ニュージャパンカップ

新日本プロレス春のトーナメント戦ニュージャパンカップ。
優勝者は好きなベルトへの挑戦権が手に入るというルールなのですが、例年結果は順当+1回戦で番狂わせが1つ2つという感じなのでやはり夏のG1と比較すると見ていて燃えない大会です。
でももう2005年からやっているわけですから歴史もあるんですけどね、30年近く新日ファンをしていますが年間であまり楽しくないのがこの時期とあとワールドタッグリーグのある年末だな、個人的に。

ただ今年に関しては復帰したばかりの棚橋とヘビー転向したタイチの試合は楽しみだし、内藤とザック、飯伏とYOSHI-HASHIの結果次第では2回戦で内藤と飯伏の試合があるから楽しみだ!と純粋に思いたいのですが、そんなゴールデンなカードをニュージャパンカップの決勝でもないところで組むとは思えないので、内藤か飯伏のどちらかは1回戦負けするんだろうなと。
特に内藤に関してはもう勝ち負けもベルトの有無も超越した存在になっているから負けても何とも思わないんだよね。
それってライガー選手もそうだね、ずっとジュニアのトップだったけどインディーの選手にも普通に負けるしでも価値が落ちず、今も昔も世界の獣神、リビングレジェンドとして存在しているわけですから、それこそが一流のプロレスラーなんだろうなと。

さて昨日後楽園ホールのメイン。エルガンVS石井は凄かった。
エルガンは昭和プロレス好きで怪物外人が好きだった人にも刺さるであろうとんでもない怪力選手、石井は天龍と長州の遺伝子を持つ素晴らしいレスラー、タフでバチバチの試合が出来て、でも実は器用で名勝負製造機。
この2人のシングル戦、凄い内容だったんだけど、プロレス見続けて30年の僕でも、さすがに見ていて「うああああああ、死なないでくれ!」と叫んでしまったのがこのシーン。

本来は背中から落とすボム系の技だけどバランスが崩れて雪崩式で脳天から落下、しかも脚で頭を固定してないから下手したら死ぬレベルでしょうこれは・・・

ただ、近年増えているような「プロレスの危険技を規制しよう」みたいなことを言うために掲載したんじゃないよ。
僕はね、これを受けてもここから数分試合をして試合後も誰の手も借りずに花道を下がった石井選手に超人を感じたからなんだよ。
プロレスラーは超人なんだと、これは昭和プロレスファンの人もよく言います。
本当の強さ?総合格闘技での結果?喧嘩の強さ?どうでもいい、プロレスラーはそんなものを超越した超人なのです。

もちろん怪我はしてほしくない、でもプロレスを一度でも見た人はわかるでしょ、怪我するってそりゃぁ。
100%本気の蹴りを入れたりするわけじゃないよ、相手をKOすることが目的じゃないんだから。
それでも100キロを超す人間が体からぶち当たったり、脳天から落ちたり、あの太い腕でラリアートするんだから怪我しないわけないでしょ。
だからこそ選ばれた人間が徹底的にトレーニングをして戦っているわけなんです。そこがプロレスの魅力じゃないですか。
それでも立ち上がるからこそプロレスラーはカッコイイのです。

F1に対して「スピードを出しすぎると危ないから60キロ制限にしましょう」って言います?
・・・今の時代だとそんなこと言う人もいるかもしれないけど、そんなのバカバカしいでしょ。

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