棚橋弘至、令和最初の名言がキターー「いつからプロレスラーはそんなに行儀がよくなった?」


棚橋弘至復帰戦、ジェイホワイト戦の煽りVTRが公開されましたが・・・これは素晴らしい内容だと思います!
世間から出ている棚橋弘至への「復帰してすぐにIWGPじゃねーよ!」的な実際の声を紹介しながら、それに対して棚橋弘至が思いをぶちまけるというある意味タブー的な映像になっています。

もちろん、そういう声ががあるのは仕方がないことですし「しっかり治してほしい」という思いもあれば、僕も正直言えば「ザックに完敗して欠場していきなりIWGPはどうなの」ということも思っています。

ですが、それに対する棚橋弘至が素晴らしい言葉で回答をしました。

それが「いつからプロレスラーはそんなに行儀がよくなった?」という言葉です。

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忘れていたが、棚橋弘至はそういう男だった!!

エースとしての明るく楽しい新日本プロレスの看板が長く続いていたからすっかり忘れていましたが、元々棚橋弘至は自分大好きでチャラ男でワガママなところもあり、我が強い新日本プロレスらしいレスラーだったのです。

新日本プロレスのストロングスタイルの呪縛を解いたのも棚橋弘至ですが、新日本プロレスが忘れてはいけない部分を残しているのもまた棚橋弘至その人であることをすっかり忘れていました。

そうですよ、何が順番待ちなんですか。
横入り上等なのがプロレスラーのリング上での作法ですよ。

そんな時代を散々見てきたのに、僕もこの10年の華やかな新日本プロレスを見ていて感覚がおかしくなっていました。
安全なプロレス?礼儀正しいプロレス?ファンに媚びるプロレス?そんなんならプロレスなんてジャンルは必要ないですよね。

お行儀の悪い棚橋弘至、ついにファン待望の怖くてワガママで好き勝手やるエースの姿を見ることができるのか?

ここ数年で言われるのは棚橋弘至のヒールターンであったり、棚橋弘至が好き勝手やれるユニットの立ち上げという待望論です。
もちろん新日本プロレスのエースとしてメディア出演も多いだけに中々難しいでしょうし、会社も反対することでしょう。
これまでに何度もそんなチャンスとなりそうなキッカケはあったのに、1度もそういう動きはしませんでした。

内藤哲也は「この会社は棚橋弘至の言いなり」と言いますが、たった1つだけ棚橋弘至が背負っているのが新日本プロレスの看板という縦軸とエースという横軸を重ねた「十字架」だと思うのです。

この十字架があるせいで「あれ、、、結局いつもの棚橋だ、、、」ということで終わってきたわけですが、そろそろどうでしょう!?
棚橋弘至というレスラーも前期・中期・後期で言えば完全に後期に入っている中で、もう1つ棚橋弘至の変化が見たい時期ではないでしょうか?

このままいつもの棚橋弘至のままであれば、IWGPはかなり遠いはずです。
何せオカダ・ジェイ・SANADA・内藤・飯伏、そしてオスプレイや鷹木など圧倒的な存在感で今がピークやこれからがピークの選手が多数いる上に海外からのスター選手の参戦もある今の新日本プロレスマットでは今の棚橋弘至が再浮上するのは簡単ではありません。

私たちファンが最後に見た棚橋弘至はハイフライフローを封印して・・・後はそのままの棚橋弘至でしたし、ザックに手も足も出なかった棚橋弘至なのですから。

しかし棚橋弘至は今度こそなにか違いを見せてくれるはずです。

行儀悪く横入りしていくには相当の覚悟が必要なはずですし、その覚悟の裏には自信があるはずですから。

逆・内藤哲也的な手法を確立できるのではないか?

今回の煽りVTRを見ていて浮かんだ言葉が「逆内藤哲也」です。

内藤哲也選手がなぜここまで人気になったのか?それはファンの声の多数派の部分を上手く代弁したからですよね。
従来のプロレスラーというのはそのレスラー自身に価値観などがあり、それを発言することでそれに対して共感するファンが生まれたり自分自身を重ねるなどして応援するというのが普通でした。

しかし内藤哲也選手の場合は、まずファンの声(特に新日本プロレスへの不満など)を拾ってきてそれを自分の口から発言するというスタイルを作ったわけです。

ファンからすると「内藤と俺の考えが全く同じだ!!」となりますが、実はそこが逆であると。
なので鈴木みのるが「内藤がやっていることは後出しジャンケンだ」と発言したのは鋭いところなんですよね。

僕自身も自分のビジネスは発信する側の立ち場ですが、自分のやりたいことをやった場合とファンの声を先に拾ってきて出したものでは当然後者の方が評価されますしビジネス的に成功します。

ただ、それをやるには自分を押し殺さないといけないわけですから、ジレンマもあるわけです。

内藤哲也選手は全国各地で自分を全否定された時期がありますが、逆にそのファンの中に入り込んでそちら側の声を拾いつつ、その上で一般人なら会社に対して言えないようなことを内藤哲也は新日本プロレスに対して平気で言うというスタイルを確立したことによってファンが内藤哲也に自分を重ねるという現象を起こしたという一面があると思います。

そして今回の棚橋弘至がやっていることはファンの声に真っ向勝負するというスタイルです。
反論をしていくという形です。

ファンに対して「愛してまーす!」と叫び、昭和のレスラーたちから「客に媚びてる」と批判されていた棚橋弘至ですが、それが一周回って可愛さ余って憎さ百倍的にファンにリターンしていくスタイルになればまさにこれは逆内藤哲也スタイル。

気がつけば本隊以外のユニットがファンの声を重視して人気を得ようと露骨に動くようになったこの時代に、本隊・新日本プロレス・ベビーの象徴である棚橋弘至がファンの声に対して普通にお怒りになるというのは凄く面白い展開です。

それに棚橋ファンの中には「俺すげーーー」って時の棚橋が好きだった!という層もかなりいるはずなんですよ。
その上で棚橋がどうなっても棚橋のファンという層もしっかり存在するわけですから、変化をしても何の問題もないはずです。
それだけのことを棚橋弘至はこれまでやってきたわけですから。

実はジェイホワイトも順番待ちを横入りされているというオチ

さて「やい棚橋!お前の順番は後藤より後ろなんだよボケ!」と言い出したのはジェイホワイトですが、そもそもジェイホワイトもクリス・ジェリコに横入りされているわけです(笑)

ジェイホワイトは一貫して「オカダとSANADAの勝者の前に立つ」と言い続けていました。
しかしオカダがIWGPを防衛した試合後に登場したのは映像の中のクリス・ジェリコであり、あっさり大阪城ホールでのタイトルマッチが決定しています。

何なら大阪城ホールのメインをぶち壊しに乱入するぐらいしないと本来ならキャラもプライドも守れない状態のジェイホワイトですが、これで棚橋弘至に負けてしまえば・・・恐らく「現在修行中・探さないでください」の後藤の相手をすることになるでしょう。

そう考えるとこの試合で勝ち負けではなく「行儀悪い棚橋弘至」を出せば棚橋の勝ちなのですから、試合にジェイが負けてしまうと相当なリスクがあるとも言えますよね。

どういうわけか前IWGP王者なのに後ろに崖が登場しているジェイホワイト...少々気の毒にも見えますがこれがすでに新しい棚橋弘至のやり方なのかもしれません。


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