ここ最近、hideのPSYENCEを聴いています。
発売されたのは自分が16歳の時なので
すでに18年の歳月が流れています。
そして、hideが果てしない宇宙旅行に出発してから
16年という月日が流れてしまい、ついに今年
自分はhideより年上になってしまいました。
XJAPANのHIDEではなく
ソロアーティストのhideとしては
三枚のオリジナルアルバムを発表しています。
hideのロック少年としての初期衝動が詰まった
HIDE YOUR FACEが1枚目のアルバムも好きですし
最後のアルバムとなったJa,Zooに関しては
hideの陰と陽が混じった名盤だと思います。
ただ、自分が一番好きなのは
やっぱりPSYENCEなのかなと思うわけです。
自然と聴く頻度が一番多くなっていますし
一番hideっぽいのかなと感じるからです。
PSYENCE
ERASE
限界破裂
DAMAGE
畳み掛けるように"コワイイロック"が流れ
LEMONed I Screamでhideの1つのテーマというか
考え方が伝わってきます。
hideが作ったレーベル、LEMONedは
このような意味を持っています。
Lemon = ものすごく低い確率で偶然生まれた
他とは違う何かを持った " 不良品 "
Lemoned = 過去形のedをつけて、
かつては不良品とされていたもの" 不良品だった "
それを見つけた時のポップな曲は本当に最高だと思います。
自分もLemonであり、Lemonedになっているって
思えるようになってきたこともあって、気持ちが入る曲です。
続いて、Hi-Ho
このバカバカしい言葉と歌詞が
小さな悩みなんて吹き飛ばしてくれます。
「Hi-Ho何処にいても見える月の数は同じ」
このフレーズが一番好きです。
FLAMEに関しては、ある白血病の少女との出会いから生まれ
非常に辛く悲しく明るく力強いメッセージソングであるMISERYを
再構築した兄弟のような曲。
こちらはスローバラードになっていますが、歌詞の1つ1つの力と
その意味に聞き終わると心がスーっとします。
続いてのBEAUTY & STUPIDはシングル曲で
「なんて馬鹿馬鹿しくてカッコいい曲なんだ!」と
当時感動したのですが、今思うとこの曲順が面白い。
普通のミュージシャンならFLAMEの後に
もう1つ2つ聴きやすい曲を持ってくるでしょうけど
照れ屋なhideの照れ隠しが、ここにBEAUTY & STUPIDを
持ってきたんじゃないのかな?なんて考えてしまいました。
そして、自分の人生で一番聴いているインスト曲OEDO COWBOYS から
ロック全開曲BACTERIAと続いてアルバムは後半へ。
【言っちゃならねぇ事もある
聞かれちゃいけねぇ 事もある
子供心で気付いていても
グッと堪えて穴の中】
ここ、響きますよね。
ここで・・・GOOD-BYEを入れる辺りが
hideのセンスなのでしょう。
普通ならFRAMEの次か最後に入れたくなるであろう
バラードの名曲GOOD-BYEなのですから。
凄く悲しいメロデイーだし
どうしてもhideの死があった時に
曲としての意味合いが変わってしまったから
今でも悲しい気持ちにはなる曲ですけど
歌詞の内容は前向きで力強い歌。
『say good bye ただ Good bye
傷つくのを恐れずに Good bye
手の中の持ちきれない
思いは全て捨てて行こう』
当時のインタビューでhideはこの曲について
『自分で作った良いものこそ捨てていかないと
先に進めないじゃん?』と言っていましたが、
その勇気をくれる曲だと思っています。
Cafe Le Psyence
ここでコーヒーブレイク。
続いてこれまた好きな曲LASSIE。
特に、今現在の自分には相当響く歌詞です。
この曲は、人間に顎で使われている犬のような奴が
人間に反旗を翻して去っていったものの
結局、その後自分では何もできなくて
最終的には人に媚びて飯を食わしてもらう、
そんな歌詞をLASSIEという犬を主人公にして
描いているのですが、、、そんな奴、本当にいますからね。
「俺が歩けば 棒がよけるさ Bow wow wow...」
この歌詞は本当に好きです。
次のPOSEは、、、
正直、当時からリアルタイムでXJAPANやhideが好きな人は
思い出深い反面、このアルバムでリリースされた時点ですでに
若干の飽きがあった人も多いんじゃないかと思います。
ただ、あれから18年も過ぎて聴いてみると
凄くかっこ良くてエネルギーがある曲です。
そして、MISERY。
少なくとも、色々な音楽を聴き、歌詞を見てきて
この曲ほど心に響く曲はなく、オンリーワンだと思います。
安っぽい勇気を語る歌
都合の良いことだけを歌っていれば
それが前向きだと勘違いしてる人。
悲しい曲は悲しさの言葉からだけ作り
当たり前の悲しさを当たり前に伝えているだけ。
でも、このMISERYは全然違います。
辛さ、悲しみ、痛み、ネガティブなことも
ポジティブなことも、全て包み込んでくれる歌詞です。
傷、痛みを回避するとか美化するわけではなく
ましてや自慢するような馬鹿げたことではなく、
全てを受け止め、受け入れること。
『悲しいと言うならば空の青ささえも
届かないもどかしさに君は泣くんだろう
君の小さな身体包んでる夢は痛みを飲みこみ 鮮やかになる』
ため息が出るぐらい凄い歌詞だと思います。
で、こんな凄い曲達は
ATOMIC M・O・Mでジャンクになる。
16歳の頃にはまだまだ理解できていなかった
凄いアルバムなんだなって気が付きました。
hideの年齢を超えてようやく、、、です。