内藤哲也選手の発言は波紋を呼ぶ可能性【他の業界も同じように耐えているのに、プロレス界が最初に国に助けを求めるのはかっこ悪い】

前々から書いていますが、今の新日本プロレスの頂点はIWGPとICの二冠という偉業をなしとげた内藤哲也なのですから、このコロナ問題の中で棚橋弘至やオカダカズチカではなく内藤哲也に団体を引っ張るような言葉や行動が目に見える形でほしいと、1ファンとして思っていました。

ただ、やはりこういう時になると棚橋弘至の動きやオカダカズチカの動きという方が目立ちます。
キャラ的な部分としては理解できるのですが・・・じゃあ二冠王はどう思っているんだ?というのは気になるばかりでした。

そんな中、東スポに掲載された内藤哲也のインタビューを読みまして・・・これは波紋を呼ぶだろうなと思いました。

一方でマット界では新たな動きも生まれた。15日には新日プロなど7団体が馳浩衆議院議員(58)に「簡易検査キットの早期普及」と「年間契約している選手の休業補償」を求める要望書を提出。その際に馳氏から統一組織設立を提案され、木谷オーナーが音頭を取ることを約束した。

だが内藤は「本当に業界の発展のためにつくるなら俺は賛成ですよ。そして、もうとっくの昔にできてるんじゃないですか!? 窮地になったからつくる組織って、窮地を脱した後はまた問題が出てきそうな気がしますね」と指摘。さらに「思っていることを口に出したことは勇気のいることだし、素晴らしい行動だけど…」と前置きした上で、この時期の休業補償要請には難色を示した。

「プロレスという競技において『あきらめない』ってすごく大事な言葉。何度やられても歯を食いしばって立ち上がる姿をプロレスラーは見せてきたんじゃないの?他の業界も同じように耐えているのに、プロレス界が最初に国に助けを求めるのはかっこ悪いですよ。こんな時こそ木谷オーナーには、あの言葉(トランキーロ=あっせんなよ)を思い出してほしかったかな」

これは・・・
ファンの中でも意見が割れると思います。
真剣にプロレスが好きなファンは見逃さない記事だと思いますし、今本気で考えて頭を悩ませているファンは多いと思いますよ。

内藤哲也選手から聞きたい意見はこういうことではないような・・・

まず、内藤哲也が「カッコ悪い」と言ったのは、先日各団体のトップや代表者が馳浩議員に無観客試合実施や興行再開時に必要となる簡易検査キットの早期普及、選手の休業補償についての要望書を出しにいったこと。

新日本プロレス:棚橋弘至
全日本プロレス:諏訪魔
ノア:丸藤正道
DDT:HARASHIMA
スターダム:岩谷麻優
東京女子:坂崎ユカ
ディアナ:井上京子

この面々と木谷オーナーが出向いたわけですが、国に助けを求めている時点でカッコ悪いと内藤哲也は一蹴したことになります。

さらに馳浩議員が提案した木谷オーナーが中心となってプロレス界の統一組織の創設を作るということや、それに向けてのトップ会談として明日発売の週プロでは棚橋弘至と諏訪魔の言葉が掲載されるようですが・・・内藤哲也からすれば「窮地になったからつくる組織って、窮地を脱した後はまた問題が出てきそうな気がしますね」と意見としては反対の様子。

もちろん内藤哲也選手の意見を全否定はしませんが、今こういう状況だからこそ必要なことに気がつくこともあるわけで・・・

二冠王の内藤哲也が与党として何かを打ち出してほしいところですが、何か対案を出さずに文句を言う野党のように見えてしまうのは残念です。

そして恐らく、というか必ずこの内藤哲也の発言に噛み付く選手は様々な団体から出るでしょう。

多くの団体が絡んでいる要望書なわけですし、逆にこれで誰も内藤哲也に一言も何も反論が出ないのであれば、、、プロレス界のヒエラルキーがヤバイことになっているとも言えるわけですが(笑)

ただ、これで内藤哲也に対して腹ただしく思う他団体の選手+棚橋弘至、新日本の一部の選手やそれぞれのファンの人の思いなどが混じり合うと刺激的なオールスター戦への布石になる可能性もあるのかもしれませんけどね。

内藤選手の場合は他団体に興味がなく、今でも新日本プロレスのファンと言うぐらいの新日本っ子ですから他団体の懐事情なんてのはどうでもいいというのが本音かもしれませんし、それでこそ制御不能のカリスマだとは思います。

ただプロレス界全体を盛り上げるという目線の棚橋弘至・オカダカズチカからすると今回の発言はプロレスの範囲を超えたところで揉めるぐらいのことがあってもおかしくないかもしれません(^_^;)

さてこの件、元々各団体のレスラーが馳浩議員に要望書を出した時にSNSなどを見るとですよ、多くのプロレスファンが「これは未来がある動きだ」とポジティブな意見が大半でした。

しかし内藤選手が「いや、カッコ悪いでしょ」と発言した途端にかなりのファンが「俺もそう思っていた」「よく言ってくれた!」「プロレスが国を頼るなんてカッコ悪い!」「国の助けがないと潰れるなら潰れろよ!」という論調に一気に変わったことは・・・危険だなぁと思いつつも【これが内藤哲也の今の絶大な力】だなと素直に思ってしまいましたよ。

今のプロレス界は【内藤哲也1人で多数決に勝ててしまう】わけです。

新日本プロレスファン全体+全日・NOAH・DDTなどのファンの意見すら飲み込めるサイズ感が内藤哲也にあるわけですから、体制に対して間違いを指摘する内藤哲也ではなく、すでに内藤哲也が全てにおいての絶大な体制を手にしている状態だと言えます。

アフターコロナの世界でプロレスが再開された時のテーマはそこになっていくかもしれませんね。

そして内藤哲也が今一度ブーイングに包まれた時、その時にさらに内藤哲也は進化しているのではないでしょうか。


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