内藤哲也とKENTAの関係性は物凄い勢いとスピードで進んだと思います。
東京ドーム大会メイン後に内藤哲也を襲撃するという暴挙、そしてKENTAへの大ブーイングと「どうせ勝てないでしょ」という声は1ヶ月後になると「内藤とKENTAは相思相愛なのでは」「彼らは似ている」「もしかするとKENTAにチャンスがあるのでは?」という声に徐々に変化してきました。

「事件が起こる」

そう心配されていたKENTAのサイン会も大盛況だったようですし、結局SNSでウダウダ言う人は直接何も言うことはないという結論が出たことでもうKENTAとロスインゴファンの争いはどこまで行ってもKENTAの勝利という状況にもなりました。

一方の内藤哲也もコメントでKENTAに口撃を続けてきましたが、これまでと状況が少し違います。

まず新日本プロレスの完全なる頂点、二冠王になっていること。
追う立場の内藤哲也の魅力が迎える立場になったという変化があります。

次に「会社に任せるよ」と言ってしまったことで、KENTA戦が組まれたことによる会社批判ができなくなったこと。
また、KENTAイジりをするためのWWEやNOAHというワードに関して、新日本プロレス大好きっ子の内藤哲也は他団体の名前を出さないことから、どうにもイジり切れていないということもありました。

僕は後者よりも前者の方が重要なのかなと思っています。

というのも、例えばオカダカズチカや棚橋弘至は王者として迎え撃つことが美しい選手です。
追う立場の次期も多々ありましたが、天下を取っている選手だけに追っている時に余裕すら見えてしまうわけです。

しかし内藤哲也というのは余裕たっぷりに見えて脆いところがあり、自分自身をトランキーロと落ち着かせながら強がりも含みつつ「言いたいことを言葉にして上に向かっていく」という姿にファンは共感を得たところがあります。

内藤哲也が持つオカダカズチカや棚橋弘至へのジェラシーなども含めて、全てのコンプレックスが解消されてしまい頂点となった内藤哲也といつかの内藤哲也のようなKENTAの構図、そしてこの二人が内藤哲也因縁の大阪で開催されるという状況に、どこかKENTAへの追い風、いや神風が吹く可能性を少し感じてしまうようになりました。

WWEでは無風、一切神風なんてものはKENTAに吹きませんでしたが・・・それ故に、今度こそという予感は0ではありません。

もちろん内藤哲也が勝利する可能性が高く、旗揚げ記念日でのドリームマッチへとつながれば楽しみです。
そして、おそらく二冠王でありながらニュージャパンカップに参戦すると表明して会社に却下されてという流れになるでしょう。
その時ばかりは会社批判復活となりそうですが、ニュージャパンカップを二冠王として高みの見物をしている絶対王者のような内藤哲也の姿は、元々ロスインゴファン・内藤哲也ファンが追いかけた姿ではないような気もします。

内藤哲也の「強くてニューゲーム」が見れる日は来るのか

幼き頃、ドハマリしたロックマンのプロデューサーでもある野中大三さんが東京ドーム後に書いた「内藤哲也が描くクリア後の世界」という発想が僕は大好きです。
https://www.njpw.co.jp/234981

僕もゲーム好きですから、クリア後の世界というのはとても好きでして、例えば龍が如くであればクリア後にサブミッションをこなしたりボスより強いボスと対峙するなどの楽しみがありますが、野中大三さんが書いたクリア後の要素はこちら。

1.これまで登場した敵が強くなって登場する。
「〇〇の塔」や「〇〇のダンジョン」的なアレです。

2.これまでの敵が味方になる。
「××も操作可能に!」的なアレです。

3.これまでの仲間とも戦える。
「△△が敵として登場!」的なアレです。

例えば1だとオカダカズチカやジェイホワイトや飯伏幸太との戦いを想像しますし、2で言えば棚橋弘至やオカダカズチカと並び立ったりジェイやKENTAと組むなんて妄想が広がります。

3で言えば現実的な高橋ヒロムとの旗揚げ記念日の試合やSANADAとの戦いなども想像しますが、ゲームクリア後の世界としてもう1つあるのが「強くてニューゲーム」です。

能力を引き継いだまま最初からゲームをプレーすることで、クリア時にはできなかったことを実現したり「分岐でAを選んだが今回はBを選んでみる」なんてことができます。

もちろん能力を引き継いだままなので最初のクリア時にかかった時間が100なのであれば、10や20のスピードで攻略をしていくことができるわけです。

流石に「20代でのIWGP戴冠」というような夢は現実世界ではやり直しが聞きませんが、例えばNEVER提唱者としてやり直したこともありますし、新日本プロレスのエースになるという道は実行しなかったわけです。

それ以外にも内藤哲也の分岐は色々とあったはずですから、クリア後の世界を見せてくれた後には強くてニューゲームの世界を見せてくれるのではないか?

そんな期待もしています。

内藤哲也が二冠を失った時に、もう1度内藤哲也の物語を最初から見ることができるかもしれません。


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