オカダ・カズチカとIWGP

新日本プロレスのサイトトップのスライダー画像(記事)の10.11会見のリンクが切れている(記事URLが消えている)こと、少し気になりません?なんで記事消したんでしょうね。

さてさて、この両国国技館大会のオカダ・カズチカ選手のコメントを見ていて「今、レインメーカーはどういう心境の中にいるのか」ということが少し気になりました。

猪木さんとの接点は薄いですが、やはりアントニオ猪木が作った団体でIWGP王者と言えばオカダ・カズチカという世界をこの10年で作り上げてきたことや、対談をしたことに加えて「昔のプロレスの試合ばかり見ている」ということや「藤波さんとのフルタイムドローは猪木さんばかり見ていた」と発言しているように、この数年間で一気にアントニオ猪木というレスラーへの思いが強くなって言ったのでしょう。

「アントニオ猪木!」と叫んだ時から始まった表面的には短い歴史ですが、50周年というタイミングもあって闘魂から遠い場所にいたはずのオカダ・カズチカが闘魂への興味を持ったことはとても面白いと思うんですよ。

ガウンスタイルにしたこともそうですし、延髄斬りなど猪木さんの技を使うようになったことも含めてオカダ・カズチカの変化は誰しも感じているはずです。

そして本気で新日本プロレスを背負って本気で世間へ届けていくという目標のためには、それを実際にやってきたアントニオ猪木から学ぶという純粋な選択肢は素敵ですし、それをこの10年間新日本プロレスを背負ってここまでの人気まで引き上げて、波はあれど「この10年はオカダ・カズチカが引っ張ってきた」(中の1人)という立場の人間がアントニオ猪木からの影響を隠さない点のカッコよさも感じます。

という前提がある中での両国国技館メイン後のオカダ・カズチカのコメント

「猪木さんが亡くなったってことはさ、ジェイ。ひとつの時代が終わったってことだよ。これからの時代が、誰が引っ張っていくかって、それを来年の東京ドームで決めようぜ。」

これからの時代(新日本プロレスをプロレス界を)を誰が引っ張っていくのか。
それがオカダ・カズチカなのかジェイ・ホワイトなのか。

・・・これ、先程も書きましたが新日本プロレスファンからしたら「いや、ずっともうオカダ選手が時代を引っ張っている最中ですよ」という感じですよね。

なので「時代はどちらを選ぶのか」的な構図でオカダvsジェイを見ているファンはいないのではないかと思うのです。

以前のオカダ・カズチカなら「まだお前が時代を引っ張るのは早いし、それには遠いよ」というスタンスだったと思うんですよ。

ということは凄くジェイ・ホワイトを買っているからこそ出てくる言葉なのかなと。

次にこの発言。

「あ、IWGP世界ヘビー級チャンピオンとして頑張ってくれ。俺が『G1 CLIMAX 32』覇者のほうがレベルが違うんだよ」という発言。

まずアントニオ猪木からの影響を全身に浴びているようなオカダ選手ですが、ここではIWGPよりG1覇者の方が上だという発言をしています。
まぁ売り言葉に買い言葉的なことでもあるとはわかるのですが、例えばこれがIWGP世界ヘビーという歴史に対して少し失礼にも思われているこのベルトではなく今でも「IWGPがIWGPのまま」だったらオカダはこの言葉を使わなかったような気がします。

またそれと同時に、どちらかと言えばG1に権利書というものを持ち込んだことによって、それこそそれ以前までは新日本プロレス内にあった「IWGPと同等の価値がG1王者・夏男にはある」という状況から「G1を優勝するとIWGPに挑戦できるよ」という挑戦者決定戦に格下げしたきっかけもオカダ・カズチカなのです。

これについては、もしかすると自分の責任は自分で取るという考えであるのかもしれません。

考えてみればオカダ・カズチカは4代目IWGPベルトを権利書代わりにしたり、このタイトルに対して「とんだ邪神」と言ってみたり、まぁ色々あったわけです。

その後にIWGPに礼をして弔うような姿もありましたが、やはり本音ではIWGPとIWGP世界ヘビーは違うという考えもどこかにあるのではないでしょうか。

建前上、会社の問題を押し付けられたとはいえ飯伏幸太がIWGPとICを合併させてIWGP世界ヘビーを作ったわけですが、その飯伏幸太は新日本プロレスと大揉めに揉めてリングから離れていますし・・・

それならオカダ・カズチカがIWGP世界ヘビーを手にし「G1王者の方が価値がある本当の王者だ」とIWGP世界ヘビーを封印し、その上で2023年のG1優勝者にIWGPヘビー級王座を与えるというぐらいまでやってくれないだろうか。

またわけのわからないタイトルが増えた分だけタイトル戦の回数は補えるし、どうせそもそも対してIWGP王座戦も行われない日程になっているわけなので「空位」期間があっても面白いじゃないか。

そしてG1にエントリーする選手はIWGPを目指しているという「新日本プロレスの当たり前の環境」がその夏に関しては戻ることでしょう。

もしかしたらその期間に内藤哲也やオスプレイがUS王座をIWGPと双璧だったころのICぐらいまで育てるかもしれないことも含めて考えれば、オカダ・カズチカが一度全てを元に戻すことに期待してしまうのです。


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