タイガーマスクから至宝を取り返した青柳亮生。
そしてライジングハヤトから防衛をして、これから先は「世界ジュニアを育てていく」と同時に「世界ジュニア"と"育っていく若手」ということで、団体内で若い選手同士で戦うなら面白いだろうなと思っていましたが、次の挑戦者は見た目は若くでも超ベテランの稔。
その稔が「世界ジュニアはメジャータイトルの中で一番下」と発言したことが話題になっていますが(※IWGP・GHCと比べて一番下ということ)実際問題として現状ではその通りでしょう。
だからこその伸びしろがあったとも思うのですが・・・
仮にここで稔選手が取り、稔選手が言うように大森北斗や田村男児などを相手に防衛ロードをとなると結局タイガーマスクが保持していた期間の焼き直しになってしまいますよね。
恐らくもの凄いハイペースで余裕ない状態でタイトル戦を連発して、最後に若い選手が奪取してハッピーエンド的な。いや、それはもう今年ついこの間に見たんですよと(苦笑)
もちろん青柳亮生が稔を倒して防衛し、ジュニアのレジェンド格の選手を次々指名して防衛していくという歴史との戦いをしていくようなことになればそれは確かに今やるべきことかもしれないなと思いますし応援できるのですが。
ここ5年ぐらいで世界ジュニアが一番面白かったのは岩本煌史とCIMA、日高郁人、横須賀ススム、阿部史典と戦っていた時でしょうか。
完全に王者として身内に敵がいなくなった岩本煌史と外との戦いという流れは面白かったですよ。
ただ昨年、岩本煌史は全日本プロレスを退団しプロレスを休業中。
その岩本煌史から世界ジュニアを奪取して「これからの全日ジュニアはアキラが引っ張る!」という空気になったはずですが、そのアキラは今現在新日本プロレスでUNITED EMPIREの一員として全日本プロレス時代の何倍ものファンを得て、新日ちゃんぴおんで弄られるぐらいの人気者になっており普通に地上波に出演しているIWGPタッグ王者になっている状態。
岩本煌史にしてもプロレス復帰を全日本プロレスでするとは思えないし、アキラが戻ってくることも普通に考えれば99.9%あり得ない。
アキラが岩本煌史からベルトを奪取したのが昨年の6月。
そこから1年4ヶ月で13回の王座戦(多分)
王者はアキラ→SUGI→イザナギ→スペルクレイジー→SUGI→佐藤光留→タイガーマスク→青柳亮生と忙しなく動いていますが、とりあえずタイガーマスクという新日本プロレスのレジェンドに打ちのめされた中で青柳亮生が取り返して「さあ新しい時代へ」というところですから、若い選手同士で冒険させてあげてほしかったとは思うんですよ。
いや、もちろん表面的には青柳亮生が王者として稔選手を逆指名しているわけなんですけど・・・
ライジングハヤトとの試合も熱かったですし、極端に言えば当面青柳亮生・大森北斗・田村男児・ハヤトの4人でベルトがぐるぐる回りながらも盛り上がっていったところで「ガキが調子に乗るなよ」とキャリアが上の選手が絡んできた時に「さぁこの若い4人は本当の王者としての戦いができるのか?」というところが見てみたかったんです、個人的には。
岩本煌史なんてのは29歳ぐらいからもう王者の貫禄がありましたし王者の戦いをしていましたからね。でも先述した4名はまだその年齢になるまで時間があります(北斗だけは少し上ですが)からもう少し冒険するベルトとして世界ジュニアを0から引き上げてほしいなーという気持ちです。
今ヘビー級は斉藤兄弟の凱旋や「普通に育てれば120%人気が出る」安齊選手もいたりしますし、諏訪魔選手も元気ですし、宮原健斗選手はもちろん元気ですし、ジェイクリー選手は重荷を一度捨てて今度こそ真っ直ぐ進めそうですし・・・青柳優馬選手なんてのは新日ファンのアンテナにも結構引っかかるぐらい個が強いですし。
それならジュニアは表面的には派手なことはなくてもじっくり育てられると思うんスよ。