棚橋・オカダのタッグとは何だったのか

競馬の方の読者様から「ねぇ竹内さん、結局のところ棚橋とオカダのタッグで何だったんだろうね」
そんなメールをいただきましたが、これって難しいところですよね。

そもそも事の始まりは棚橋とYOSHI-HASHIの試合でした。
試合後に棚橋が「YOSHI-HASHI、おれんとここいよ」と呼びかけ、
また棚橋はハングマンペイジにも同じように呼びかけていたので
『棚橋軍結成か?』と話題になったところからでしょう。

そんな中でYOSHI-HASHIが不穏な動きを見せるようになり
オカダとのタッグでも明らかにオカダに対して攻撃的な姿勢を見せて
ほぼ決裂が確定したような状況になりました。

そんな中でオカダと棚橋の接近があり「なるほど、YOSHI-HASHIがこの二人の磁石になるのか?」
というような予想ができる中で、ジェイが棚橋とオカダをKOしたところにYOSHI-HASHIが乱入。

・もしやジェイに付くのか?
・棚橋を助けに来たのか?
・オカダを裏切りに来たのか?
・いや、オカダを助けるのか?

プロレスファンが色々と考えている最中、花道から全力ダッシュでリングに向かい
転倒して顔面からリング側面の鉄骨部分に激突して大流血。

恐らく、普通の人間ならそこでノックダウンになるぐらいの怪我だったのに
(現に今現在まだ欠場中、更にはトレーニングもようやくロープワークができるぐらいの状況)
リングに上がりジェイに襲いかかるものの、結局どういう結末になるはずだったのかわからないまま
担架で運ばれてウヤムヤに。

その後、棚橋とオカダの握手からタッグ結成となりましたが
恐らく、本来であればYOSHI-HASHIが近くにいたはずですし
重要なキーマンになるはずだったと思います。

何なら丸腰のオカダはYOSHI-HASHIと組んでワールドタッグリーグに出場したはずだったでしょう。
なのでそこでまた何か動きがあって、色々あっての棚橋・オカダだったのではないかと思いますから
この重要なピースが欠けたことで不完全で未完成のまま棚橋・オカダというパズルを完成させるしかなかったのではないでしょうか。

棚橋・オカダ・YOSHI-HASHIで組むという形になっていたのであれば
YOSHI-HASHIが負け役というとあれですがジョバーになれたはずなので
本隊とCHAOSの合体というのもこんなに早くなかったと思います。

結果として棚橋とオカダは「勝てないチーム」としてのポジションで
ワールドタッグリーグを一応盛り上げたものの「で、これは何?」という
残念な結末になったというのは間違いありません。

2018年を振り返れば棚橋の復活と歴史的握手は今後も語られるはずですが
そのたびに「だけど、あのタッグは何の意味があったのよ」とも語られるはずです(笑)

新日本プロレスとしては「奥の手」でもある棚橋とオカダのタッグですし
商品価値としては超目玉商品なのに、恐らくこれからどういう流れになっても
握手した瞬間より盛り上がることは無いであろう状況にしてしまいました。

それどころか、東京ドームでノンタイトルのシングルがオカダとジェイですから
この勝者がメインの棚橋・ケニーの勝者に挑戦するのが普通の流れになる中で
オカダ勝利・棚橋勝利でオカダと棚橋がシングルとなると、もう意味がわかりませんし
オカダ勝利・ケニー勝利となると「また?」ですよね。

ジェイ勝利・ケニー勝利となると、なった途端に「あれ、ケニーさん退団するのかな」と
余計なことが頭をよぎってしまいます。

ジェイ勝利・棚橋勝利となると、棚橋が防衛したら「オカダの立場が・・・」です。

ここでふと思ったのが、ジェイ勝利で棚橋に挑戦して奪取。
そしてここで棚橋とオカダの本格的な共闘という流れがあったのではないかと。
それを前倒しせざるを得なくなったのが11月なので「あの辺りは無かったことに」という
よく新日本プロレスがやる「無かったことにパターン」もありえるのかなと(笑)

それこそジェイの言う「もう1人、オカダの近くに裏切り者がいる」発言とか
ライガーの「新日本プロレスがひっくり返るのではないか」という予測とか
この辺りも一旦無かったことになっている可能性も十分あるのではないでしょうか。

少し前だと鈴木軍のノア時代に「時限爆弾」というワードが結局何もなかったとかもありますし
プロレスというのはこういうことが度々あるものですからね。

もちろん翌日イッテンゴも含めて、とんでもない絵が描かれている可能性もあって
「そうきたか!!!」とファンが驚愕する展開も十二分にありえると思いますし
当然僕もそれを期待しているのですが、現状で棚橋とオカダのタッグが残した物は
東京ドームでの「真壁・矢野・田口」というトリオと、GBHが復活できる土台と
KUSHIDAとロッキーの相性が良いことと、ジェイの言う「オカダの近くの裏切り者」の
範囲が広がったことでしょうか。まぁ時系列で考えたら整合性が全くありませんが(笑)

まぁ、この流れで株を上げたのはジェイホワイトなのではないかと思います。
全国各地でブーイングがもらえる存在に26歳の若さでなれたわけですから。
しかもオカダにも棚橋にもケニーにも勝利しているという実績まで手にしていますし
ユニットのリーダー的な存在になっているなんてとてつもないことです。

それにジェイがいなかったら、今年の下半期なんて東京ドームまでの前哨戦無く
何のテーマもない棚橋とオカダがそこに存在していたわけですからね。
内藤にしてもジェリコとの接触がほぼなかったわけですから
裏MVPはジェイホワイトだったと僕は思っていますし
またそれを生み出した棚橋・オカダのタッグという関係性なのかなぁと現時点の状況では感じています。


プロレスランキング
リンク

Twitter