フィンレーが大爆発

いやー、個人的にはG1のベストバウトというより本年度のベストバウトでした。
ウィル・オスプレイvsデビッド・フィンレーの試合は覚醒したフィンレーがトラッシュパンダでオスプレイを撃破したのですが・・・速い、動きがマジで速い。
少しぽっちゃりしていた時ですら速かったフィンレーですが、ピッコロや悟空が重い道着やリストバンドを外したかのような速さですよ。
終盤の攻防なんて1つ前の攻撃の歓声をあげちゃうぐらい、時差が起きるぐらいの速さでした。

フィンレーからすればオスプレイを撃破・ジュースを撃破、ファンからも大絶賛、しかもこの試合数の少ないG1で2度もメインで締めですから、これはもう行くところまで行ってほしいですね。
ここから失速して「あー、フィンレー良かったのにね」「次はUSだね」みたいなありきたりな流れではなく、決勝Tまで行ってほしいですよ。

これで勝ち点6のフィンレーが首位、2位がオスプレイの4点、それ以外は2点ということになりますが・・・これ、別にフィンレーが有利でもないんですよね。
フィンレーはもう4試合消化していますが、オスプレイとジュースと鷹木信悟は3試合、YOSHI-HASHIとファンタズモなんて2試合ですからねまだ。
で、そのYOSHI-HASHIとファンタズモが次戦で当たるので「3試合目で勝ち点4」の選手が必ず出るわけですよ。で、フィンレーはこの2人と試合を残しているので、そこらで1つ負けるだけで「ハイ、終了」みたいにもなりかねないですからね。

オスプレイがここから2敗するとも思えないですし。
あと、高橋裕二郎だけがフィンレーに勝利していることもミソになりそうなんだよなぁ。

あとね、オスプレイとフィンレーとジェイの現状を考えると本当に日本人選手がヤバいですね。海外組が成長して戻ってきてくれないと、もう今のトップどころではついていけないのではないかと思います。
ついていけないというか、そっちに合わせた試合になると「あれ?」ってなることが増えていくと思うんですよ。

重さとかじっくりしたレスリングで魅せるとかではなく、プロレス界全体として「90年代新日ジュニアのスピード感と激しさのその先の世界」に向かっていくと、その先の更に先に行く戦いが出てきた時点で難しくなると思うんですよ。

それこそ内藤哲也選手なんかはねちっこい寝技とジャベから徐々に大技に行くという90年代ヘビーの先みたいな試合をしている時期も長かったですから、他と差別化するためにこれから数年かけて徐々にスタイルをスターダスト時代に回帰する可能性もがありそうな予感がするんですけどね。

他の試合、まず後藤洋央紀は背水の陣で挑んだKENTAのgo 2 sleepで敗北。
今年こそ殿の夏となりそうな流れが一転、何だかここから連敗する予感に(笑)
KENTAはこの夏初勝利となりましたが、最後のgo 2 sleepが不完全な形になった後のgo 2 sleepが顔面に膝がめり込むほどの物だったので、思わず「おおっ」と言ってしまいましたよ。

新日本プロレスに巻き起こる謎の棒論争。
いやKENTA選手が勝手に巻き起こしているだけですが、最終的に棒持ちだけでユニットを組んでくれたら面白そうなメンツになるんですよねー。

あ、そういえば次はKENTAと内藤哲也の勝ち点2同士の試合です。
内藤は勝ち点4になって挑む可能性が高いですが、どっち道これは負けたらほぼ終わりの試合になるんですよね、うーむ。早い。

タマ・トンガは3戦目で4戦目のSANADAに勝利。
3戦2勝1敗はわるくないですし、上手く行けば残り1つ勝利して勝ち点6の状態で最終戦まで行った時にジェイが勝ち点8の状態なら十分チャンスありなんですよね。

で、残り2戦しかないSANADAは2勝2敗で勝ち点4。
現在首位のジェイに負けているSANADA、そのジェイは全勝で勝ち点6。
SANADAの最大勝ち点は残り2連勝で8ですが、ジェイは3戦のうち1つ勝利すれば8点なので・・・ねぇ。

次戦は現在勝ち点2のチェーズ・オーエンズ戦、最終戦はすでに敗退決定の石井戦。
最終日にSANADAに勝利しているジェイとタマなので、タマさんがあと1勝した時点で最終日にジェイとタマのどちらかが勝ち点8以上確定。

あれ?もう敗退したようなものかサナやん。

トム・ローラーは全然良いところがでないですね(汗)
もっと面白い選手だったと思うのですが、Aブロックがミスマッチならぬミスブロックだったのかもしれません。

この試合は矢野通が負けて、ひっそりとリーグ敗退を確定させました。

負けたら終了だった石井と負けたら終了だったオーカーンという、シリーズの中盤戦でいきなり重い試合。結果的にオーカーンが石井の夏を早くも終わらせたという結果になりました。

さて、試合後のオーカーンから熱いコメントが。

「言っとくが、始まるんじゃねぇ、終わらせるんだ。華とかいう曖昧なもので優劣を決め、会社が用意した神輿に担がれたヤツしかトップと言えねぇ、そんな闘いとはかけ離れた今の新日本を終わらせる。」

いい、カッコいい、好き(笑)

でも冗談抜きで今の新日本プロレスの流れを変えていくことができるかもしれないのは、オーカーンとEVIL(最近のコメント秀逸よね)なのかなと思いますし、特にオーカーンは今後他団体とか格闘系の選手が来た時の門番になってくれそうな気がするんですよね。

昔だと門番だったのは永田裕志、真壁刀義、中邑真輔、だったでしょうか。
永田さんは言わずもがなですし、柴田と桜庭が来た時は真壁・井上亘、中邑真輔と石井のタッグでの迎え撃ちなんてのもありましたが、正直今の新日本プロレスだと格闘上がりで何をしてくるか?みたいな選手の相手をする選手って居ないですもんね。

まさにオーカーンの言う「闘いとはかけ離れた今の新日本」の一面がその状況というか、平和主義のプロレス団体になっていることは確かで。

もちろんそれで正解だからこれだけ人気が出ているんだよってことも事実なのですが、やっぱり各団体が山あり谷ありですし...新日本プロレスがもし不調になった時にはそういう局面も出てくるかもしれないですからね。

その時のために強くて怖い新日本プロレスという部分を残しておくなら、オーカーンのような存在がいくつかある団体の核の1つになっていてくれた方がね、古いファンとしては安心ですよ。


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