タイトル戦級の名勝負 諏訪魔の強烈な愛を受けた無差別級岩本煌史

無差別級宣言をした岩本煌史の前に立ったのは前三冠王者諏訪魔。

この試合が何ともまぁ...凄かったですわ。
ぜひとも全日本プロレスTVで見てほしい試合です。

岩本煌史からすれば無差別級として対ヘビー、しかも諏訪魔という相手にどこまでできるかを試す意味もあったのかと思いますが完全なる真っ向勝負を挑みました。

一方の諏訪魔は三冠戦ばりの容赦ない攻撃の連発。
兎にも角にも打撃音が凄く、ラリアット1発で首がどうにかなるのではと思うぐらいの重さを連発で岩本に入れていきました。

試合後に岩本が「愛をもってボコボコにしてくれた」と言いましたが、諏訪魔からの愛はもちろん期待や信頼も抜群にあるのであろうということが伝わってきましたね。

岩本はゼウス戦でもそうですが対ヘビーとなると使い勝手が悪くなる技もある中で、例えばニーアッパーを担ぎ上げて落とした落下点で狙うのではなくスタンディングですぐに入れる形に変化をつけたり、またパワーで劣るならスピードを加える形にした上にジュニア時代ではなかったような全身で倒れ込むように体重を乗せるラリアットなどを見せるなど無差別級岩本の戦い方が徐々に見えてきている様子です。

最強タッグで諏訪魔・石川と戦ったときはパワーも見せましたが、あくまでもタッグチームとしてヘビーのジェイクとのバランスで動いていた岩本。
ジュニアとしての機動力を活かして撹乱する、そしてジェイクに繋ぐなどしていましたが今の岩本煌史はジュニアの良い部分を残した上で対ヘビーの戦い方をする形になりました。

ゼウス戦でも書きましたが、これほどの強烈な攻撃を受けることで岩本はレベルアップしていくことは間違いありませんし、この諏訪魔戦では一気にヘビーのトップどころの景色が見えてきたのではないかと思います。

ただ、一撃必殺の孤高の芸術を決めてもカウント3は取れず。
続けざまに出したジャーマンスープレックスでも勝てなかったあたり、これから先をどう考えてくるのか?

対ヘビーでは孤高の芸術のスピードと切れ味が落ちるのではないかと思いますし、これからのことを考えると体格問わず決めれる新技が必要なのかも知れません。
それが打撃なのか関節技なのか、あるいは投げ技なのかもしれませんが無差別級岩本煌史の必殺技と言えばこれだというものに期待がかかりますね。

試合後、岩本煌史は「自信のようなものが木っ端微塵に壊されている」と口にしましたが、その後に「気持ちいいよ」とも発言しました。

破壊無くして創造なしという言葉がありますが、木っ端微塵にされていることを楽しんでいるこの男は先月までジュニアの絶対王者として相手を木っ端微塵にし続けてきたわけです。

それがいかに彼にとっては退屈な状態だったのか、それが伝わるのは言葉だけではなくその表情からも伺えます。
目が生き生きしている、いやしすぎたかもしれません(笑)

がむしゃらに立ち向かって、やられても楽しそうでなんて岩本煌史を見るのは下手したらスポルまで遡るのでは・・・

次は宮原健斗とのシングル戦。

体格的には諏訪魔よりやりやすいはずですし、これまでの岩本煌史らしさとそれに加えて諏訪魔が言う「プラスアルファ」を見せてほしいですね。

このセミ辺りで岩本煌史とヘビーのシングルを組む流れは続くのでしょうか?
王道Tがあるのでその後の話ですが、これを続けていくとメインを食うシングル連発になりそうで楽しみなんですけどね...

復帰したら当然石川修司とのシングルも見たいですし、青柳優馬にしても芦野にしてもジェイクにしても見たいカードがまだ山程あります。


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