蝉の鳴き声と照りつける太陽。
一歩外に出るだけでウンザリ...というプロレスファンでも、今の時代には新日本プロレスワールドがありますから「涼しい部屋でG1を見る!」なんて楽しみは比較的簡単に手に入ります。

しかし、8月を待たずして「俺のG1は終わった」という声もプロレスファン仲間から聞こえているのが今年のG1。

SANADAがオカダに初勝利した上での優勝。
怪物となったアーチャーが最強外人になる。
オスプレイと鷹木がBOSJの再現となる決勝戦に進出...

また、可能性はまだあるとは言っても「内藤の二冠とは...」「EVILのブレイクは...」「後藤洋央紀の修行と復活は何だった...」などなど諦めの声もチラホラ。

ここまでの状態になるなら全勝のオカダ、全勝のモクスリーの優勝決定戦となって「日本武道館1・2日目は全て消化試合」という伝説が誕生する瞬間を見てみたいという声すら出てきています。

ただ!プロレスは勝てば良いというだけの単純な競技ではないと思います。

まだまだ、まだまだ、どの選手のファンだってG1は楽しめるはずです!!

という話を少々。

G1クライマックス2019 後半戦の見所

まずオカダカズチカとモクスリーに関してはシンプルに「このまま全勝を期待」するかどうかですし、彼らが1勝する度に可能性が摘まれて行く選手が出てくるという部分が面白いところでしょう。

オカダカズチカはSANADAにまたしても勝利できるのか、EVILにG1で負けたことがあるが今回は勝利できるのか?
そして飯伏幸太とは優勝決勝戦進出を懸けての試合となるのか?

モクスリーはジュース・ジェイを倒して格の違いを見せつけることができるのか?
などが楽しみなところですが、オカダもモクスリーも「負ければその相手がG1後のタイトル挑戦者候補」となるわけですから秋以降の展開にも繋がっていきます。

棚橋弘至は大惨敗のG1となるかと思いましたが勝点を8まで伸ばしました。
ただオカダに負けているのが痛恨で、棚橋が全勝しても勝点14ですからオカダが1勝した時点で終了の立場。
上位でも可能性がかなり低いだけに、過去のG1で「YOSHI-HASHIおれんとこ来いよ」や「ハングマンペイジを預かりたい」など棚橋軍結成か?と思わせておいて何もなかったという過去を回収するような動きにも期待したいです。

やりっ放しで終わるようなエースではないですからね。

飯伏幸太はオカダに勝利した時点で勝点が並ぶなら勝ち抜けの可能性があるので、オカダが1敗でもしてくれればという状況。
このG1で一番飯伏ファンが今ドキドキできるのかなと思います。

本隊にSANADAを勧誘しているという伏線もありますが、そのSANADAがオカダを倒してくれれば飯伏のチャンスが上昇するという状況であるのも楽しめますね。

ただ大阪でオカダがSANADAに勝利し、飯伏が棚橋に負けて終わるという可能性もあるのでこれもまたドキドキポイントですね。

オスプレイはすでに脱落が決定していますが、この先はKENTA・EVIL・棚橋と楽しみなカードが揃っています。
IWGPjr王者&BOSJ優勝者という完全なるジュニアの代表として勝点4で終わるわけには行きませんし、きっと応援している高橋ヒロムの気持ちも背負ってこれからも戦っていくでしょう。

この結果についてヒロムがコメントを出すのであれば面白いですし、G1で戦い抜いてジュニアの絶対王者になるぐらいパワーアップしていくであろうオスプレイの秋のタイトル戦線にも期待したいですね。

それこそまた外から大物が来るなども最終日辺りにありえるのでは?

絶不調のロスインゴの中で最も可能性がありそうなEVIL。

とは言ってもオカダが全敗して勝点12のままとなり、EVILがオカダを含めて全勝して勝ち点12まで伸ばすことが第一条件。
更には飯伏が勝ち点14まで行かず(直接対決でEVIL勝利)KENTAが勝ち点12まで伸ばさないことなどが条件になりそうです。

ただここは可能性として勝点12の選手が並んで直接対決も三つ巴のようになる場合が残されているので、複雑な状況まで持ち込むパターンになれば面白いです。

以前もシングル戦無敗のオカダを止めたのはEVILでしたし、今回もここで勝利することができれば秋のIWGP戦まで見えてきますね。

SANADAはすでに敗退が決定...
ですがオカダ越えというテーマがありますし、ファレ&ランスの大型外人選手を相手にどんな美しいプロレスで対抗するのかはとても楽しみですね。

また、飯伏がSANADAを本隊に勧誘している中で最終日辺りに何かが起こる可能性も残しています。

G1を6日間で敗退した時点で秋、冬、東京ドームとこの流れでトップに立つことは難しいだけにSANADAが何を見せてくるのかも楽しみですね。

またここから1年間タッグ屋に戻るだけなのであれSANADAファンはがっくりだと思いますが、このまま何もしないSANADAではないでしょう。

KENTAに関しては残る相手がファレ(敗退決定)オスプレイ(敗退決定)ザック(敗退決定)と消化試合の相手に勝てるかどうかというどう考えても盛り上がらない状況。
秋以降に繋がる試合でもないですが、ここまでの試合では飯伏に勝利→気遣う、棚橋に勝利→タッグで気遣う、オカダに敗戦→握手と喧嘩を売るべき相手に寄ってしまったというのは痛恨の極み。

棚橋とのタッグはあるのかもしれませんが、ここからの3試合はベビーに徹するのかヒールに徹するのかしないと先が無くなってしまいます。

ただ、相手によって極端に態度を変えるキャラというのも斬新で面白いかもしれないですね...

