IWGPの前哨戦&スペシャルシングルマッチの前哨戦となったオカダ・後藤・ロッキー対SANADA・鷹木・BUSHIの6人タッグマッチでしたが、CHAOS組が勝利しているのに実況解説が「鷹木すげー」という感想が強く出ていたことがリング上で起きていた事実なのだろうと思います。
ここ近年の日本プロレス界は「ファンの人に楽しんでほしい、だから僕たちが見せる戦いを"考えて"ほしい」というスタンスのレスラーと「試合だけ見て感じろ、それ以外は黙ってろ」というスタンスのレスラーに分かれています。
鷹木信悟がどちら寄りの意見なのかはわかりませんが、正直「試合を見れば凄さが伝わる」という試合をしているトップは鷹木なのかもしれません。
プロレス初心者の人に試合を見せるなら?と言われた時に、2年前なら「ケニーと石井」と答えていましたが、今は正直「鷹木とオスプレイの試合を見せれば皆驚く」という感じですからね。
鷹木のように試合が底なしに凄い上に言葉も上手いレスラーが人々を魅了するのは当然であり必然のことなのでしょう。
この試合後に鷹木は「9.22神戸が!この新日本の!勢力図をガラリと変える試合になる!シリーズ名のDESTRUCTIONのようにきちっと神戸で後藤を破壊してやるよ」と意気込みを口にしました。
後藤洋央紀を倒すだけではなく、新日本プロレスの勢力図を変える試合とするという宣言は『同日のメインである内藤とジェイ』へも届く言葉です・・・この辺りも流石としか言いようがないです。
一方の後藤は「オマエの賭ける全てってよぉ、一体何のことだ? 何を賭けるっていうんだ」と鷹木が前日に話した「全てをかける」という言葉に対して食いついてきたのも面白いですね(笑)
目に見える形として懸けるものがないノンタイルのスペシャルシングルマッチですが、22日の神戸ではそこに懸かっている重要な何かを感じさせてくれる試合になるのではないでしょうか?
オカダカズチカの焦り、SANADAの冷静
ファンは後藤と鷹木の前哨戦に夢中になっている印象を受けますが、本来ならIWGP戦となるオカダカズチカとSANADAの前哨戦に意識が行くはず・・・ですよね。
後藤と鷹木の期待値が高いからなのか、それともオカダとSANADAの「短期間で戦いすぎ」という影響がファンの心に出ているのか?
僕は以前にも書いたように「オカダとSANADAの試合は何度でも見たい、だけど乱発で見たいわけじゃない」というスタンスです。
オカダカズチカという時代を変えた超人とSANADAというこれからのプロレス界の歴史に様々な記録を刻んでいく天才を無駄使いしてほしくないのです。
恐らくこのような声はファンの中で多いでしょうし、オカダ選手も「またSANADAかよ」という意見は目にしているのだと思います。
『SANADAさんとは、今年もう4回目ですか。何回やっても楽しいねぇ。ぜんぜん飽きが来ないよ、SANADAさん。次もまた、両国、楽しみにしてます』
試合後のこのコメントを見るとそういうことが伝わって来ますよね。
レスラー全般的に言えることですが、ファンの声に対してのリアクションのようなコメントを出している時は・・・あまり気乗りしてない時なのではないのかと(笑)
今年4回目のシングルマッチ&IWGP防衛戦の1回目と4回目がSANADAって、今の新日本プロレスの選手層を考えたら流石におかしいですからねぇ。
ただ、この状況で色々な声が出る中でSANADAはノーコメントができてしまう男。
この時点でSANADAが有利になっているのではないか?
そんな感想を持ちました。
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