ダラスに降ったのはオカダの雨か、棚橋弘至の愛か。黄金カードがアメリカへ上陸。

G1CLIMAX29開幕戦、ダラス大会のメインイベントは数年前までの新日本プロレスの黄金カードであるオカダカズチカと棚橋弘至の戦い。
例年ではG1終盤戦に優勝決定戦に関わる試合としてのポジションとなるカードが開幕戦で実現すること関してはアメリカのファンが生で見てみたかったカードでしょうし、これがあと3年遅くなると棚橋弘至が厳しくなってしまうでしょうからファンの理想や想像を納得させることができる可能性があるギリギリでの実現となったのではないでしょうか。

ただオカダカズチカはIWGP王者であり今の新日本プロレスの看板です。
一方の棚橋弘至は昨年のG1優勝者とは言っても現在は絶不調の状況。

オカダカズチカは当たり前に棚橋弘至を倒して、IWGP王者としてG1を優勝するという過去に2人しかいない偉業を成し遂げる一歩目としたい試合です。

また棚橋弘至はこの開幕戦でIWGP王者のオカダカズチカを倒すことができれば、奇跡のミラクル2連覇への勢いが一気に出てきます。

開幕戦にして大一番。

アメリカに降ったのは金の雨か、それとも愛か。

オカダカズチカを強くしたのは棚橋弘至だからこそ、棚橋弘至を強くするのはオカダカズチカなのか。

レインメーカーショックの時代から新日本プロレスを見ているのか、それともこの2~3年ぐらい新日本プロレスを見ているのかで印象が違う試合ではないかとは思います。
ただ、どちらにしてもやはりこの二人の試合というのは新日本プロレスの王道というかこのカードこそが看板商品の基準なんだと感じる試合であることは間違いないのではないでしょうか。

そして棚橋弘至はどれだけコンディションが悪くてもオカダカズチカの前に立つ時には棚橋弘至に戻るというか、これはとても不思議なのですがオカダだけには恥ずかしい姿を見せたくないという意地なのか、愛なのか、そういうものを感じますよね。

オカダカズチカが凱旋帰国してから今に至るまで、オカダカズチカを本当の意味でレインメーカーにしたのは棚橋弘至でしょう。
最初に棚橋の前に立ったオカダは東京ドームの隅々から大ブーイングをされて、顔が引きつり動揺していることを隠せませんでした。
それが棚橋との激闘の中で成長し、とてつもないスピードで強くなって行ったことは事実です。

もしかすると、棚橋弘至の使命はそこで終わったのかもしれません。
しかし太陽が再び昇る力をまだ持っているのであれば、これからはオカダと戦うことで強くなっていくのは棚橋であっても不思議ではありません。

この試合はレインメーカーの前に3カウントを聞いた棚橋ですが、この敗戦で強くなった棚橋のG1がスタートしたという可能性もあります。

アメリカに降ったのは金の雨でしたが、棚橋はまだ消えてはいない愛の種を蒔いた。
もしも雨を浴びてその種が芽を出したなら・・・


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