新日本プロレスの棚橋弘至社長が社長就任半年会見を行いました。
その中で様々な発表がありましたが、驚いたのは『乱入や介入の阻止』という件についてで、流石にこれにはマスコミからの質問が多くなっていましたね。

一応『乱入があった場合は、私が現場で体を張ることも考えています』とのことですので、HoTへの批判がファンから多いが今更これをリング上のストーリーだけで終わらせていくことは難しいので、会見を使って棚橋社長が選手として介入を阻止するところから上手く着地させていく考えになった・・・とも考えられます。

ただ、やはり現状難しいところとしてある部分では昭和の考えと近いプロレスファンが増えているところといいましょうか。

下手すればこの会見と発言を『不正社員に対する厳罰を行う』的な一般的な会社の会見と同じような感じで見ている人も多く、HoTをクビにしろだの警察に通報しろだの言ってる層もいるわけですから、昭和というか力道山時代でもそんな客いないだろと思うような状況になっているわけですよ。

まさか2020年代、この情報化社会においてプロレスファンが『そっち方向』に動いていくなんて各プロレス団体の誰も想定できなかったことだと思うのです。

むしろ究極のエンターテインメントであるということが伝わったからプロレス人気が盛り返したのが2010年代だと思っていたのですが・・・


さて、前にも書きましたが現在の新日本プロレスはHoTがヘイトを集める役割についているので、他の危うい点について突っ込まれる可能性が減るという大きなメリットを生み出しています。

なので本来ならこのユニットを無くすことはできないですが、正直なところEVIL・SHO・成田選手をバリバリのシングルプレイヤーとして使えずにこの立ち位置にさせているのは勿体ないということでも頭を抱えていると思うのです。

ただ、その部分を一人で担ってくれていたジェイ・ホワイトは移籍してしまいましたし、BULLET CLUBに関しても通年で動けているわけではないので、どうやってもHoTのような存在は必要になってしまうのが現状。


大変難しい状況となっていますが、これからどうするのか?が結構興味深いです。

今回の会見が『そっち方面のファンに合わせる』というケースであれば、丁度数日後に新日本プロレス本隊の人間が外様のモクスリーの援護に回るというところに大きな意味をもたらすための伏線になれば凄いですよね。

もしくは今後、EVIL達が「介入なしでも名勝負」などをしていけばコロッとファンは手のひら返しをするでしょうし、その上で「介入するかも?」ぐらいのオプションを残しておけばシンプルに解決するでしょうし。

それともまだしばらくHoTがヘイトを集めておいてくれないと困る状況なのか、など様々な選択肢があるはずですからねぇ。


そして、この棚橋社長の発言に対しては早速EVIL選手が反論をしています。

「俺らの試合のどこがぶち壊しに走ってんだよ。レフェリーの株もプロレスの株も下げて、中途半端なことばかり言う貴様が一番の悪だろ」と真っ向から対立。「ファンの意見だと? 踊らされやがってバカも大概にしろ。偉大なるアントニオ猪木も言ってただろ。『客にこびるな』と。その教えに背く裏切り者どもの言葉に耳を貸す必要なんてねえんだ、よく覚えとけ」

https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/304967

これがまた刺さる人には刺さるコメントで・・・(笑)

猪木さんがお亡くなりになる前後、急に排除していたはずのイノキイズムにすり寄っていった新日本プロレスに対してこのタイミングで「アントニオ猪木」を担ぎ出すというのは面白いったらないと個人的には思ってしまいましたよ。


で、考えてみれば「ユニット抗争」が基本となった時代に、棚橋弘至vsEVILというある意味では「体制vs反体制」というプロレスが一番プロレスらしい姿に戻しているとも考えられるわけで・・・


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