ジャイアント馬場没20年追善興行〜王者の魂〜
2019年に行われた興行の中で組まれたSANADA&BUSHI VS ジェイク・リー&岩本煌史 VS 海野翔太&吉田綾斗の3WAY戦。
多くのファンが新日と全日の対抗戦構図を楽しみにしていた試合でしたが、蓋を開けてみると試合の大半がSANADA・BUSHIと海野・吉田で構成されてしまい、当時の吉田綾斗と海野の関係性からも「新日の試合の中に全日からジェイクと岩本が混ざっている試合」になったことでファンから残念がる声が多く聞かれました。
その上、SANADAがジェイクにパラダイスロック&BUSHIが岩本煌史に毒霧噴射と弄ばれた感じになりましたからね。
その試合後、BUSHIはこのようにコメントを残しました。
「今日、あのリングの中にいたな、一人。全日本プロレスのジュニアのチャンピオン。いつかまたやるだろうな、お前と。それを楽しみにしてるよ。エンセリオ! マ・ジ・で!」
そして岩本煌史はこのようにコメントを残しました。
「オイ! タッグのチャンピオンなんだろ? ひきょうなことすんじゃねーよアノヤロー。あれがアイツらの闘い方か? もう一回やるチャンスはいまないのかオイ? だったら、俺は訴え続けるよ。どんな小さなチャンスでも、一つのモノに変えてみせるよ、俺は。今日やられたことを絶対忘れないし、俺はね、許さない!」
「最後に一つ、最後に一つ……。BUSHI、おまえもチャンピオンかもしれないけどな、俺もチャンピオンだ。以上!」
もしかするとこの遺恨からジェイク・岩本煌史vsSANADA・BUSHIのカードが実現するのかも?と期待してから早2年。
ジャイアント馬場23回忌追善興行にて、BUSHIと岩本煌史の試合を期待していましたが組まれたカードはBUSHIvs青柳亮生でした。
ただ、青柳亮生は岩本煌史からタッグで勝利を手にして世界ジュニアに挑戦するまでになった存在。
彼との戦いを経たBUSHIは勝利したものの「伸びしろしかない」「舐めてかかって痛い目にあった」と評価しました。
そして「俺がやりたかった全日本のジュニアとの試合、機会があれば俺の願いが叶うならね。また違った形でリングで会えたらいいと思いますよ、エンセリオ、マジで。」とコメントを残しました。
これには大半のプロレスファンが「岩本煌史のことだな!」と気がついたはずです。
そして、これには岩本煌史も即座に反応。
俺の願いも叶うならやりたいなぁ。
“他にやりたいヤツ”が俺ならね。
マジで
— 岩本 煌史【KOJI IWAMOTO】 (@k_i_prowrestler) February 5, 2021
あえて岩本煌史という名前を出さなかったBUSHI。
「俺のコメントをちゃんと見てるのかな?」という探りだったようにも思います。
それに対して岩本煌史も名前を出さずに「マジで」で伝えるという、接点が多いわけではないのにお互い惹かれ合っているかのようなこのやり取りはワクワクしますね。
BUSHIは世界ジュニアを手にすることができずに新日本プロレスに来ていますから、どこかで一度は世界ジュニアを取りたいという気持ちはあるでしょう。
一方の岩本煌史はCIMA戦が控えていますが、いよいよ全日ジュニア内で好敵手と呼べる選手がいなくなるほど抜けた存在になっているだけに、他団体へ刺激を求めるのもこれ当然。
もっと言えば、BUSHIのようなタイプは全日ジュニアにいない×岩本煌史のようなタイプは新日ジュニアにいないということもありますので、とてもおもしろい試合になる可能性が高いと思うんですよね。
BUSHIのロングスパート型というか、超高速ではないが徐々に加速していく動きに対して岩本煌史は瞬間の速さが大きな武器という色の違いもありますし、ぜひとも実現してほしい試合です。
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