もちろん残りを全勝してオカダより勝点が上回れば優勝決定戦へ行ける可能性もありますが、そんなことよりも「KENTAとは」というものを見せてくれるかどうかをファンは待っているのではないでしょうか?

ジュースロビンソンはまだ優勝決定戦への道もありますし、最終戦が現在首位のモクスリーですからAブロックで言う飯伏幸太のポジションに似ています。
飯伏VSジュースというケースもあるでしょうし、ファンはまだ期待を持って応援することができますね。

優勝決定戦まで行けなくてもモクスリーに勝利すればUS奪還のチャンスもありますからね。

石井も可能性はまだキープしていますが、NEVER王者としてUS王者とインターコンチネンタル王者に負けているのは悔しいことでしょう。
ただここまで名勝負を連発していますし、タイチとの再戦も後藤との同門対決も鷹木との戦いも結果関係なく楽しみな試合が揃っています。

その相手の1人である後藤は修行から戻ってきたのにまだ2勝ですから、後藤ファンはどこに何を期待すればいいのか迷子になっている状況です。

それでも石井との戦いで本来の後藤洋央紀の強さが戻ってくるのではないかとも思いますし、現在1位のモクスリーとの直接対決を残しているだけに「ここから全勝すれば...」という期待感はありますね。

もちろん普通に勝ち点6ぐらいで終わって「また修行に行ってくる!」というオチでも楽しめるのですが(笑)

鷹木に関してはジュニアではなく無差別級を名乗ってエントリーしているので「ジュニア代表」ではありません。
それ故にただ無差別級を名乗ったBOSJ準優勝者の成績が悪いというだけになってしまうのが痛いところです。

モクスリーが1勝した時点で敗退濃厚ということになりますし、優勝決定戦へ行くという可能性は現時点でもほぼ0でしょう。

ただ、インターコンチネンタルに興味を持っているという発言があっただけに同門対決となる内藤哲也との試合は大注目となります。
鷹木が内藤のG1優勝の目を摘み、二冠王の夢を砕き、その上でインターコンチネンタルを狙える場所に行くのであればある意味事件です。

更には石井とも公式戦が残っているだけに、ここで鷹木が勝てば秋以降に「NEVER王座戦 石井VS鷹木」という素晴らしいカードが実現される可能性が高くなります。

逆に言えば内藤or石井に勝利できなければジュニアでもヘビーでもない無差別級の選手がジュニアに戻ったりヘビーと戦ったりとフラフラするだけの状況になる可能性もあるだけに、どちらかに勝利できるかどうかで今後の鷹木の活躍の場が大きく変わってきますね。

タイチはモクスリーに負けているので全勝してもモクスリー次第となってしまいます。
ただ「小僧ジェイ」を唯一イジメることができそうな存在ですし、最終日にはNEVERを奪った石井との戦いが待っています。

タイチは内藤に勝利しているのでインターコンチネンタルへの挑戦もできるはずですが、ここで石井を倒せばNEVERにも挑戦できるでしょう。

秋・冬のタイトル戦線に多く名を連ねる可能性を掴むチャンスがあるということになりますね。

内藤哲也とジェイホワイトが優勝決定戦進出の鍵となる試合になるには

Bブロックは内藤とジェイが優勝候補の本命対抗でした。
ファン投票も圧倒的でしたし、そもそも公式戦最終日にこの二人のシングルなのですから期待しないほうがおかしいです。

しかし現在は両者ともに2勝で勝点4という最悪の結果。

残りを全勝しても勝点12が最大値という現実、そしてモクスリーはすでに勝点10という現実が重くのしかかります。

まずG1を優勝して二冠を目指す内藤はモクスリーとの戦いに負けていますので、モクスリーが「ジュース・ジェイ・矢野・後藤に全敗」することが条件の1つになります。

※勝点10で並んでも内藤が下と判定されるため(12点で複数名が並ぶとまた別ですが)

ジェイに関してはモクスリーに勝利しつつ勝点12まで伸ばすことができて、モクスリーが勝点12ならということになります。

そう考えると複数パターンはあるのかもしれませんが、例えばこのようなケースに期待ができます。

・内藤→ジュース・コブ・鷹木に勝利 勝点10
・ジェイ→ジュース・タイチ・モクスリーに勝利 勝点10
・ジュース→タイチに勝利 勝点8
・モクスリー→3連敗 勝点10

最終戦 内藤VSジェイ ジュースVSモクスリー

内藤勝ち&ジュース勝ち→内藤
内藤勝ち&モクスリー勝ち→モクスリー
ジェイ勝ち&ジュース勝ち→ジェイ
ジェイ勝ち&モクスリー勝ち→ジェイ

と、思いきや後藤が4連勝して勝ち点12。

この場合だとジェイが勝利して勝ち点12でも後藤が直接対決で勝っているので後藤、なんてこともあるのかもしれません。

モクスリーが勝ちづづけたら誰も可能性はありませんが、まずは内藤とジュース&ジュースとジェイの試合がどうなるかで可能性が変わってくるという感じですね。

ジュースが内藤・ジェイ・モクスリーとの試合を残しているというところがBブロックの最大の注目ポイントだと思います。

なので、まだ推しの選手が終わったと決めつけるには早い!ですので諦める必要は今の所ありません。

不貞腐れずに最後まで燃え尽きましょう!(笑)


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