AEW x NJPW

AEW x NJPW Forbidden Door
夢のようなカードで構成された禁断の扉

面白かったのですが...新日本プロレスファンにとっては少々辛い結果だったのかもしれません。というか最近の国内団体交流で他団体が味わっていた気持ちを知るよい経験とも言えますね(汗)

オカダカズチカはレインメーカーをキックアウトされた上に、試合途中で腕を負傷したブライアン・ダニエルソンにタップアウト負け。

中邑真輔にタップアウト負けしてから久々の自ら参ったを宣言するオカダカズチカの姿は新日本プロレスファンにとって悲しい光景だったのではないでしょうか。

レインメーカーを返されているというのもまた衝撃で。
その昔、橋本真也の垂直落下DDTをロードスティーブンリーガルが返した(あれは...返しちゃった感を子供心ながらに感じ取りましたが)ことを思い出してしまいましたよ。

ブライアン・ダニエルソンはオカダカズチカとの再戦も口にしていますが、もちろんG1後になるでしょうし、怪我の具合が悪ければ勝ち逃げされる可能性もあるのではないかと思いますが・・・ぜひこれは日本国内で再戦してほしいですね。


内藤哲也・ダービーアリン・スティングvs鈴木みのる・ジェリコ・サミーゲバラ

この試合は内藤哲也選手が鈴木みのる選手からジャックナイフ式で勝利するも...どうでしょうね、面白い試合ではあったのですが内藤×鈴木での決着という落とし所はいいとして、海外プロレスファンに内藤哲也選手はあまり刺さってないのかな?という印象でした。

まぁ内藤哲也選手は言葉でファンの心を掴みつつ、強さよりも受けっぷりでファンが惚れているところがあるのであまりあちらでは支持率は高くないのかもしれません。


オスプレイはケニー・オメガに雪辱をしてIWGP USヘビー級を奪還。
東京ドームでの衝撃の試合を再び、それ以上という内容でした。

それにしてもオスプレイ選手がここまでの試合をしてしまうと、今後新日本プロレス内でこれについていける選手は相当限られてきますね。
強い弱いとか凄いとかではなく、オスプレイ選手のこのスタイルの試合をオスプレイ選手の最上級とするならその分野で対応できる選手がほぼいないのではないかという意味です。

さて、そんなオスプレイ選手ですが「丸藤正道選手と戦いたい」と25周年を迎えるノアの丸藤選手との戦いを熱望し「ボールはノアへ投げられた」とのこと。

これはノア側も丸藤選手も一大イベントになるカードですから食いつくのではないかと思います。ただこのオスプレイを相手にする丸藤正道、今の丸藤正道がどこまでやれるのかという部分でのリスクも抱えることにはなりますが・・・ただ個人的には絶対に見たいカードです。

モクスリー、カスタニョーリ、ユウタ、竹下、海野翔太vsマット、ニック、ペイジ、石井、キングストンの10人タッグは石井選手が勝利しましたが、やはりこの石井智宏という男は世界中どこでも人気である理由は見たらわかりますよね。
この男臭さ、小さいのに強く真っ向勝負するというこの姿は人々を興奮させてくれます。

さて、海野翔太選手ですが・・・このメンツだと飲まれますか、そうですかという印象。
ただまだ若い選手ですしここからG1へ向けて突き進んで数年以内に新日本プロレスのトップに食い込んでもらわらないと困っちゃいますし、今はそこへ向けての助走だからこれでいいのではないですか?


IWGP世界ヘビー級選手権試合、SANADAvsジャック・ペリー
10分で終わった試合の上にジャックペリーが試合後に裏切るというストーリーの前菜にされたIWGPという印象で、SANADA選手の印象もほぼ残らず。

これは新日本プロレスファンとしては胸が痛いというか、悔しいというか・・・勝ち負けの問題で満たされるタイプのファンは良いのでしょうけど、プロレスというジャンルに肩まで浸かっているファン層は「ん~?」という印象だったのではないでしょうか。


AEWインターナショナル選手権試合に関しては試合をしている柴田選手を見られるだけでも満足なのに内容も面白く楽しみました。
ただ柴田選手はこれからどうするんでしょうね。
復帰してからもう時間も過ぎていますし今年で44歳だと思いますが、大きな舞台にプレミア感を出すという立ち位置で現役を続けていく感じなのでしょうか。

苦境の棚橋弘至を救える立場でもあると思いますし、あの日の続きをオカダカズチカと...なんて色々と見てみたい絵があるだけに少しもどかしく思うんですよ。

CMパンクvs小島聡
何だかこれが一番ドリームカードに見えたのですが、改めて小島聡選手の凄さを感じる試合でした。試合には負けてしまいましたが、小島選手の衰えのなさは異常ですよ。
ノアでGHCを巻いたりと活躍も続けてきたまま元気なままの52歳で、G1に出たとしても何ら違和感がないと言うかむしろ出ないほうが違和感があるというか。

IWGPの最年長戴冠を更新できる選手がいるなら小島聡選手だと思うんですけどねえ...


そして、そんな小島聡選手よりまだまだ若い棚橋弘至選手ですが...MJFという選手が凄すぎるからなのか?棚橋が試合をコントロールしてエースワールドを見せるかと思いきや、コンディションが悪く動きが明らかに思い棚橋選手をMJF選手がコントロールして試合を作ってそして勝利したという印象が残りました。

走る速度も相当落ちていますし、コンディションが悪い時に動けない棚橋弘至って逆に色気があった時期もありましたが...最近のエースは開き直っているからなのか悲壮感も無いんですよね。

この悲壮感が色気に繋がっていた気がするのですが、元気で明るくかっこいいエースが0.5倍速で試合をしている感じで。

棚橋弘至がいたから新日本プロレスは復活したというその功績があるので、長年のファンはそれでもエースは美しいという見方をしますし、私もそっち寄りではあるのですが...この10年ぐらいのファンからすると「ただ動けない選手」というような扱いで辛辣な言葉がSNSでも徐々に増えてきています。

コンディション悪化と大幅な体重増加が原因かとは思いますが、今年のG1でも厳しい声が飛ぶというか棚橋弘至がファンから「もういいよ」と言われることになるかもしれません。

そうならないためにも何とかコンディションを上げてほしいですね...

「小島さんがG1出る方がいいじゃないか」という声がめちゃ多いのですが、現時点であればそれはそう思って当然のような状態ですね。


さて、面白すぎる大会ではありました。
ただ新日本プロレスの看板であるオカダカズチカ、棚橋弘至が負け。
内藤哲也もイマイチ受けた感じにはいかず、SANADAはIWGPを前半戦で繋ぎのような使われたということで、AEWと新日本プロレスのパワーバランスはわかったような気がします。

そりゃ新日本プロレスを「インディー団体」と言った選手に棚橋選手が全面コントロールされて負けたという時点から嫌な予感はしていましたが...

ただ、目標がある方がプロレスは面白い。
負けてからスタートするプロレスラーを見ることがプロレスだと思います。

AEWをギャフンと言わせる大会はそう遠くないでしょう。


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