今、目の前で行われている戦いが未来へ繋がる。
プロレスは常にto be continued、ハッピーエンドもバッドエンドも次のステージへの幕開け。
G1クライマックスはそのシリーズ自体が夏の最強王決定戦であり優勝することを目標として厳しい戦いを連戦していくということの価値が非常に大きいですが、このG1の中に次のステージへの芽が生まれることは毎年の恒例でもあります。
その中でもマット・サイダル・・・ではなく"最たる"ものが秋から11月の大阪府立体育会館大会までに行われる各ベルトのタイトルマッチへの道です。
例外も多々ありますが、G1にエントリーしていた王者が公式戦で負けた場合にその相手とタイトルを懸けてリマッチするというケースが多くみられます。
昨年はインターコンチネンタルをクリスジェリコが保持しておりG1へは不参加でしたのでジェリコ対EVILというカードが生まれましたが、今年は王者が勢揃いで参加しているだけにG1のリマッチが多数見られるのではないでしょうか。
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昨年の秋以降のタイトルマッチ戦線を振り返る
広島大会ではIWGP王者ケニーオメガに石井が挑戦。
別府ではNEVERタイトルマッチで後藤洋央紀とタイチが激突しました。
そして神戸ではG1王者の棚橋弘至がオカダカズチカと権利証を懸けて戦い、G1の激闘の続きを見せてくれました。
US王座戦はWALTER PYRAMIDでジュースとCodyが戦い、両国ではIWGPの3WAY戦でケニー・飯伏・Codyが対戦し賛否両論を巻き起こしたこともまだ記憶に新しいです。
そして権利証の防衛戦が棚橋弘至とジェイホワイトで行われ、大阪府立体育会館ではインターコンチネンタル戦でクリスジェリコとEVILが、NEVERで後藤洋央紀とタイチが開催されました。
ビッグマッチも増えていますし1タイトル辺り2回ぐらいが目安としてG1後から11月の大阪までで行われて、そして1.4東京ドームへ向かっていくということになります。
今年のG1はAブロックにIWGP王者のオカダ、Bブロックにインターコンチネンタル王者の内藤、NEVER王者の石井、US王者のモクスリーといますのでBブロックの勝敗はかなり秋に影響を与えるのではないでしょうか。
内藤とタイチのインターコンチネンタル戦は確定的か?
G1を各ブロック2試合を消化した時点でIWGP王者オカダカズチカは2連勝、NEVER王者の石井も2連勝、US王者のモクスリーも2連勝と王者が順調を極める中でインターコンチネンタル王者の内藤哲也は2連敗しています。
内藤哲也に勝利したのは矢野とタイチですが、矢野の場合はG1で大仕事をしても単発で秋に繋がらない系男子なので(笑)実質的に内藤哲也のインターコンチネンタル防衛戦の相手筆頭はタイチとなるでしょう。
内藤が逆指名するかもしれませんし、タイチが名乗り出るかもしれませんが実現はかなり濃厚なのではないかと思われます。
仮に内藤やタイチがG1を優勝してしまうと権利証防衛戦も加わってきてしまうことを考えると、内藤は残りの試合で1敗でも増やしてしまうとG1優勝の夢はなくなり、その相手とインターコンチネンタルの防衛戦を行うのではないでしょうか。
その相手がインターコンチネンタルを狙うと一度口にしている鷹木なのか、それともモクスリーとの王者対決が実現するのか、石井との王者対決が行なわれるのかはわかりませんが、最終戦のジェイなども有力候補なのではないかと思います。
もちろん仮に内藤が優勝した場合に、リーグ戦で内藤に勝利した選手が腰のインターコンチネンタルを求めるのか権利証を求めるのか選択するという面白い展開もありえますが、二冠王を狙う内藤の道はG1を優勝したとて1.4までが茨の道になることは確かですね。
NEVER王者石井に土をつけて挑戦を口にできる選手は誰になるのか
現在2連勝で絶好調のNEVER王者石井はジェイホワイトすら蹴散らして盤石にも見える状態です。
もちろん全勝で優勝決定戦へとまでは難しいのかもしれませんが、G1後に誰と石井のNEVERタイトルマッチを見たいのか?というところで考えていくと・・・ここでも出てきてしまうのがタイチの名前。
すでに内藤にインターコンチネンタル戦を求める資格があるタイチですが、石井に奪われたNEVERを奪回したいという思いは当然強いでしょう。
可能性としてはタイチが石井からNEVERを奪取した上で「俺も二冠王を狙おうかな、フハハハハ」と内藤のインターコンチネンタルとの二冠戦なんかを口にしてもおかしくありません。
特にNEVERというベルトの発祥は内藤哲也ですし、その内藤は「NEVERにも思いはあるけど今は興味がない、IWGPやICから一枚落ちるベルト」とインタビューで発言しているので(ロスインゴ前の内藤だったらまた炎上してると思います 苦笑)この辺りをタイチがチクチク突く可能性は少なからずあると思うのです。
もう1人は後藤洋央紀でしょう。
IWGPを手にしてついに後藤時代を!と願っていましたが、何だかんだで今回もNEVER戦線に戻ってくる予感がします。
インターコンチネンタルを手にしたこともある後藤ですが、どうも思い入れはNEVERへの方が強そうですし・・・
久々の石井VS後藤がG1で見れるだけでも嬉しいですが、後藤のイメージとして石井とのゴツゴツ試合をしている時の輝き方が半端なかったわけです。
それがCHAOS入りしちゃったものですから戦う機会がめっきり減りましたし、ここらでG1+NEVER戦と連戦で見てみたいんですよね。
最後にインターコンチネンタルでも名前が出ましたが、NEVERの戦いが相当似合いそうな鷹木信悟。
石井と鷹木がG1で対戦する8.8は横浜の場所がズレるのではないかと今から心配しているぐらいなのですが、試合を見る前でも「再戦が見たい」と思ってしまうカードですからね。
また仮に鷹木がNEVERを手に入れればSHOと鷹木のNEVER戦というところも実現する可能性があります。
そもそもNEVERは無差別級のベルトであり、団体の垣根や階級の垣根を超えた存在であるべきベルトです。
と言っても・・・初代王者の田中将斗がとてつもないゴツゴツした試合を繰り広げたことで「ゴツゴツのNEVER」になってしまいまいたが、本来は無差別級のベルトですからね。
考えてみるとG1参戦で「無差別級として」という言葉を使っている鷹木信悟が目指すには相応しいベルトですし、鷹木信悟がNEVERを手にすることでジュニア選手との防衛戦で本来の意味を取り戻しつつ、SHOなどが挑戦すればNEVERらしいゴツゴツさも残るはずです。
この先のBブロックの戦い、石井選手に土をつける選手には注目しておきたいですね。
US王者モクスリーの相手は・・・ジュースかジェイか?
