L・I・Jと金剛の対抗戦は3勝2敗でL・I・Jの勝利。
BUSHI・SANADAが負け
ヒロム・鷹木信悟・内藤哲也が勝利
ということでSNSなどでこの勝敗予想をしている人が多かったですので、サプライズってものは正直ありませんでしたが「意地とプライド」が目に見える素晴らしい対抗戦だったと思いました。
そんな中でサプライズがあったのは試合後。
放送席の武藤敬司選手がリングに上がり「内藤、引退試合の相手をオマエに決めた」と逆指名。
内藤哲也選手もそれに答える形となり、天才と天才の引退試合が恐らく決定しそうです。
内藤哲也選手からすれば憧れの選手である武藤敬司選手からの指名ということもあり、試合後のコメントは嬉しそうでもあり「武藤敬司の引退に直面する」という切なくも見える表情をしていたことが印象的でした。
そして内藤哲也選手は10年ほど前の東京ドームで武藤敬司の作る武藤ワールドに飲まれて何もできず敗戦しておりそのリベンジのチャンスを得たと同時に、イッテンヨンでは叶わなかった「東京ドームのメインに立つ」という逆転を手に入れたことになります。
東京ドームでのデハポンの大合唱も実現するかもしれませんし、これはもう内藤哲也が「逆転の内藤哲也」となる最後の舞台でしょう。
イッテンヨンでほぼ触れなかったことも伏線になっていたんですね。
ただ、当然私は新日本っ子30年ですからこれは嬉しいのですが・・・
ノアファンの方々、ノアのレスラーの方々からすれば唇から血が出るぐらい噛む日となったのではないでしょうか。
今の武藤敬司はノアの人間です。
それがグレート・ムタの元旦の試合は元新日の中邑真輔、武藤敬司の引退試合は新日の内藤哲也となってしまうと「これまでのノアでの歴史はなんだったんだ」となるでしょうしノアの選手からすれば「集客力などで内藤哲也に及ばないこと」への悔しさは想像を絶することです。
そして内藤哲也が勝利すればデハポンで締められてしまう大会になるわけですから、新日本プロレスを逆転するなんてことは夢のまた夢になってしまいます。
武藤敬司という多くのファン、多くのレスラーの憧れであり夢でもある存在が引退する日に夢から現実に叩き落されてしまうわけですよ。
万が一この日にオカダvs清宮が組まれてオカダが勝利しているなんてことがあったらもう目も当てられないぐらいの状況になりますし・・・
ま、それはそれとて不安なのは武藤敬司と内藤哲也の試合です。
どちらも緩急のタイプですが、武藤敬司選手は当然コンディションが良いとは言えない状態。
内藤哲也選手も試合を作るタイプではなく相手が動いて動いてその中で緩急でみせるタイプの選手。
ただ今のこの二人が向かい合えば内藤哲也選手が動き回り続けることになりますが、受けに回る方が美しいのも内藤哲也選手。
もちろん武藤敬司が最後の決死のムーンサルトプレスを見せ、内藤哲也がスターダストプレスを見せればそれだけでベストバウト候補になるようなドラマが生まれますが、近代的な盛り上がる試合になるかは疑問なところ。
個人的には昔武藤敬司と馳浩が15分ぐらいずっとグラウンドの攻防をしているだけのシングルマッチのような後々に語られるような試合をしてほしかったりするのですが。