長州力選手が2度目の引退をして数日がすぎ、ブログで山本小鉄さんへの感謝を書いておられるのを拝見して少々涙が...
僕が91年~92年ぐらいから新日本プロレスに夢中になったわけですが、長州力というのは新日本プロレスの強さの象徴的存在でしたし、山本小鉄さんは解説者というイメージでした。
長州力というレスラーを自分の記憶の中で振り返ると、闘魂三銃士の大きな壁であり藤波辰爾とのライバル関係があり、また天龍源一郎との壮絶な戦いも印象的です。
ベイダーやビガロですらリキラリアットでねじ伏せる姿に小学生の僕は興奮が止まりませんでしたし、UWFとの対抗戦やG1優勝、そして引退試合にしても橋本真也とのプロレスなのか何なのかわからない試合まで沢山の思い出があります。
長州力というレスラーについて書くことはもう今後ないでしょうから、自分の思い出日記として印象的なことをまとめておこうかなと思いました。
Contents
長州力の俺的名場面(安生洋二戦 橋本真也VS小川直也戦の事件)
順位をつけてしまうとどうしても1位になるのがUWFとの対抗戦での安生洋二との試合です。
試合後の「切れちゃいないよ」が「キレてないですよ」と形を変えてブームになってしまった時には少々イラッとしたこともあるのですが(笑)
この試合に関しては試合後なんてどうでもいいぐらい試合が壮絶でした。
僕は新日本プロレスファンでしたから当然新日本プロレスが最強だと信じていましたが、それでもやはり心の何処かで「UWFにボロ負けしたらどうしよう」なんて思っていたわけです。
でもそんな思いを完全に吹き飛ばしてくれたのがこの試合でした。
蹴られても殴られても屁とも思わないような長州力がコーナーに安生を追い詰めてのヘッドバッドとストンピングを食らわせて、強烈案バックドロップでグロッキーにすると安生の首が取れたと思うぐらいのリキラリアット。
そして長州力が勝負を懸けている時しかやらないサソリ固め+完全に両手でフックしたあの姿は今見ても鳥肌が立ります。
セコンドについているUWFの選手を怒鳴りつけるところまで含めてこの試合は新日本プロレスの歴史上でもベスト10に入る意味の大きな試合だったと思います。
このときのレフェリーは山本小鉄さんでしたが、長州力の「小鉄さんの目の前で新日本プロレスの怖さを120%叩き込むんだ」という気合いが凄かったですよ。
橋本真也と小川直也の「事件」が起きた試合も終わってみれば長州力が主役でした。
小川のセメントに対して何もできない橋本真也が半殺しにされ、両軍入り乱れてもう少しで死者が出てしまったような中、颯爽とリングに走りなぜかカメラマンを蹴り飛ばし(笑)そしてリングインして小川の前に立ち「これがお前のやりかたか、なぁ、これがお前のやりかたか」と言ってからの右ストレート。
そしてTシャツを脱いだときの大歓声と興奮はこれまた今見ても鳥肌です。
またこの時には平成維震軍の小原道由までもが登場して小川に食って掛かったわけですが、この瞬間に多くのファンが「これって演出じゃないぞ・・・とんでもないことが起こっているんだ」と理解したんですよね。
なのでこの試合に関しては助演男優賞は小原道由だと思います(笑)
長州力と大仁田厚の電流爆破デスマッチとそれにまつわる物語
長州力の引退後に長州力をリングに引きずり出したのは大仁田厚でした。
この一連の物語でプロレスファンが良く真似をするのが「またぐなよ」というワードです。
新日本プロレスの大会が開催される会場に試合前に来た大仁田が果たし状を持って登場した時に、長州力が「またぐなよ」と大仁田に警告をしました。
これは「そこをまたいだら引き返せないぞ」という意味だったと思いますが、10回20回と「またぐなよ」を繰り返す中で本当にまたがない大仁田も面白かったです(笑)
そして「詩郎、見張っとけ」と越中詩郎に支持を出した途端に越中詩郎があの口調で「なんだコノヤロー、帰れコノヤロー」と言い出した時になぜか少し面白いという(笑)
ただ!僕が好きなのは試合後にリング上で果たし状を大仁田から渡されて「ぜってー最後まで読んでないだろ!」という時点で果たし状を破り捨てて殴りかかったシーンです。
