SとM

HOUSE OF TORTUREがNOAHに乱入。
クリスマスには一足早い、あわてんぼうの拷問の館からのプレゼントをもらってしまった清宮海斗 & 大岩陵平の若い二人。

大岩選手に関しては新日からNOAHへ武者修行中に新日の先輩方に襲われるという珍しい経験を得ることになってしまいました。

それにしてHOTは貴重なヒールユニットです。

現代のプロレスは本隊以外のユニット=反体制=ヒール、というわけではなく「ダークヒーローになりたい人たち=ユニット」状態ですから、徹底してヒールの立場を貫いているHOTの価値は全ユニットの中でも一番高いのではないでしょうか。

当初は「真面目の国の国民」のような一部ファンが過剰なまでの誹謗中傷をしており、プロレスに非日常的な部分や反則という醍醐味を許さない「今どきの正義を武器に人を叩きたいだけの悪魔」のような層もいましたが、その手の層はプロレスに飽きてくれたか『HOTって特別なユニットだよね』という価値観を持つファンが増えている点は一安心です。

そりゃあ今のプロレス業界なら「本隊ではなく、ただ悪でもなく、コンセプトのあるダークヒーロー的ユニット」になりたいでしょう。だってその方が人気が出ますから。

新日本プロレスで言えばBULLET CLUBの面々も最終的には良い子ちゃんになろうとシフトしていく中でHOUSE OF TORTUREはさすが拷問の館という恐ろしい名前だけあってヒールを貫いてくれています。

人気が出てきたことでダークヒーロー的になる可能性も0ではないですが、ちゃんと(?)悪いことをやってくれていますし、ファンからすれば応援の意味を込めたブーイングを送れるわけですから安泰と言ったところでしょう。

清宮選手、大岩選手、どこからどう見てもキラキラしたベビーフェイスの選手がヒールにボコビコにされるというこれ以上わかりやすい丁寧なシチュエーションはありません。

ヒールはSでしょう。
ベビーフェイスはMだと考えることができます。

やられてボロボロになって、最後には勝つというのはMの生き方。
Mというのはマゾというより「満足のM」です。

自らが自らに良い満足し、ファンも最終的にはカタルシスを感じ満足をする。

一方でヒールのS、これはサービスのSでしょう。

ヒールがいかにベビーフェイスに対してサービスをしていくか、そこで表現をしていくかによって最終的な満足のMへとつながっていくわけですよ。


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