龍が如く維新

あれは何年前になるでしょう。
まだ自分が夜の街で働いていた時に
同じような景色が広がるゲームのCMを見て
それを手に取り、あまりの男臭さと遊び心に感動し
そして、一人の男に惚れたのは・・・

そのゲームは龍が如く。

現在シリーズは5作目まで
企画物として見参とOF THE ENDがあり
2014年には明治維新を舞台にした「維新」が
発売されていました。

維新までは全て発売日からプレーしていたのですが
今回は時間的にやれておらず、年末年始でようやく
クリアすることができました。

シリーズの主役、桐生一馬が坂本龍馬となり
過去のシリーズで死んだ人間も含めて
オールスターのような形で、斬新かつ熱い
日本の夜明けを楽しませてくれました。

従来の派手なヒートアクションが減り
ゲームバランスがやや悪いことを除けば
いつも通りの遊び心と熱い心が伝わる良作でした。

このゲームのシリーズは実際の俳優や芸能人が
そのまま顔をモデリングして声もあてることで有名ですが
今回も船越英一郎さんや高橋克典さんなどが登場し
非常に良い味を出していたことも印象的です。

さて、龍が如くシリーズと言えば名言の宝庫です。
もう今でも頭のなかで再生できる名言が数多くあります。

この維新でも様々名言がありましたが、
個人的には最後に登場する山内容堂と
坂本龍馬(桐生一馬)と新選組の3人が対峙したシーン。

山内容堂「世間知らずの日本を救えるのはワシだけだ!」

に対して、坂本龍馬の返答。

『誰がテメェに、この国のケツ拭いてくれって頼んだ
この国の道を決めんのは、お前でも俺でもねぇ
ここにいる誰でもな。』

中略

『進むことをやめちまったら、託す未来もなくなっちまう。

俺らの仕事は、生きていける世の中を作ることじゃねぇ
生きていてよかったと思える国を作ることなんじゃないねぇのか!』

いやもうね、凄い突き刺さる言葉です。

その他、日本という国は負けても立ち上がる
未来を作っていくんだという言葉や目的が
数多く出てきますが、舞台は明治維新でも
何だか今の日本に酷似しているんですよ。

サブストーリーの中の「ええじゃないか運動」とか
流行と祭りにかこつけて、目的とは違うところで
悪さをしたり、過剰な行き過ぎたことをしたりする
シーンなんてのは、今の日本だとにわかサッカーファンが
街で暴れたりとか、右や左の活動家がやっている姿のようですし
政治家は自民だろうが民主だろうが、自分たちの私利私欲のために動いて
あたかも国民が悪いような顔で「勝手に国のケツを拭いてる顔をしている」

また、大きな災害や事件・事故があっても
日本人は力を合わせて立ち上げる心があり
辛くても前を向く姿勢はも現実と似ていて・・・

というか、震災があって日本は一度どん底に落ちて
そんな中で様々な権力者や政治家の黒い部分を見た
今の日本だからこそ、この龍が如く維新は夜に出たのだと思います。

僕にはね、究極のエールだと思いましたよ、この作品は。

日本を愛し、見たことも声も聞いたこともない
未来の兄弟たちに託す未来を作るのが
今を生きる人間の仕事なんだってことですよ。

・・・さて、シリーズをプレーしている人は
坂本龍馬が沖田総司に「兄さん」と呼ぶところは
ニヤリとしたことでしょうね。

あの瞬間、すでに坂本龍馬と沖田総司にしか
見えなくなっていたキャラが、桐生一馬と真島吾朗に見えますから(笑)

3月には龍が如くゼロが控えています。
まだ20代の桐生一馬と真島吾朗が主人公。

これも楽しみでなりません。

極道ゲーム?
違いますよ、極道を舞台にした男のドラマが
龍が如くなんです。

こいつらならどんな場所が舞台でも
そこで心を燃やしてくれるのが龍が如くなんです。

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