大仁田に馬乗りになる長州力、そして新日本プロレスの選手が大仁田を踏みつけるのですが・・・
確か永田選手だったと思うのですが、その勢いで長州力の頭を踏みつけてしまってめっちゃ慌てて蹴るのをやめて二人を引き剥がそうとし始めるんですよ(笑)
さも「俺が踏んだんじゃない!ほら、僕は止めに入っているでしょ!」と言い訳せんばかりでしたからね。
まぁそれを知っていた長州力が数年後に新日本プロレスに戻った時に「永田、天下を取りそこねた男がよく上がってきた」と小馬鹿にしたのはこのときの恨みだったとかそうじゃないとか・・・
電流爆破デスマッチ自体も凄かったですね。
引退していた長州力がとてつもない体とコンディションで登場して大仁田を殺してしまうのでは?という勢いで叩き潰したことには震えましたし、また大仁田厚のヤラれっぷりというのも見事でしたからね。
ベイダーの名前を完全に間違えたリキラリアット事件
長州力は試合中になにかと名前を呼びます。
佐々木健介と組んでいる時には試合中に30回以上「ケンスケ!ケンスケ!」と言いますし、これはプロレスファンのコアなネタとしてテレビで紹介されたこともありますが、僕が長州力の名前呼びネタで一番記憶に残っているのはベイダーの名前を間違えた時です。
どの試合までは覚えていませんが、長州力はリキラリアットをする時に相手の名前を叫ぶことが多かったです。
そしてある日、ワールドプロレスリングで放送されていた長州力VSベイダー戦の中で事件が起こりました。
腕を回してロープに走る長州力。
当然リキラリアットを発動するわけですが・・・ロープに走りながら確実に「ビガローーー」と叫んだのです(笑)
そう、当時の新日本プロレスでは超大型外人としてベイダーとバンバンビガロが参戦しており、この二人はタッグチームでもありました。
おそらく長州力はベイダーのベイダーハンマーを食らいすぎて意識が朦朧としていたのでしょう・・・
ビガローーー!!と叫びながらロープに走り、リキラリアットが当たる直前で「ベイダッ!」と慌てて言い直した「人違いリキラリアット」でベイダーをふっ飛ばしたシーンが俺的長州力の名場面としてしっかりと脳内再生できます(笑)
※どの試合だったかが思い出せないので、知っている人はぜひインスタにメールしてくださいm(_ _)m
山本小鉄さんの復帰試合をリアルタイムで見ることには間に合った
山本小鉄さんは解説者というイメージなのですが、それもそのはずで1980年4月4日に引退されておられますので現役時代は当然知りませんでした。
だって山本小鉄さんが引退して48時間後ぐらいに僕は生まれていますからね(笑)
でもね、試合を見た記憶がずっとあったのです。
ヤマハブラザーズとして山本小鉄・星野勘太郎とブラックキャットと山本広吉(今の天山広吉)で戦っているシーンをワールドプロレスリングで見た記憶が薄っすら残っているんですよ。
これはいつの試合なんだろう?と思って調べていると1992年に1日限定で復帰していた試合を見ていたんですね。
時期を考えるとワールドプロレスリングを見始めたぐらいの時期ですから、ギリギリセーフで見ることができたわけです。
引退日と自分の誕生日の近さとプロレスに目覚めた時期と山本小鉄さんの1日限りの復帰が近いというのは、プロレスの神様が「お前は小鉄さんから男の強さを学べ!」と言われているような気持ちになります。
確かこの試合で解説が「小鉄さんは肩が片方上がらないんですよねー」と言っていて(辻さんかな?)
でもそんな中でバックを取られながらも片方の肘を必死に後ろに振って抵抗していた姿は覚えています。
山本小鉄さんも、星野勘太郎さんもお亡くなりになっています。
長州力さんももう復帰することはないでしょう。
でもファンの記憶の中にしっかりとその生き様を残して去っていく、これが一流のプロレスラーなのだと思います。
思い出話でしたが、付き合っていただいてありがとうございました。
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