CHAOS対決となったNEVER6人タッグトーナメント決勝戦。
兎にも角にもタッグの面白さとその中で「シングルの面白さ」まで見せてくれる試合は、この4連戦の中で久々に前のめりになってハラハラ・ドキドキして観戦することになりました。
同門対決だからこその厳しい攻撃、そして全体的に感じるSHOへの「お前がしっかりしないとダメだぞ」という先輩たちの熱い攻撃を見ると本当にCHAOSは良いユニットなんだなと再確認することができました。
結果は石井・後藤・YOSHI-HASHI組が勝利となったわけですが、これにてデビューからようやくの初戴冠となったYOSHI-HASHIの試合後のマイクは喋りの上手い下手ではなくそこに感情があるかないかの重要性を教えてくれました。
コロナ禍の中で不安な日々が続く中、YOSHI-HASHIはプロレスファンに対して大きな勇気を与えてくれました。
そして、試合後のバックヤードではずっと笑顔でこれまでになく長い時間語るYOSHI-HASHIの姿・・・
僕は30年間プロレスを見ていて、こんなにもチャンピオンになって嬉しそうな表情をしているプロレスラーを見たことがありません。
そして、YOSHI-HASHIが腰に巻いているのはNEVER6人のベルトなのです。
IWGPでもインターコンチネンタルでもなくNEVER6人なんです。
それでもここまで笑顔が爆発するというところに、どれだけ大きな価値がプロレスのチャンピオンベルトにあるのか!ということをYOSHI-HASHIが教えてくれたと思うのです。
30年もプロレスファンをしていれば「悲願の初タイトル」を手にした選手は何百人と見てきたはずです。
しかし、ここまで嬉しそうなプロレスラーを見たことはありません。
この笑顔でNEVER6人の価値だけではなくプロレスのチャンピオンという存在、ベルトの存在という価値を大幅にYOSHI-HASHIは笑顔で上げたと僕は心から思います。
いや、ベルトの本当の価値とはこういうものだったのでしょう。
中には投げ捨てること、破壊することで価値を見出す選手もいます。
2本より1本を目指すことで価値を上げる選手もいます。
ただ、ここまでの屈託のない笑顔でチャンピオンベルトの価値を表現したのはYOSHI-HASHIだけではないでしょうか。
そしてこの笑顔は「次の笑顔」を見せて欲しいと思うものでしたし、そうあってほしいと思います。
オカダカズチカにも棚橋弘至にも内藤哲也にも勝てるYOSHI-HASHIの笑顔という武器こそYOSHI-HASHIの才能なのではないでしょうか。
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