モクスリーに関しては仮に愛知大会で内藤が勝利しても挑戦はしないでしょう。
USには興味がないと発言していますし、勝敗かかわらず内藤がモクスリーに挑戦したりダブルタイトル戦などが行われることはなさそうです。
逆にモクスリーが勝利したら内藤への挑戦を口にしそうではありますし、石井に勝利しても「NEVERもよこせ」と言いそうなキャラではありますが・・・そもそもG1後にどれぐらい参戦するのかもわかりませんからね。
やはりUS王座と取り返したい筆頭はジュースロビンソンだと思います。
開幕2連勝して勢いに乗っていますし公式戦最終日の両国大会でリベンジをしてタイトル戦リマッチへと向かう可能性は高いと思います。
もう1人は2代目の王者だったジェイホワイトなのかなと思いますが・・・一度IWGPを巻いてしまっているのでUSを奪っても格落ちした感じになってしまうのが難点ですよね。
この辺りは新日本プロレスがベルトを増やしたデメリットの1つなのかなと思いますが(もちろんメリットも沢山ありますが)オカダにしてもジェイにしても若くしてIWGPを巻いたことによって、インターコンチネンタルやNEVERやUS、またタッグ王座などに絡んでも面白そうなのに「そっちへ行くと下に落ちた」という印象が強くなってしまうのです。
中邑真輔の場合はインターコンチネンタルをIWGPの位置に高めたという実績がありますし、内藤はIWGPを1度短期間巻いただけ、飯伏幸太はIWGPを巻いたことがないのでインターコンチネンタル戦線にいても新日本プロレスのトップ選手として揺るぎない状態なのですが、、、IWGPの呪いと言えば大げさですが、IWGP戦線じゃないと活躍できない「ファンが実現してほしい夢がもう無い」という状況になっているんですよね。
棚橋弘至もその呪いにはかかっていた選手ですが、中邑とのインターコンチネンタル戦という大きなドラマがあったので盛り上がったわけですからね。
ただジェイの場合はまだIWGP王者のイメージが強いわけではないので、US王者を手にして海外の強豪と防衛戦をしていくというのは面白いと思いますしジェイ&ジュース&フィンレーで闘魂外人三銃士的なライバル関係でタイトル戦線を盛り上げるという流れも考えられるのかなとは思います。
オカダが優勝できなかった場合の防衛戦
AブロックはIWGP王者としてオカダが2連勝していますが、仮に優勝すれば権利証制度の廃止という何年か前の目的を達成することになるのではないかと思います。
ただ優勝できないとすれば誰かに負けているわけですが・・・これは想像するだけでも難しくありませんか、プロレスファンの皆様。
「そろそろSANADAが勝つ!」という声は多いですし僕もそう思うのですが、SANADAが勝利して秋にIWGP挑戦となると今年4回目の対戦となるのは流石に多い。
またSANADAがオカダに勝った上で優勝してしまうと、IWGP挑戦権利証を防衛しながら東京ドームを待ちつつオカダはIWGPを防衛しつつ東京ドームを目指すわけですのでここで王座や権利証が入れ替わると「何じゃそれ」という東京ドームのメインになる恐れもあります。
なら飯伏幸太か!?となりますが、足の怪我もですしコンディションも良くないように見えるというのが1つと(そろそろまた自由を求めたくなる恐れも...)ついこの前までインターコンチネンタル愛を語って内藤とのインターコンチネンタル愛論争をしているだけに、すぐにIWGP挑戦となると少し違和感を感じてしまうファンの人も多いでしょう。
まぁ飯伏ならG1を優勝して「この挑戦権をインターコンチネンタルに変えてもらうことはできないですかね?」とか言いそうですけど(笑)
こうなってくると怪物化して急激に注目を集めているランスアーチャーとか、KENTAなのかな?とは思いますが・・・Aブロックはオカダの勝敗がそのまま秋に直結してくるので気になるところですね。
何にしても年がら年中ユニット抗争のシリーズで「今日は何が起こるんだろう?」「明日はどんな発言が?」からの「そういう結論かーーー!!」というものとG1は一線を画する個人闘争のシリーズとなりますが、その中には秋からのシリーズに大きな影響を与えるドラマが隠されていますので、そういうところも考えつつ・・・でも試合を見れば「スゲーー!!」の連発になるんですけど、折角これだけのメンバーが揃ったG1ですから見ているだけでも燃え尽きるぐらい楽しみたいなと思っています(笑)
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