神聖なるG1優勝決定戦のリングに向かって歩いてくるジェイホワイト。
その後ろには先程BULLET CLUBに加入したばかりのKENTAらを含めたほぼフルメンバーを引き連れていました。
笑顔というかニヤケ顔というか余裕たっぷりのジェイに対して飯伏幸太は自身の歴史上最大に気合の入った表情でリングに立ちました。
新日本プロレスに入団したたった4年半のジェイですが、すでにIWGP王者を経験しておりMSGのメインも張った男。
プロレス界では大先輩でも、飯伏は挑戦者の気持ちだったのかもしれません。
BULLET CLUBの大勢のセコンドは海野レフェリーが排除。
残っていた外道もすぐに排除されて、正真正銘1対1の戦いとなった優勝決定戦。
試合は飯伏幸太が圧倒的に攻め込まれる展開が続きましたが、飯伏がようやく流れを掴みかけた瞬間、ジェイは飯伏を海野レフェリーに叩きつけて排除すると迷うこと無く飯伏の金的を撃ち抜く。
すると阿吽の呼吸で外道が戻ってきて飯伏が痛めている足にイス攻撃を連発。
しかし、飯伏幸太を追い込めば追い込むほど、そこは飯伏の世界になっていくことをジェイは知らなかったのかもしれません。
飯伏幸太の覚悟がジェイの顔面を撃ち抜いた
やり投げ、スワンダイブ式ジャーマンと危険な技でジェイに逆襲する飯伏。
そしてジェイの強烈な張り手で飯伏が覚醒モードに入り強烈な張り手の連発。
そしてジェイを呼び込んでの強烈な掌底でジェイを体ごと吹っ飛ばす。
ジェイもドラゴンスクリューで飯伏の足に更にダメージを与えて抵抗していきましたが、高角度のシットダウン式パワーボムでジェイに大ダメージを与えていき「神」から授かった「イヤァオ!」からのボマイェを狙うが・・・ジェイがリングに眠るように倒れ込み回避。
内藤哲也もこのジェイの「スカし」に負けたと言っても過言ではなく、あの試合の記憶が蘇り正直バッドエンドの予感がしました。
しかし、今日の飯伏はいつまでも折れませんでした。
ジェイの強烈なスリーパースープレックスをまともに食らいながら、即座に起き上がりジェイの後頭部へ強烈なボマイェ。
そして再度のイヤァオからのボマイエは見事に炸裂するもカウント2でジェイが返す。
ならばとカミゴェを狙うがジェイは膝を攻撃して回避するも、それをハイキックでねじ伏せる飯伏。
そして起き上がりざまに再度ハイキックでジェイを追い込む。
そして勝負を懸けたカミゴェでしたが、ジェイがブレードランナーで切り返して完全にヒット!
完全にバッドエンドの空気が漂いましたが、ダメージの大きいジェイはフォールに行くことができず。
極限状態の死闘はここから更に1つ上のレベルでの攻防となりました。
クロスアームのブラディサンデーを狙うジェイ、ヘッドバッドで切り返す飯伏。
そしてクロスアームからのカミゴェを狙う飯伏をジェイがスリーパースープレックスで切り返す。
そして続けざまにクロスアームのブラディサンデーを完璧に炸裂させ仕上げのブレードランナーを狙うジェイでしたが、色々な物を越えて来た飯伏の膝がジェイの顔面を打ち抜く!
そこから盟友ケニーオメガのVトリガーのような膝蹴り、そしてついにカミゴェを炸裂させるもジェイは何とカウント2で返す!
しかし、飯伏が覚悟を膝に込めたカミゴェを振り抜くとさすがのジェイも返すことはできず。
昨年の悔しい準優勝から1年。
覚悟を決めた飯伏幸太がついにG1を制覇し、そしてIWGPに最接近することになりました。
覚悟がテーマのG1クライマックスだった
試合後のインタビューでは「覚悟」という言葉を何度も口にした飯伏ですが、、、今年のG1は全体を通して見ても「覚悟」がテーマだったのではないかと思います。
ジュニアとして参戦したオスプレイや初G1となった鷹木もそうですし、二冠を口にした内藤もそう、生え抜きの意地を強調したEVILもそうでした。
アウェー的な新日本プロレスに参戦したKENTAやモクスリー、修行をして戻ってきた後藤など「覚悟」がテーマだった選手は数多くいました。
膝が壊れてもいいから飛び続ける覚悟で挑んだ棚橋もそうですが、夏の根性比べではなく夏の覚悟比べだったのかなという印象です。
その中で一番覚悟を持っていた飯伏が優勝した、そんな2019年の夏。
目指すIWGPを持つオカダは鈴木みのるという敵の登場もありましたし、飯伏も権利証をEVILやKENTAを相手に防衛する必要が出てくるでしょう。
このまますんなりと東京ドームのメインでオカダと飯伏が戦えるとは思えないほどの状況ではありますが、飯伏の覚悟が崩れない限り心配することはないでしょう。
最高のインターコンチネンタルを経て最強のIWGPへ。
飯伏幸太が歩む覚悟の道の先、道の果てまで見続けたいですね!
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