はあくまでもファンのことを最重要しているからの発言かもしれませんが
レスラー同士のリング上の2人が向かい合って主張するというのはプロレスの魅力の1つですし、
そもそも内藤も「俺、30歳までにIWGPを巻くんだ。俺は新日本プロレスの生え抜きレスラーのプライドを持ってオカダを倒す」
なんてことを言ってたわけですからね。

オカダにもファンにも「どうでもいい」と言われていたこともあるわけですから。

※僕は内藤の勝利を願ってましたけどね・・・

結局の所、棚橋とケニーオメガのイデオロギー闘争ってなんなの?ということを
試合当日、試合中、試合が決まったときまで想像して考えて楽しむ時間が大切だと思いますし
それって内藤が言うプロレスファンの最高の時間であるような気がするのですが。

まぁ、ロスインゴブームからのファンの人からすると「イデオロギー」とかどうでもいいというか
そんなものはそもそも感じない新日本プロレスのリング上が続いていただけに、
「そんな言葉を出されても鬱陶しい」と思っていても間違いではないですし寧ろ正しいのかもしれません。

また、そう思われないための時間というのはG1から東京ドームまでしっかりあった中で
棚橋とケニーが盛り上げることができなかったということなのでしょう。
仮にしっかりと「テーマはイデオロギー」ということで4ヶ月の時間の中で
それをファンに見せてきていたら内藤もこういう言い方はしていないと思いますからね。

ただ1つ、勘違いしている新日本プロレスファンの人が多いので書いておきますが
別に棚橋が勝ってもケニーが勝っても新日本プロレスの路線は変わらないですよ(笑)

棚橋が勝ったら棚橋のプロレスを皆でやる、とかケニーが勝った場合もそうですが
ハッキリ言って何も変わりません。過去のプロレス界でも何度もこういう構図はありましたが
何かが変わるとか、何かを変える権利がかかった試合ではないのです。

テーマが無いとプロレスは成立しないからテーマを生んだだけです。

棚橋が勝ったらケニーが激しいプロレスをしなくなる、ではないのです。
ケニーが勝ったら棚橋が膝蹴り連発したり危険技を使う、ではないのです。

この部分の勘違いが起こっているのは、やはりこの手の構図が
近年の新日本プロレスに存在していなかったからでしょう。

棚橋・中邑のライバル時代(ストロングスタイルの呪い、過去と戦って何が悪い、的な時代)から
見ている人とそれ以降から見ている人の温度差と受け止め方がかなり違うと思うのです。

何にしてもそのような状況ですからどちらかが消滅するとかではないです。

ただね、そのような状況だけにこれでメインが70点ぐらいの試合になると
「で、何がしたかったの?」って話になるので、ものすごく大きなリスクを
背負った試合になってしまうなぁと思いました。

棚橋が「時代を見誤った」というオチも十分にありえるんではないかと。

怒りをもって棚橋は完成する

そんな中、棚橋とケニーオメガの前日会見の中で
棚橋がとてもパワーのある言葉を使って表現をしていました。

ケニー、俺は怒ってるよ……。新日本プロレスにおいて、怒りという部分は受け継がれてきました。
でも! その怒りが俺になかったのか、それともその怒りを見せずにいままで戦ってきたのか。
自分でもわかりませんが、東京ドームで! この俺の怒り、ケニーにぶつけます。
そう、怒りを持って、棚橋は東京ドームで……、完成します」

「怒りを持って棚橋が完成する」というのはパワーワードだなと。
裏を返せば「まだ棚橋は未完成だった」ということにもなりますし
それでいて新日本プロレスのエースとして長年君臨しているという事実が作られます。

そして、新日本プロレスにおいての怒りの重要さというのは
長いファンなら「そうだ!」と思うことでしょう・・・

僕もこれを見た時は拍手しました、しかし数時間後にふと思ふ。

『そういう部分を取っ払って明るい新日本プロレスに"改革"して今を作ったのは棚橋』

であると(笑)

新日本プロレスの古い部分やアントニオ猪木を否定するところからの改革は
今でも棚橋アンチの人たちがその理由としている部分になっているかもしれません。

先程も書きましたが、大幅に棚橋が今を見誤っている可能性も感じてしまいます。
どの層のファンの人にも届かない言葉を投げかけている可能性もあります。

僕は、このイッテンヨンを妄想した時にメインで棚橋がケニーオメガを
コブラツイストとか四の字とかで倒すという結末もありなのかなと思っていました。
武藤VS高田じゃないですけど、主張の違いとかイデオロギーの構図と言えば
あの日のあの試合が最もプロレス界が盛り上がった日でしたからね。

ただ、何度妄想してもそんな結末だと「シーーーーーーン」と静まり返り
誰かの咳すら響く東京ドームになる可能性が高いです(笑)

さてさて、今夜どのような結末を見ることになるのでしょうか。


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