誤嚥性肺炎により欠場を余儀なくされていた飯伏幸太。
リングに上がるのその目には涙が溢れていました。

眼前に立つのは新日本プロレスがピンチの時に輝きを更に増す男棚橋弘至。
気がつけば彼はUS王者となりメインのリングに最後に上がって来る場所まで戻ってきていました。

試合時間は17分47秒

近年の新日本プロレスのメインは「長いほど良い」という価値観になってきていることから、これは通常のビッグマッチの半分ほどの試合時間です。
しかしその半分の中に何倍ものドラマが、言葉が、戦いが、感情が、グッと詰まっていたように感じました。

そして試合後、棚橋弘至にも飯伏幸太にも涙、そして笑顔、希望が溢れていましたし、エアギターと愛してますの叫びがこれほどまでに自分は欲していたのかと気が付かされました。

もちろん「これで誰か乱入したり暗転したりしたらアホやぞ?」と。
最近ちょっと信用できない...というかコロナ禍になって「落ち着きのない新日」への思いで頭がいっぱいになりましたが、今回は無事に綺麗な結末で終わりました。

敗北した選手が未来への希望を見つけ花道を下がる。
勝利した選手がファンへ希望を届けて花道を下がる。

そんな当たり前のことが激減し、兎にも角にも「次の展開を今起こす」ことでNEXTを続けていた最近の新日本プロレスでしたが、今宵はしっかりと「メインの勝者が花道から帰っていく背中こそ次へのスタート、NEXTになっている」という美しい形での締めをようやく見せてくれました。

 

棚橋弘至選手は試合後に『新日本プロレスで、いつもそこにいて、おかえりって言う係をもうちょっと俺がやりますよ」という言葉を残しました。

この言葉がどれだけコロナ禍において先が見えない時代に、プロレスファンの希望になるか、明日への活力になってくれたことか。

棚橋弘至が防衛したのは王座だけではなく「新日本プロレス」の防衛、新日本を守るということをあまりに強烈に再確認できた今日の試合。

やはりエースがエースだからこそ新日本プロレスの今があるし、未来があるのだと思いました。

明日のメインはドタバタ劇場になりそうですが、、、(笑)


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