対戦カードが決まってからSNSでバトル、というか岩本煌史の一方的なイジりにブラックめんそーれが怒るという戦いが繰り広げられていました。
岩本煌史が考案した「#シャーはない」という屈辱的なハッシュタグも話題になりましたが、この期間いかにブラックめんそーれが気持ちを溜め込んでこの試合にかけていたのかは試合を見ればわかりました。
試合開始と同時にブラックめんそーれの勢いに本気を感じたのか、岩本煌史は場外での一本背負いとネックスクリューという強烈な攻撃を序盤から叩き込んでいったことからも本能的に危機感を感じたのかもしれません。
その後も、岩本煌史のキャメルクラッチfromジェイクの蹴りからジェイクのレッグラリアットとブラックめんそーれを徹底的に集中攻撃。
秒殺もあるかと思いましたが、バックドロップを切り返して回避し大森隆男にタッチすると、ブラックめんそーれの頑張りに心を打たれたか強烈なニールキックとネックブリーカーでジェイクに真っ向勝負を挑んでいきました。
岩本煌史に対してもフルネルソンバスターを決めるなど挑戦者チームに光が指してきた中で、アックスギロチンドライバーからのブラックめんそーれのフットスタンプで大ダメージを与えました。
しかし王者組がここから盛り返します。
ジェイクの強烈な膝蹴りから岩本のラリアット→大外刈り、そして垂直落下式のブレーンバスター、ジャーマンスープレックスと一気に畳み掛けましたがブラックめんそーれはカウント3で返す。
ドラゴンスープレックスを狙う岩本煌史でしたがブラックめんそーれが丸め込んでカウント2。
更には孤高の芸術を狙う岩本でしたが、これも丸め込みでカウント2。
前哨戦で敗れている岩本の脳裏に不安が過ぎったところで大森がジェイクをアックスボンバーで排除!!
ここでブラックめんそーれが「トグロ巻き」を狙うも岩本煌史が丸め込み返すもののカウント2。
勝機が見えた挑戦者組でしたが、トラースキック連発から岩本煌史に走り込んだブラックめんそーれを完璧な孤高の芸術で捕獲してカウント3。
負けてはしまった挑戦者組でしたが、ブラックめんそーれの頑張りは素晴らしく、アジアタッグ選手権試合の中でも上位の名勝負が大観衆の後楽園ホール大会で生まれました。
ハードルの上がったアジアタッグ|岩本煌史は全日本プロレスの所属選手の強さをコメント
試合後には「1ヶ月バカにし続けたけどブラックめんそーれめちゃくちゃしぶといぞ」「危なかった」とコメントした王者組。
そして、岩本煌史が語ったのは全日本プロレスを「見に来い」と胸を張って言える状況についてでした。
「まあ、今日ね、同じヘビーとジュニアという組み合わせ。しかも、最後はジュニア対ジュニア。俺とブラックめんそーれの戦い。ジュニアで、所属だけで凄い戦い、お客さんが楽しんでくれるような戦いできるんですよ。所属の層が薄いとか、そんな言葉聞くけど、だったら見に来い。凄えぞ、ブラックめんそーれマジで。マジで気を抜いたらやられるし、今日は真面目だったとか、いつも命懸けて真剣に戦ってんだよ。まず見に来い。俺らの本気を見に来い。それだけっすね。よし、またV5に向けて」
超満員の後楽園ホールでここまでの試合が純正全日本プロレスの所属選手だけで出来た自信はさらに王者組を強くするでしょうし、挑戦者チームもリマッチを要求しても誰も文句は言わない試合を見せました。
全日本プロレスの勢いが増していく中、アジアタッグのこれからの戦いに期待が高まりますね。
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