2021年11月30日、後楽園ホールでのオーカーンのマイクが・・・心に刺さって抜けなくなりました。
元々帰国当初からオーカーンのSNSでの活動、インタビュー、その他メディアでの芯の通った上での万能感は凄いと思っていたのですが・・・今回のマイクは一撃で大半の愚民と帝国民にする力があったと思います。
それぐらい次元が違った。
「ひれ伏せ、後楽園の愚民ども!。ああ、しゃらくせえ。全部、しゃらくせえよ。ヘビー級になりぞこないのチビどもの嫉妬や、ノアとかいう破産したインディー団体の件。ベルトが三つある件。いまやってる、この二つのシリーズ。東京ドームのお膳立て? 外国人が来る来ない?全部、しゃらくせえんだよ!。ここはプロレスをする場だ。ガキみてえにガタガタガタガタ、世間に会社に、文句言う場所じゃねえんだよ。やめろ、格が下がる!。新日本プロレスのレスラーならよ、ドカッと構えて、こう言やいいんだよ。リングで上で実力を示し、新日本プロレスを引っ張ってやるってな!。オイオイオイ、何喜んでんだ、愚民ども。マゾヒストか? 言っとくが、帝国民にとっては理想郷だ。だが!愚民にとっては、これから地獄が待ってるぞ!それを起こす力が、われわれにはある。そう! アーロン・ヘナーレ、グレート-O-カーン! これが……、UNITED EMPIREの力だ!」
何が凄いかと言えば『全方位に喧嘩を売っている』のに『聞いている側がスッキリする』という世にも珍しいマイクだったこと。
内藤哲也選手の場合は『ファンの代弁を徹底して行う』というスタンスですが、オーカーン選手の場合は『自分の言いたいことを言ったら全方位に刺さった』感じですよね。
・ヘビー級になりぞこないのチビどもの嫉妬
これを言葉通りに受け取る子供ファンもいるかもしれませんが、これは当然このシリーズがヘビーのタッグチームとジュニア選手の間接的な戦いであることから出てくる挑発という名のある種のエールでもあるでしょう。
これを言うことで自分自身が結果を残さないといけないという決意にもなります。
・ノアとかいう破産したインディー団体の件
破産はしてないですが、どういうわけか「対抗戦が決まった」のに新日もノアも所属選手があまり熱い言葉を残していない。
何かこう・・・過去のプロレスの歴史にある数々の対抗戦のような熱量に全く届いていない。
そんな中でリング上でしっかりと挑発をしたこと、これは対抗戦なんだぞというプライド、それが伝わる言葉でした。
これは逆にノアの選手も言い返しやすくなりますし、ノアファンも熱くなれますから個人的には拍手しかないです。
・ベルトが三つある件
これはもうそのまま。
・ここはプロレスをする場だ。ガキみてえにガタガタガタガタ、世間に会社に、文句言う場所じゃねえんだよ。やめろ、格が下がる!
オーカーン選手のアンテナ力を感じたのはこの部分です。
Twitterなどだけを見ていると「基本的に何しても絶賛」という割合が多い民度が良いプロレスファン(やべーやつもいるけど、他ジャンルより全然優良)。
ただ、目を本音が出やすいウェブ上の場所(想像に任せる)に行くと・・・最近、結構な割合のファンが同じような気持ちを持っていることがわかります。
「日頃会社の中で不満があるファンが会社批判をするレスラーを見て勇気をもらう手法」のルーティーン化による批判。
また一部レスラーの「ここまで説明しないと馬鹿なファンはわかってないから」ということが見えてしまう行間の無いコメントやSNSの利用に対してのファンの不満。
リング上よりコメントやSNSからファンが増えるというある種の矛盾に対して「新日本プロレスのレスラーならよ、ドカッと構えて、こう言やいいんだよ。リングで上で実力を示し、新日本プロレスを引っ張ってやるってな!」へと続くことによる新日本プロレスへの誇り。
オーカーンがこの手のコメントを定番にすることはないと思いますが、この1回だけでも十分帝国民は増えることでしょう。
「愚民」「帝国民」というワードがあることでキャラが強く見えますが、このコメントに関しては近年プロレス界で見たことが無いほどにストレートな言葉であり、感動にすら値する。
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